近年スポーツ業界ではスポンサーシップ・協賛活動のアクティベーション(権利活用)が注目されていますが、耳馴染みのない方も多いのではないでしょうか?そこで今回、今一度アクティベーションについて紹介します。また記事の中からお役立ち資料をダウンロードいただけます(無料)。
スポンサーシップとアクティベーションの関係性
PwCによれば世界のスポーツ・スポンサーシップ市場は2021年の631億ドル(約9兆4,000億円)から2030年には1,091億ドル(約16兆3,000億円)に成長すると目されており、その中でも、従来のロゴ露出だけでなく今後はデジタル領域での新たなスポンサーシップの活用が期待されます。
この「活用」というのがポイントで、各企業はスポンサード(協賛)をすることでスポーツ団体との間で様々な権利を使えるようになりますが、企業の目的にあわせて権利を活用することこそがアクティベーションです。
つまり、スポンサーシップで得られるものが権利のかたまりで、その証として各所にロゴが掲出される。その上で、自社の広告宣伝や広報・PR、販売促進、社内コミュニケーションなどに権利を活用することがアクティベーションで、この二つはセットで考えられるでしょう。
それでは、どのように上手くスポンサーシップを「活用」できるのでしょうか?
スポーツ団体のアセットを有効活用する
スポーツ団体には多くのアセットが存在します。よくロゴが掲出されているユニフォームやスタジアム看板、そしてトップチーム選手やその肖像などはすぐに思い浮かべられるでしょう。
その他にもWebサイトやアプリ、SNS、YouTubeなどのデジタルアセット、ファンクラブ会員や来場者データなどのデータベース、そして自治体やメディアとのネットワークもあります。また、特にBtoBの企業などにとっては、他のスポンサー企業との距離が近くなることも魅力に映るかもしれません。
これらのアセットを、自社の現在の経営課題、事業課題、ブランド課題などに照らし合わせて、どのように活用できるかを検討することがアクティベーションの第一歩です。
例えば、消費財の認知を高めるために露出とリーチを大きく取りたい企業もあれば、BtoB商材の販路を拡大するためにスポンサーコミュニティに入り込んで意思決定者とダイレクトにつながりたい企業、新卒・中途の採用課題を抱えていて企業自体の認知とイメージの向上を図りたい企業など、様々なケースがあるでしょう。
アクティベーションの予算のかけ方
それでは、アクティベーションはどのように予算化すれば良いのでしょうか?スポンサードの目的や規模感は各企業で異なるので唯一の正解はありませんが、調査や先行事例を参考にすることができます。
ニールセンスポーツの調査によれば、スポンサーシップの基本権利料を1としたときの権利活用のためのコスト比較では、グローバル平均では1ドルに対して2.2ドル。つまり2倍以上の予算をアクティベーションにかけています。一方、国内企業の平均は1円に対して0.4円。協賛金額の半分もアクティベーションにかけられていないという実態が浮かび上がっています。
また、HALF TIMEが主催するスポーツビジネスカンファレンスの中でも、協賛金額比で楽天は1:2、コカ・コーラは1:5を基本としてアクティベーション予算を投下しているという話もあがりました。
こうした調査データや事例が蓄積されることで、ますます多くの企業が自社のスポンサーシップ、そしてアクティベーションを有効に進めていけるようになるでしょう。
アクティベーションを詳しく解説。お役立ち資料はこちら
さらに詳しくアクティベーションについて知りたいという方は、以下よりお役立ち資料をDLいただけます(無料)。データや事例を用いて、アクティベーションをどのように考えたらいいか?自社の課題解決にどう使えるのか?そして予算のかけ方は?といった疑問にお答えしています。