バスケの醍醐味であるダンクシュート。やってみたけど、バスケットゴールが高くて無理だったという方もいるかもしれません。
NBAや日本のプロリーグを観ていると、選手たちは軽々とダンクを決めていますが、そもそもバスケットゴールの高さはどのくらいなのでしょうか?
本記事では、バスケットゴールの高さについて解説しています。また、プロリーグのゴールの高さやアマチュアとの高さに違いがあるのかも紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
バスケットゴールの歴史
バスケットゴールには、歴史がありました。
もともとは、桃を入れるカゴ(バスケット)をゴールに用いたことが、バスケットボールの名称の由来だといわれています。
その後、木製のカゴは壊れやすかったことから、金属製の円筒形の道具が使われるようになり、形状に少しずつ変更が加えられていきました。そして、現在のような形になったといわれています。
そして、リングに底が切れているネット状の網が取り付けられた現在のバスケットゴールの仕様となったのは、1912~1913年。このように形状が変化していったバスケットゴールですが、リングの大きさは当初から変わらず45cmです。
さらに、バックボードについては、試合中に観客が足や手を伸ばしてシュートを妨害することが頻発したため、遮蔽物として取り付けられた歴史があります。もともとは金網でしたが、その後木製のバックボードとなりました。
現在、透過性のある材質の使用が規定となっているのは、今度はゴール後ろの観客から見えないというクレームが頻発したため。ちなみに、バスケットボールでは、下記の2つの用語があります。
- フロントコート:センターラインから分けて攻撃する敵陣側のコート
- バックコート:自分たちが守る方のコート
それぞれに、バスケットゴールの定義が、FIBAルールとNBAルールで異なります。
FIBAルールでは、フロントコートにあるゴールが相手ゴールです。一方で、NBAルールの場合は、バックコートにあるのが相手ゴールです。
バスケットゴールの高さや特徴
NBA、日本のプロリーグ、アマチュアのバスケットゴールの高さはどのくらいなのでしょうか。
結論をいえば、下記のとおり。
- NBAのバスケットゴールの高さ:10ft(フィート)
- 日本プロリーグのバスケットゴールの高さ:305cm
- アマチュアのバスケットゴールの高さ:305cm
NBAは北米で展開する男子プロバスケットボールリーグ。そもそもNBAとは「National Basketball Association(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)」の略で、現在は、アメリカ合衆国の29チームとカナダの1チームの計30チームが参加しています。
そして、NBAのバスケットゴールの高さは10ft。NBAはアメリカのプロリーグですから、メートル法ではなくヤード・ポンド法での単位が使われています。1ftは3.048cmなので、10ftをメートルへ換算すると304.8cmとなります。
次に、日本のプロバスケットボールリーグであるBリーグ。Bリーグは、FIBA(国際バスケットボール連盟)のルールに従っているため、バスケットゴールの高さはFIBA公式ルールの305cm。
そして、アマチュアがバスケで使用するバスケットゴールには、小中学校や高校、大学、そして一般人が使う体育館施設などに設置されています。中学生・高校・大学・一般が使うゴールは、FIBA公式ルールの305cm。小学生以下は、ミニバスケットのルールで試合が行われるため、高さが260cmとなっています。
リングの大きさ
バスケットゴールの高さは、小学生以下のみ異なっており、アマチュアもプロも同じ高さでした。しかし、リングやバックボードの大きさはどのようになっているのでしょうか。
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
リングの大きさ
バスケットリングとは、バスケットゴールの前面に据え付けてある円形の器具のこと。バスケットボールでは、ボールがリングの上から下に通過したら得点となります。
FIBA公式ルールでは、リングの大きさは内径が45センチ(45.0~45.9cmの範囲で認可)。リングの太さは1.6~2cmの範囲となっているため、FIBA公式ルールに従っているBリーグもアマチュアも同様の大きさです。
また、ミニバスケットもリングは同じ大きさですが、ことなるのはNBA。NBAはバスケットゴールの高さがFIBA公式ルールと同じですが、リングは独自の大きさとなっています。
そのため、NBAは直径45.72cmのリングを使用しています。
さらに、NBAのリングはダンクの衝撃に耐えられるように可動式となっており、使われている材質は鋼鉄製が多いですが、軽量なスチール材のリングもあるようです。
ちなみに、リングはリムと呼ばれることもあります。
バックボードの大きさ
リングが固定されているバスケットゴールに付随しているバックボード。シュートを放つときの目印となる他、シュートを決める手法としてバックボードを利用することもあります。
そして、バックボードの規格は、下記のとおりです。
- 水平方向1,800mm(公差30mm以内)
- 垂直方向1,050mm(公差20mm以内)
学校や体育館施設のバスケットゴールのバックボードは、白塗りされていて透過性がありません。しかし、公式には透過性で単一かつ非反射であるように規定されています。
ちなみに、バックボードに使われている透過性のある材質には、主に上記の素材が使用されています。
- ポリカーボネート
- 強化透明アクリル
- 強化プラスティック
- ダンクするには
リングネットは必要?
バスケットゴールに取り付けられているネットについて少しふれておきたいと思います。
プレーするだけならゴールにネットは不要ですが、付属している理由は大きくふたつあります。
一つ目の理由としては、バスケットボールの発祥時はゴールに「桃を入れるかご」が使われていたことです。
現在のゴールのネットはその名残ともいえるもので、ボールがゴールを通過したことを確認するため、一時的にボールがネットによってとどまるよう取り付けられているそうです。
二つ目は安全面の配慮です。
ゴールを通過した際のボールの速度は非常に速いので、下にいるプレイヤーへ直撃する危険があります。
ネットがあれば速度を抑えられるため、危険のリスク軽減につながります。
バスケット「ボール」の違い
バスケットボールの「ボール」に少しスポットを当てておきましょう。
使用されるボールには規格により大きさに多少の違いがあり、プレイヤーの性別や年代により使い分けられます。
7号球:直径(目安)は24.5cm、重量は567~650g
最も一般的に使用されるサイズ。
6号球:直径(目安)は23.2cm、重量は510~567g
一般女子~中学女子が使用するサイズ。
5号球:直径(目安)は22cm、重量は470~500g
ミニバスケットで使用されるサイズで、小学生向け。
また、使われる素材は主に天然皮革、人工皮革、ゴム製の3つで作られています。
大きな特徴としては以下の通りです。
天然皮革
・国際大会やトップリーグで使用されているボール。
・手にフィットして滑りにくい。
・主に屋内用。
・天然皮の素材が使われていることから値段が高価なものが多い。
人工皮革
・使用感は天然皮革に近いが、手触りに違いがある。
・屋内外兼用で使用できる。
・天然皮革に比べて安価なものが多い
ゴム
・主に屋外プレー向き
・オシャレなデザインのものが多い。
・ゴム製であることから、最も安価
ダンクするには
バスケットゴールにダンクをしてみたいという方もいることでしょう。しかし、ダンクをするには、高さが足りません。
そのため、バスケットゴールにダンクをするためには、高さを補う下記の3つのポイントを意識する必要があります。
- 身長
- 腕の長さ
- ジャンプ力
もともと身長が高ければ、バスケットゴールへのダンクも容易でしょう。しかし、そのような身体的特徴がなければ、ジャンプ力を磨くことで高さが補えるかもしれません。
高くジャンプする方法としては、下記の3つを意識しましょう。
- 下半身の筋肉(ハムストリングスやふくらはぎの筋肉)の強化
- 上半身の筋肉(腹筋や背筋)の強化
- 体幹を鍛える
そして、ジャンプ時の最高到達点で、手首がリングに当たる高さに達すればダンクは可能。それを目標にして、ジャンプ力の強化に努めれば、バスケットゴールへのダンクもできるようになるでしょう。
まとめ
今回は、バスケットゴールの高さについて解説してきました。
結果としては、バスケットゴールの高さは、プロアマ問わず305cm。しかし、小学生以下のバスケットゴールの高さは260cmでした。
ただし、リングの大きさや形状、バックボードは歴史とともに形状が変化しているようです。
もし、自宅にバスケットゴールを設置したり、試合でのゴールの高さ調整をしたりするのであれば、FIBA公式ルールで設置するようにしましょう。
本記事が、バスケットゴールの高さについて知りたい方の参考になれば幸いです。
(TOP写真提供 = Andy Hu / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
バスケットゴールで知っておきたい4つの高さ(バスケすごいぜ!)
小・中・高で違う!?バスケのゴールの高さについて調べてみました。(調整さんwith)