国際放送パートナーの120メディアにコンテンツ提供
プレミアリーグは、2019年5月、大手スポーツマネジメント会社の米IMGと、プレミアリーグ・プロダクション(PLP)の運営に関する新たな契約を結んだ。両社はこれまで15年にわたり契約しており、今後さらに3シーズンの更新となる。
PLPは、プレミアリーグに関する全ての国際放送番組を制作・配信するプロダクション。プレミアリーグ全380試合のほか、毎週7つのショー形式の番組と、24時間365日利用可能なプレミアリーグ・コンテンツサービスを提供する。
同サービスは、国際放送のパートナーメディアに、試合以外の様々な放送コンテンツを提供するものだ。試合前後のコンテンツ、ニュース番組、ショー形式の番組などのスタジオ型のコンテンツに加え、プレミアリーグ全試合のアーカイブも提供されている。例えば、「Matchday Live」などのプログラムでは、プレゼンター、コメンテーター、戦術アナリストが全ての試合を網羅し解説している。
今回の新たな契約では、1シーズンで76試合が4KウルトラHDで放送され、1週間に500以上の試合のプロモーションと、50以上のショート・コンテンツも制作される。これにより、1週間あたりで40時間分のライブコンテンツと、同じく40時間分のショー形式のコンテンツが提供されることとなる。
大手コンサルティング会社のEYによると、PLPはIMGだけでも5,000万ポンド(約69億円)を制作スタジオの機材やテクノロジーに投資しており、242名のスタッフが120の国際放送のパートナーメディア向けにコンテンツを制作している。[1]
高質なブランド・コンテンツでグローバルのファンベース拡大
プレミアリーグは、IMGとの協業によるPLPを通して、試合だけでなく、プロモーションやプレビュー、レビューや解説などのコンテンツを提供することができる。グローバルなオーディエンスに高品質なブランド・コンテンツを提供できることで、全世界での一層のファン拡大につなげられる。
EYの最新レポートによれば、2016/17シーズン時点で、プレミアリーグは188カ国で放送されており、全世界の10億世帯が視聴環境にいる。この視聴者ベースが放映権料にもつながっており、同年の単年あたりの海外放映権料は11億ポンド(約1,516億円)にのぼる。これは、サッカーにおける他の4大リーグ(LaLiga、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ1)の合計(9億ポンド)や、北アメリカスポーツの合計(4億ポンド)を超えており、単体のリーグとして群を抜いている。[1]
プレミアリーグの放送ディレクターであるポール・モルナー氏は、次のように語る。
「PLPの番組制作スタジオと提供サービスは最高クラスだ。今後3シーズンにわたり、IMGと共に、国際放送パートナーにより良いサービスを提供できること楽しみにしている」[2]
これに同調し、PLPのマネージングディレクターであるニック・モーガン氏は、次のように語っている。
「世界で最も視聴され、人気があるリーグのライブ放送を提供できることを嬉しく思う。世界中の放送局や彼らの何百万人もの視聴者のために、サービスを強化・向上していく」[2]
◇参照
1. EY, Premier League Economic and social impact, January 2019