いよいよ来週、10月6日(火)から開催されるスポーツビジネスの展示会&コンファレンス「スポーツビジネスジャパン2020オンライン」。これまでプログラムの中から注目の3セッションをピックアップしてきたが、最後に紹介するのは「アスリートキャリア」のセッションだ。
前回:サッカー永里優季、ホッケー小野真由美らが登壇「女性スポーツの飛躍のきっかけとは」【SBJ2020注目セッション#3】
問われるスポーツとアスリートの価値
来週10月6日(火)から開幕する、スポーツビジネス関連サービスの展示会&コンファレンス「スポーツビジネスジャパン2020オンライン」。初日から2日間にわたるコンファレンスのLIVE配信や、展示会・BtoB商談会を中心として、今月30日まで開催される。
開催のテーマは、スポーツテックやDXなどを中心に、スポーツ界の「ニュー・ノーマル」のヒントを探ること。このお題目の下、競技環境や競技を取り巻くビジネス環境が大きく変わりつつあるアスリートに焦点を当てるのが、初日の行われる「スポーツとビジネスをつなぐ、アスリートキャリアの可能性」セッションだ。
コロナ禍でスポーツイベントやリーグなどの興行、そして練習をはじめ競技そのものがストップした本年、アスリートの自発的な社会活動や、選手としてだけでなく事業家として中長期的にキャリアを形成していく動きは以前にも増して注目を集める。
本セッションにはパーソルキャリア執行役員の大浦征也氏とバリュエンスホールディングス代表取締役社長の嵜本晋輔氏がパネリストとして登壇。HALF TIME代表取締役 磯田裕介のモデレートで、企業やビジネスの観点から「アスリートキャリア」の可能性を探求する。
■「スポーツとビジネスをつなぐ、アスリートキャリアの可能性」セッション
【パネリスト】
大浦 征也氏(パーソルキャリア株式会社 執行役員 dodaエージェント事業部 事業部長)
嵜本 晋輔氏(バリュエンスホールディングス株式会社/デュアルキャリア株式会社 代表取締役社長)
【モデレーター】
磯田 裕介(HALF TIME株式会社 代表取締役)
【日時】
10月6日(火) 16:00-16:45
視聴チケットは「スポーツビジネスジャパン2020オンライン」公式Webサイトから購入できる。
先進2社が新たな取り組みを紹介
パーソルキャリアは8月に「アスリートキャリア支援プロジェクト」を発足。アスリートが競技を通じて得た経験やスキルをビジネスで活かす方法を知り、引退後に選択できるキャリアを増やすことを目指す。中長期視点でキャリア設計を行うことができるよう、社会やビジネスに関する知識習得や、競技経験をビジネスで活かす方法を学ぶプログラムが提供される。
これまでアスリートは現役中は競技のみに集中して、引退して初めてその後のキャリアに直面することが少なくなかった。中長期的なキャリア設計なしでは、結果としてキャリアの選択肢が限られる。先述のプロジェクトは、アスリートが先々のキャリアを考えられる機会を提供するものだ。
一方のバリュエンスホールディングスでは、9月から「アスリートのためのデュアルキャリア採用」を開始。幾つものキャリアを両立する「デュアルキャリア」の考えに基づき、アスリートが競技も仕事も取り組むことのできる環境をサポートするため、アスリート100人の自社採用に乗り出した。
嵜本氏は、元Jリーガーという自身の経験をもとに、「アスリートの方々が、将来に不安を抱くことなく、“今”に夢中のままでいてほしい、そんな思いで今回のプロジェクトを立ち上げました」とコメント。
アスリートのデュアルキャリアを推進することは、「アスリートの自己実現のみならず、働き方の多様化の促進や、スポーツ価値の向上にもつながる」との考えを示し、同プロジェクトが、「アスリートや私たちにとって、また社会にとっても、さらなる可能性を引き出すきっかけとなれば」と述べる。
両者はアスリートの可能性を信じ、まさにこのコロナ禍のタイミングでアスリートのキャリア支援をスタートした「旬」なパネリストといっていい。先進企業が何を語るか、注目が集まる。
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