スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアムが発足。14企業・団体と筑波大学が連携し、協働大学院を運営へ

2024年3月19日、筑波大学および14の企業・団体が参画する「スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム」の発足が発表された。他業種の連携により、少子高齢化や都市と地方の経済格差といった社会課題の解決を目指し、リカレント教育・リスキリング教育の場を提供する。スポーツやウエルネス領域における新たな視点を、まちづくり手法に用いる。

2025年4月から、筑波大学大学院 人間総合科学学術院のスポーツウエルネス学学位プログラム(博士前期課程)に新しい教育システムを導入する。学位プログラム内に協働大学院方式による「スポーツウエルネスマネジメント分野」を新設する。

協働大学院方式は2015年から筑波大学が実施する独自の大学院方式で、民間企業やスポーツ団体等とコンソーシアムを形成し、これが主体となって、産学協働による人材育成を行う。

15の参画企業・団体・大学とそれぞれの役割は次のとおり。

アシックスハイパフォーマンスおよびライフパフォーマンス戦略
カナミックネットワークDXによる介護予防戦略
カーブスホールディングス女性の健康戦略
大和ハウス工業健幸まちづくり戦略
つくばウエルネスリサーチ健康ビッグデータ戦略
日建設計総合研究所健幸まちづくり戦略
三井不動産健幸まちづくり戦略
武蔵野銀行金融による地域活性戦略
ACA Football Partnersサッカービジネスのイノベーション戦略
BACeLL法律会計事務所スポーツウエルネスの法務会計戦略
EYストラテジー・アンド・コンサルティングスポーツウエルネスの持続的成長戦略
R-bodyライフパフォーマンス戦略
筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センタースポーツウエルネスのエビデンス活用戦略
日本スポーツ政策推進機構スポーツウエルネスの持続的発展と社会創造戦略
筑波大学学位プログラム運営

筑波大学のスポーツウエルネス学 学位プログラムは2004年の設置から2021年までで423名が修了しており実績がある。筑波大学の調査では75%の企業がリカレント教育を実施するなど、社外でプラスアルファのスキルを身につけることへの重要度は高まっており、社会人における大学院教育へのニーズは高い。

2024年5月にはオープンキャンパスを開催し、9月には入試が行われる。詳細なカリキュラムや教員は今後発表されるが、「スポーツウエルネスマネジメントプロジェクト」「法務会計」「ビジネスイノベーション」「女性、シニア、障がい者の健幸支援」「地域活性化」などの科目が検討されている。

従来の講義形式のほか集中開講、オンライン開講、学外での開講、オムニバス形式(異なる教員が1回ずつ授業を担当)など、多様な形式で授業が展開される。

コンソーシアムの会長を務める増本岳氏(株式会社カーブスホールディングス代表取締役社長)は、「企業・団体がカリキュラムに直接関与できる点が先進的で、ビジネス界で求められている人材育成、社会人教育が可能になる。日本のリカレント教育のイノベーションが、ここからスタートする」と抱負を述べる。

コンソーシアムでは協働大学院のほか、今後、シンポジウムや社会活動の実施、共同事業の創出などを行なっていく。公式サイト:https://swurc.com/

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