プロ野球独立リーグで「NPB選手輩出No.1」 徳島インディゴソックスを支える徳島県海陽町がクラウドファンディングを開始

徳島インディゴソックスは、プロ野球独立リーグの四国アイランドリーグplusに所属し、多くのNPB選手を輩出してきたが、コロナ禍の影響を受け経営は厳しい状況に。そんな中、チームのキャンプ地にもなっている徳島県海陽町は、球団の支援になればとクラウドファンディングを立ち上げた。プロ野球の最高峰を目指す選手を応援する企画が、10月24日まで「ふるさと納税」による寄付を受け付けている。

インディゴソックスと海陽町の「絆」

徳島インディゴソックスは、プロ野球独立リーグの四国アイランドリーグplusに属するプロ野球チームで、「徳島から夢追う人を増やす」をミッションに掲げて、野球の発展と地域活性化に向けて活動している。

これまで6回のリーグ総合優勝を果たし、現在のところ9年連続、合計では17人のNPB選手を輩出してきた。これは独立リーグの球団として最も多く、全国からNPBを目指す若者が徳島に集まり、夢に向かってチャレンジを続けている。

インディゴソックスは積極的に地域での活動を展開している。写真提供=徳島インディゴソックス

球団には、「より多くの人と人を繋ぐハブになる」という運営方針もある。人と人、地域と企業、地域と行政をつなぐことを目指し、活気あるまちづくりに貢献する、地域に根ざした愛着のある球団になろうとしている。

海陽町でも、恒例となったキャンプや公式戦だけでなく、選手による少年野球教室をはじめ、小学校での運動教室や地域の祭りやイベントへの参加、海岸清掃などの奉仕活動なども行い、地域とのつながりを深めてきた。

また海陽町でのスポーツ合宿の利用促進を図るため、大学野球チームや海外の野球チームの合宿誘致にもチームが協力している。選手単位では、町内の観光スポットを訪れてSNSで町の魅力を発信するなど、「町のPR隊」としての役割も果たす。

町主導のクラウドファンディングが開始

そんな中、海陽町では徳島インディゴソックスを支援するクラウドファンディングを立ち上げた。コロナ禍という試合興業に向かい風が吹き、球団経営が難しい環境にある中、地域に根付いた活動を継続的に続けてくれるチームを応援したいという、いわば「恩返し」になる。

ふるさと納税制度を活用した「ガバメントクラウドファンディング」と呼ばれる仕組みで、10月24日まで個人からの寄付を募る。通常のふるさと納税同様、寄付をした個人は所得に応じて寄付額が所得税や住民税から還付・控除され、実質的な負担が2000円のみとなる。

寄付に対しての「お礼の品」は、チームマスコットと町のゆるキャラをあしらったオリジナルタオルや、地鶏・阿波尾鶏を使った食品、リゾートホテルやオートキャンプ場の宿泊チケットなど。目標金額に満たない場合や超えた場合でも、オールイン方式で寄付金が活用される。

線路と道路の両方を走る乗り物「DMV(デュアル・モード・ビークル)」でも注目される海陽町。選手はそのPRに一役買っている。写真提供=徳島インディゴソックス

徳島インディゴソックスの南啓介代表も、町からの期待に応えたいと次のように話してくれた。

「独立リーグの本当の良さは、地域に密着し、共存して歩んで行く姿勢にあります。海陽町の合宿中には、小学生への野球教室の開催や地域事業へのお手伝いもさせていただいており、どれも選手達にとっては勉強になることばかり。我々にとってスタート地点であり、故郷でもある海陽町へのふるさと納税へのご支援を宜しくお願いします」

未来の野球界を担う選手の「夢」、そして地域との「幸せな関係」を、チームと町と共にぜひ応援してほしい。

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