ストレス啓発月間と共にスタートした、新たなキャンペーン
イングランドゴルフ協会は、#SwitchOffWithGolfという名のキャンペーンをティーオフした。これはゴルフファンの精神的な充実感や満足度を高めるための運動で、アンバサダーを務める英BBCプレゼンターのダン・ウォーカー氏と元オリンピック選手でスポーツ科学者のグレッグ・ホワイト教授は、パソコンやスマートフォンの画面を眺める時間である“スクリーンタイム”を減らす代わりに、グリーン上で過ごす時間を増やし、メンタル面の健康を高めることを勧めている。[1]
#SwitchOffWithGolfは、「ストレス啓発月間」に合わせて、スタートしている。そもそも人間はストレスを抱えると、不安やうつ病などの精神疾患を発症しやすくなる。「ストレス啓発月間」とは、ブログやニュース、さらに様々なキャンペーンを通してストレスを解消していくための活動を広めていく試みだ。SwitchOffWithGolfは、ゴルフをストレス解消法として活用しようとするもので、ゴルフから遠ざかっている人たちに、忙しいスケジュールの中で一息つき、ゴルフへのモチベーションを再発見してもらうことを目的としている。[2]
ゴルフは一般的なエクササイズに比べると健康管理の方法としてはあまり認知されていないが、脳に刺激を与える、脂肪燃焼、筋肉をほぐす、怪我のリスク低減、そして心理状態を健康に保つなど、様々な効果をもたらすとされている。
ゴルフは時間もかからず、イギリスでは費用も高くない。 また、#SwitchOffWithGolfでは、個人の都合に合わせた幅広いオプションを提案している。例えば、18ホールのコースだけでなく9ホール、パー3のコース、或いは打ちっぱなしからショートコースに至るまで、自由にプレースタイルを選ぶのがポイントだ。
アンバサダーが提案する、自由なストレス解消法
BBCスポーツ及びBBCブレックファストのプレゼンターで、熱心なゴルファーでもあるウォーカー氏は、毎日の生活の中で、自分に合ったゴルフの楽しみ方を見つけるのが、いかに簡単かを説明している。
「私たちは皆、忙しい生活を送っていて、うまく(タイミングが)合わないこともあるが、(時間を見つけることが)できることもある。私の場合は3人の子供がいるので、1人をピアノのレッスンに送りに行き、20分時間があるときは打ちっぱなしの練習場に行き、2・3ホールだけ回ったり、少しだけボールを打つこともある。そして(子どもを)迎えに行くんだ」
「人生にはいい日もあれば悪い日もある。ゴルフの素晴らしいところは、ボールを打った時の気分だ。一つのボールを、ただ思い切り打つ。たとえボールが(コースの)真ん中に飛んでいかなくても、素晴らしい気分が味わえる。家庭や職場での仕事が忙しくても、ゴルフで気分転換する方法は沢山ある」
元オリンピック選手でスポーツ科学者のグレッグ・ホワイト教授も、ゴルフが肉体や精神面に与えるメリットを強調している。
「どんな形でプレーしようとも、ゴルフはストレスを解消する素晴らしい手段だ。自分のニーズに合わせてカスタマイズできるので、1日中プレーしたいときには18ホールを回ることができ、15分しかなくて(ただ)ストレスを発散したいときには、打ちっぱなしに行くこともできる」
日本の場合は、ゴルフ=お金と時間のかかるスポーツというイメージが今だに根強い。なにかと気疲れする「接待ゴルフ」なども連想される。
だが実は、ゴルフは誰でも気軽に楽しめる、ストレス解消のための打って付けの手段でもある。少し時間ができたら、近場の練習場で思いっきりボールを打ってみる。毎日の生活の中で小さな工夫をしてみるだけで、心と体のコンディションはかなり変わってくるはずだ。
◇参照
1. England Golf