スポーツ庁、スポーツと他産業の共創を目指すアクセラレーションプログラムを開催へ・初回はハンドボール

スポーツ庁は、日本ハンドボール協会、eiicon、日本経済新聞社と、スポーツと他産業の共創を目指すアクセラレーションプログラム「SPORTS BUSINESS BUILD」を11月に開催する。実証実験でなく「実践」を目指すスポーツ庁の新たな取り組みとは。

実証実験でなく実践 ハンドボールにイノベーションを

スポーツ庁は、公益財団法人日本ハンドボール協会、eiicon company、並びに、日本経済新聞社と、スポーツと他産業の共創を目指すアクセラレーションプログラム「SPORTS BUSINESS BUILD」の開催を、9月4日に発表した。

今回は日本ハンドボール協会の全面協力のもと、選手、プレーヤー、競技施設、ファン、学校など、ハンドボールの現場で活用されるビジネスアイデアやサービスを募集する。実証実験でなく、インキュベーションを通して「実装」まで行うのが特徴だ。

プログラムの開催日は11月22日(金)と23日(土)。この2日間でビジネスアイデアやサービスを磨き上げ、そこで選ばれたアイデアやサービスは、約2ヶ月間のインキュベーション期間の後、実装を目指すこととなる。DMM、KDDIなどの企業が実装パートナーとして支援し、MTG VenturesやR/GA、並びに、HALF TIMEもサポート企業として参画する。

9月20日(金)に東京のNagatacho GRiDで説明会を行った後、10月31日(木)まで参加企業・個人グループを募集する。説明会とプログラムはどちらも特設ウェブサイトから申し込みできる。

▶︎特設ウェブサイト:https://eiicon.net/about/sports-bb-handball/

スポーツ庁は2018年12月から、スポーツを通したオープンイノベーションによる新商品・サービスの創出、そしてスポーツの成長産業化を目指す取り組み「Sports Open Innovation Platform」を展開しており、同年12月には推進会議、今年1月にはネットワーキングを開催してきた。政府の日本再興戦略2016のもと、スポーツ市場規模は現状の5.5兆円から2025年には15兆円、スポーツ実施率は2015年の40.4%から2021年には65%が数値目標として掲げられており、「スポーツの他産業との融合による新たなビジネス創出」は、5大重点課題のうちの1つとされている。

SPORTS BUSINESS BUILDでは、ハンドボールを皮切りに、様々なスポーツやその他産業への展開、グローバルへのエリア拡大も見据えるとしている。

募集テーマと参加特典

SPORTS BUSINESS BUILDの募集テーマとアイデア例は次の通りで、プレーヤーのエンゲージメント、観客のエンターテインメント体験、教育プログラムの3つに焦点が当てられている。

テーマ① 競技者のエンゲージメントを高めるソリューション

  • プロからアマチュアまで、あらゆる競技者がつながるコミュニティー
  • 試合記録やバイタルデータを活用した選手強化
  • 選手から家族、友人、学校や街まで広がるエンゲージメント

テーマ② 観客の楽しみ方が変わるエンターテインメント体験

  • 一人ひとりにあわせた“おもてなしサービスのある観戦体験
  • 試合をより理解して楽しめる、新たな演出ソリューション
  • ハンドボール、試合、球技場と、食、モビリティ、シェアリングなど、他産業のビジネスと組み合わせた新たなモデル

テーマ③ スポーツ×エンターテインメントの力を活用した教育プログラム

  • スポーツ体験で変化する子どもたちのバイタルデータや表情などの分析
  • スポーツ×エンターテイメントで、心身の育成につながるソリューション

また、参加者は、スポーツ庁と日本ハンドボール協会をはじめとする運営企業や実装パートナーの支援などにより、次の特典や機会を活用することができる。

  1. ハンドボールの試合や競技施設での実装支援:選出アイデアは、スポーツ庁、及び、日本ハンドボール協会が、試合や競技施設での実装を支援
  2. 社会実装に向けたインキュベーション支援:SPORTS BUSINESS BUILD 当日からチームごとに担当メンターがつき、事業化を支援。選出アイデアは、その後約2ヶ月間のインキュベーション期間を通じて、社会実装を目指す
  3. 実装におけるネットワーク:スポーツ庁や日本ハンドボール協会等のネットワーク、及び、海外のスポーツ関連団体・事業者とのネットワークを活用。また他スポーツやグローバル領域への横展開を実施
  4. 競技者へのアプローチ:競技登録者は約10万人。全体の7割を中高生が占め、年々増加している
  5. 全国各地での試合:日本リーグ全18チーム、各地域での200以上の試合数、年間約20回の全国大会を開催

『SPORTS BUSINESS BUILD』開催概要

【事前説明会】

日時:2019年9月20(金) 15:00〜21:30 
場所:Nagatacho GRiD(東京都千代田区平河町2-5-3) 
内容:
・「スポーツ×BIZの共創から生まれるイノベーション」をテーマにした、スポーツ界でのオープンイノベーションの事例紹介やパネルディスカッションを実施 
・その後、SPORTS BUSINESS BUILDのプログラム説明会を19:00から実施(説明会からの参加も可能) 
応募方法:特設ウェブサイトより応募 
申込締切:2019年9月18日(水) 23:59 ※申し込み多数の場合は抽選制
▶︎特設ウェブサイト:https://eiicon.net/about/sports-bb-handball/

【SPORTS BUSINESS BUILD】

日程:2019年11月22日(金)、23日(土) ※時間・場所未定 
応募資格:
・アイデアの事業化に取り組むことのできる法人あるいは個人(チームでの参加のみ)であること 
・11月22日(金)と23日(土)の2日間、終日参加できること 
応募方法:特設ウェブサイトより応募
応募締切:2019年10月31日(木) 23:59 
※応募者多数の場合は選抜。選考結果は11月11日(月)以降にメールで連絡
▶︎特設ウェブサイト:https://eiicon.net/about/sports-bb-handball/

【運営・パートナー企業】

運営:スポーツ庁、公益財団法人日本ハンドボール協会、eiicon company、株式会社日本経済新聞社
実装パートナー:合同会社DMM.com、KDDI株式会社、SPORTS TECH TOKYO(株式会社電通) 
サポート:HALF TIME (Beyond Global Recruitment 株式会社)、株式会社MTG Ventures、R/GA 
メンター: 
伊藤 仁成氏(グローバル・ブレイン株式会社 Investment Group Partner in charge of Strategic Partnerships) 
鈴木 洋介氏(R/GA マネージングディレクター 代表取締役) 
中馬 和彦氏(KDDI株式会社 ライフデザイン事業企画本部 ビジネスインキュベーション推進部長 KDDI∞Labo長) 
中嶋 文彦氏(株式会社 電通 CDC Future Business Tech Team 部長 事業開発ディレクター) 
藤田 豪氏(株式会社MTG Ventures 代表取締役 ジェネラルパートナー) 
村中 悠介氏(合同会社DMM.com COO/合同会社DMM GAMES CEO)
※いずれも本日時点の予定