笹川スポーツ財団は10月6日、2022年6月から7月に行われた調査に基づく「好きなスポーツ選手」ランキングを発表した。29.1%の票を集めた大谷翔平が1位となり、2位羽生結弦(5.5%)、3位イチロー(3.2%)を大きく離して初めての首位となった。
エンゼルス大谷、MVPで大きく票を伸ばす
1位の大谷翔平は、10代を除く、20代から70代以上の全ての世代で得票率1位を獲得。総合では29.1%の支持を集めた。前回の2020年ランキング(3位、5.1%)から大きく飛躍した。一人の選手が20%以上を記録するのは2010年のイチロー(21.1%)以来。
昨年は満場一致でのMLBアメリカン・リーグMVPをはじめ、数多くの個人賞を獲得したエンゼルスの大谷。今年は規定投球回数と規定打席数の両方をクリアした大リーグ史上初の選手となり、自身初の二桁勝利(15勝)もマーク、今年もMVP予想に名前が挙がる。
2位は前回調査で首位だった羽生結弦。3位のイチローは2002年以降11回連続で3位以内にランクインし、現役引退後も根強い人気がうかがえる。
4位には世界バンダム級初の3団体王者統一を成し遂げた井上尚弥(前回12位)、5位には2021マスターズ・トーナメントで優勝し日本人初のメジャー制覇を達成した松山英樹(同16位)がランクイン。近年の活躍が反映される結果となった。
年代別傾向、若者人気はサッカー
年代別の得票数を見ると、10代〜30代まではメッシ、ネイマール、香川真司といったサッカー選手がランクイン。一方、50代以上ではほとんどサッカー選手の名前は挙がらず、長嶋茂雄や佐々木朗希といった野球選手、タイガー・ウッズをはじめとするゴルフ選手の名前が多く挙がり、世代ごとに人気のスポーツが分かれた。
同じ競技内でも世代によって人気選手が分かれている。バスケットボールでは10代はステフィン・カリーがランクインする一方、40代ではマイケル・ジョーダンが入るなど、それぞれ活躍した時代が反映された。
「今回の調査結果では、好きな選手として合計 494 名の名前があげられた。スポーツイベントもコロナ前と同様に開催されるケースが増えてきており、今後の「好きな選手」の動向に注目したい」(笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所 政策ディレクター 宮本幸子氏)
ランキングは、笹川スポーツ財団が1992年から2年ごとに実施する「スポーツライフに関する調査」に基づく。全国300地点の満18歳以上の男女3000名を対象とした調査で、2022年6月10日から7月10日に実施された。
「好きなスポーツ選手」ランキング2022
順位 | 選手名 | % |
---|---|---|
1 | 大谷 翔平(野球) | 29.1 |
2 | 羽生 結弦(フィギュアスケート) | 5.5 |
3 | イチロー(野球) | 3.2 |
4 | 井上 尚弥(ボクシング) | 2.6 |
5 | 松山 英樹(ゴルフ) | 2.2 |
6 | 石川 祐希(バレーボール) | 1.5 |
7 | 浅田 真央(フィギュアスケート) | 1.4 |
8 | 大坂 なおみ(テニス) | 1.1 |
9 | 坂本 勇人(野球) | 1.0 |
10 | 那須川 天心(格闘技) | 1.0 |