近年、人気が高まっているスポーツ「ラグビー」。今までラグビーについてあまり知らなかった方のなかにも、ワールドカップをはじめとするさまざまな試合を見ることで、興味を持つようになった方もいることでしょう。
しかしラグビーの試合を見ていても、ラグビールールがわからずに「なぜここで反則になったんだろう」と疑問に思うことはありませんか?
ラグビーの試合において、とくによく耳にする反則は「オーバーザトップ」です。
本記事では、オーバーザトップについて解説していきます。
ぜひ本記事でオーバーザトップについて学び、ラグビーをさらに楽しみましょう。
オーバーザトップとは
ラグビールールのなかでも、比較的起こりやすい反則であるオーバーザトップ。そもそも、どのような反則なのでしょうか。
ここでは、ラグビールールの原則を踏まえて、どのような反則なのか解説します。
ラグビールールの原則
ラグビーをプレーするうえで、知っておかなければいけない原則があります。
それは、下記の4つです。
- 危険なプレーをしない
- 常にボールを奪い合える状態を作る
- 常に立った状態でプレーを行う
- 常にボール(ボールを持っている人)が先頭
ラグビーは接触プレーが多いため、いかに体格がよい選手でも怪我をする恐れがあります。そのため、肩より上にタックルすることや、スクラムをわざと崩す等の危険なプレーを禁止しています。
また、ラグビーでは、ボールが常に奪い合える状態になってなければいけません。ボールを隠す、抱えるなどの相手がボールを奪えないようにする行為は反則です。
さらに、立った状態でプレーするということも、ラグビーでは鉄則です。
そのため、寝転がったままボールを投げたり奪ったりすると反則になります。
そして、ボールが常に先頭でなければいけません。ラグビーは前にボールをパスしてはいけないというルールを、知っている方も多いでしょう。パスをするということは、ボールよりも前に人がいるということであり、この原則に反しているため反則です。
このように、ラグビールールには大きく4つの原則があります。
オーバーザトップとはどのような反則か
ラグビールールの原則について、大まかに理解できたのではないでしょうか。それでは、この原則を踏まえてオーバーザトップとはどのような反則なのか解説します。
オーバーザトップとは、相手チームに倒れこみながらボールを出さないようにする反則。覆いかぶられてしまうと、ボールの奪い合いができず試合が停滞します。
ラグビールールの原則である「常にボールを奪い合える状態を作る」に違反する行為です。
「ボール(ラグビールールの原則におけるトップ)を超えて倒れ込む」とイメージすると、分かりやすいのではないでしょうか。
オーバーザトップが起こりやすい状況
オーバーザトップは、ボールを奪い合うことによって起こる可能性があります。なかでも起こりやすい状況は、下記3パターンです。
- ラック時
- トライライン付近
- 試合終盤
それぞれの状況でオーバーザトップが起こる原因について、詳しく見ていきましょう。
ラック時
ラグビーにおけるラックとは、ボールを持った選手が相手選手のタックルにより倒されることで引き起こされる、ボールの奪い合いです。ラック時は密集戦となり、思いがけず倒れ込んでしまう可能性があります。
また、ラックが崩れて倒れてしまうこともあるかもしれません。倒れてしまった際、相手チームに倒れ込みボールに覆いかぶさってしまうことがあります。
このようなときに、オーバーザトップになってしまう可能性があります。
仮に意図的でなくとも、結果として奪い合いを邪魔してしまうと反則になってしまうため、注意しなければいけません。
トライライン付近
トライラインとは、トライを決められる境界線のこと。このラインの先にボールを付けられれば、トライ成功で得点を獲得できます。
トライライン付近ではトライを阻止するために、守備側もディフェンスに力を入れなければいけません。
そのため、ラックなどの密集戦が起こりやすく、結果的にオーバーザトップが起こってしまいます。
試合終盤
ラグビーの試合時間は、前半と後半合わせて80分です。ラグビーは試合が激しく、試合終盤は体力がなくなり疲労を感じるようになります。
とくに下半身は疲労を感じやすく、試合前半と同じ運動量を発揮したくても身体がついてこずに倒れてしまうことがあるでしょう。
その際に相手側に倒れ込んでしまい、悪気がなくともボールの奪い合いを邪魔してしまうかもしれません。
結果として反則を取られてしまう可能性が高いのです。
また、試合終盤は勝敗を決するためにさらに試合がヒートアップします。ボールを奪うためにプレーが雑になってしまい、オーバーザトップが起こりやすくなるでしょう。
オーバーザトップを防ぐには
さまざまな状況で起こる可能性があるオーバーザトップ。反則をとられないようにするには、下記のようなことを意識することが重要です。
- 立ってプレーすることを意識する
- 疲労を感じる場合は無理に当たらない
それぞれ、詳しくみていきましょう。
立ってプレーすることを意識する
オーバーザトップを防ぐためには、「立ってプレーする」を意識することが重要です。
倒れ込んでボールを奪おうとするのではなく、しっかりと立ってプレーできれば防ぐことができます。そもそも、オーバーザトップに限らず、ラグビーでは倒れた状態でプレーしてはいけません。
立ってプレーするということを意識しましょう。
疲労を感じる場合は無理に当たらない
身体が疲労していると、思ったように力がでません。
そのため、相手にタックルしても踏ん張ることができずに倒れてしまいそうなときや、引っ張られて倒れそうなほど疲労しているときは、無理に当たらないようにしましょう。
疲労がある状態で当たりに行っても、オーバーザトップを取られてペナルティキックを相手に与えてしまいます。
疲労がある状態では、無理に相手に当たりにいかないようにしましょう。
まとめ
今回は、ラグビーにおけるオーバーザトップとは何なのか?また、起こりやすい状況や防ぎ方について解説しました。
オーバーザトップは、相手チームに倒れ込むことでボールの奪い合いを邪魔する反則の1つです。
ラグビールールの4原則である「常にボールを奪い合える状態を作る」に違反する行為であり、反則時にはペナルティを課せられます。
オーバーザトップはさまざまな状況で起こり、とくにラック時やトライライン付近、試合終盤などで起こりやすいので注意しましょう。また、防ぐためにも、立ってプレーすることを意識し、疲労を感じるときは無理に相手に当たりにいかないようにすることが大切です。
ぜひオーバーザトップを意識して、ラグビーをさらに楽しみましょう。
(TOP写真提供 = Philippa Rose-Tite / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
ラグビーのルールは実は簡単!4つの原則と基礎知識だけで楽しめる!(SPORTINGNEWS)
オーバーザトップ!俺の屍を超えて行け、でもボールは隠すな!/争奪は公平に、の話(webよせなべ)
【ラグビールール】オーバーザトップとは?動画付きで解説(SPOSHIRU)
オーバーザトップとは【倒れ込み/ラグビーのルール解説】(NOSIDETV)
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