クラブ史上最大の新契約 既存スポンサーも更新
サウサンプトンFCは、2019年5月、中国のスポーツ・エンターテイメント企業であるLDスポーツとのメインスポンサー契約の締結を発表した。契約期間は3年間で、同クラブ史上最大のスポンサー契約となる。
この契約により、2019/20シーズンより、胸スポンサーとしてトップチーム、U-23、U-18のユニフォーム、並びに、トレーニングウェアにLDスポーツの名前が入ることとなる。
サウサンプトンFCのコマーシャルディレクターであるデビッド・トーマス氏は、次のように語る。
「これはエキサイティングな変化だ。今後3年間にわたり、(LDスポーツの)ブランドがビジネス目標を達成するために、中国で拡大しつつある私たちの信頼度と認知度、そしてコンテンツとデジタルマーケティングの専門知識を活用できることを楽しみにしている」[1]
また、これまで2016/17シーズンから3年にわたりメインスポンサーであった英ヴァージン・メディアが、パートナーとして契約更新することも発表された。今後3年間、トップチーム、U-23、U-18のユニフォームの袖にロゴが掲出されると共に、女子チームでは初となるメイン・シャツスポンサーにもなる。
サウサンプトンFCの女子チームを統括するマリアンヌ・スペーシーケール氏は、「ヴァージン・メディアのような一流ブランドが、女子チームにコミットすることを決断したのは素晴らしいこと」と歓迎する。[2]
中国実業家が株式取得 中国での存在感増すサウサンプトン
今回のパートナーであるLDスポーツは、今夏に中国市場向けに新たなスポーツコンテンツ、マーケティング、エンターテイメントのプラットフォームを展開する計画。今回、サウサンプトンFCとの契約で、中国市場でのプレゼンスとブランド力を高めたい狙いだ。
サウサンプトンFCは、2017年8月に中国の実業家であるガオ・チーシェン氏が全株式の80%を取得して以降、中国での存在感を高めている。昨年夏のプレシーズンは2週間以上の中国遠征を行っており、今年の7月にはプレミアリーグの新たなキャンペーンの一環でマカオを訪れる予定だ。
LDスポーツの事業開発マネージャーであるジャスティン・タン氏は、次のように語っている。
「今回の契約はLDスポーツにとって刺激的な進展だ。今夏の事業展開に大きな影響を与えると共に、世界中にファンベースを拡大し、エンゲージできるプラットフォームとなる」
一方で、香港紙『South China Morning Post』は、LDスポーツに関する情報が不足していることから地元ファンに懸念を抱かせていると指摘しており[3]、地元の英紙『Daily Echo』もオーナーであるガオ氏との関係性を投げかけているが、同社とオーナーには関係がないと否定されている。
LDスポーツは今夏にサービスローンチを予定する。サウサンプトンのシーズン開始と共に、そのパートナーの活動に注目が集まる。
◇参照
4. Daily Echo