スプーンってどんなゴルフクラブ?必要性や効果的な打ち方など解説!

ゴルフバッグのなかにいつも入れて持ち歩いているにもかかわらず、1度も使ったことがない方も多いスプーン。人によってはドライバーより飛び、使いやすいという意見もある一方で、必要のないゴルフクラブだという意見も少なくありません。

今回は、せっかく持っているのだから、スプーンを上手く使えるようになってみたいという方のために、スプーンの効果的な打ち方や必要性などについて解説しています。

本記事を最後まで読めば、スプーンの魅力がわかると思いますので、ぜひご覧ください。

スプーンとは

ゴルフにおけるスプーンとは「3番ウッド」のこと。そもそも、ゴルフクラブには、下記の種類があります。

  • ドライバー
  • フェアウェイウッド
  • ユーティリティ
  • アイアン
  • ウェッジ
  • パター 

スプーンは、上記のなかの「フェアウェイウッド』」の1つ。ウッドというクラブは、昔、ヘッド部分が柿の木(パーシモン)で大きく作られた飛距離を出すためのクラブと、同じヘッドの形状をしているクラブのことです。

1~13番までのウッドクラブがありますが、使われるのは9番までが一般的。このウッドにも、それぞれ名称がついていて、1番ウッドはドライバーです。また、1打目(ティショット)の際に使うクラブであることから、それ以降の番数のウッド(フェアウェイウッド)と区別されています。

ちなみに1番以降は、下記のような名称がついています。

  • 2番:ブラッシー
  • 3番:スプーン    
  • 4番:バフィー    
  • 5番:クリーク    
  • 7番: ヘブン(ショートウッド)
  • 9番・11番:ショートウッド

ウッドクラブは「W」と略されることがありますが、スプーンは3番のウッドであるため、「3W」と略されています。

スプーンという名前の由来

ゴルフクラブについているそれぞれの名称は、一つ一つにきちんとした由来があります。

例えば、「ドライバー」はクラブのなかでも、もっともボールを跳ばす(運ぶ)クラブであるため、運ぶという意味を持つ「ドライブ」が名称の由来。また、「ブラッシー」は、クラブからティーアップせずに打つため、ソールの傷つき防止のために真鍮板が貼り付けられていたことから、真鍮を意味する「ブラス」が由来しています。

それでは、スプーンの由来は何かというと、食器の「スプーン」といわれています。

昔のスプーンは、今よりもフェイス面が凹面フェースになっており、その形状が食品や薬品をすくい取ったり、混ぜたりするスプーンと酷似していました。それから、3番ウッドのことを「スプーン」と呼ぶようになったとのことです。

スプーンは必要?

写真提供 = Jan E. Espelid / Unsplash.com

スプーンが必要のないゴルフクラブだという意見も少なからずあるのは、このクラブを使いにくいと感じる方が多いからです。

そして、使いにくいと感じている方の意見として多い理由は、主に下記の2つです。

  • ショットの方向が安定しない
  • 思ったほど飛距離が出ない

それでは、詳しくみていきましょう。

ショットの方向が安定しない

スプーンを使うとショットの方向が安定しないのは、シャフトが長いため。そもそも、シャフトとはクラブの柄の部分のことで、ゴルフクラブは「グリップ」「シャフト」「ヘッド」の3つのパーツからできています。

シャフトの長い方が、先端のヘッドスピードが速いため、飛距離が出やすくなります。

しかしスプーンは、クラブのなかではシャフトの長いクラブであるため、スイングがぶれやすくミスショットもしやすいです。そのため、ショットの方向が安定しにくいクラブといわれています。

また、シャフトが長いことで、スライスしやすいこともショットの方向が安定しない理由にあります。

思ったほど飛距離がでない

本来、シャフトの長いスプーンは飛距離が出やすいはずですが、思ったほど飛距離が伸びないと感じる方も多いです。なぜなのでしょうか。

その理由の1つに、スプーンの特徴として、ロフト角が小さいことが挙げられます。

そもそも、ロフト角とは、シャフトの中心線を含む垂直平面とフェース平面のなす角度のこと。一般的に、ロフト角の数値が小さいほど、ボールを遠くまで飛ばすことができます。

しかし、ロフト角の数値が小さいクラブで飛距離を出すには、ヘッドスピードを維持しなければなりません。

技術的にも不足している初心者では、スプーン本来の飛距離を出せるほどのヘッドスピードが保てないため、思ったほど飛距離を伸ばせないこともあるでしょう。

スプーンは本当に必要のないクラブなのか?

初心者には使いにくいゴルフクラブであることは間違いありませんが、上手く使いこなせるようになれば、スプーンはスコアアップの手助けとなるでしょう。

ドライバーより飛んで使いやすいという意見を持っている方は、スプーンを上手く使いこなしている証拠です。

そして、スプーンを上手く使いこなす方法としては、「スプーンの効果的な打ち方を学ぶ」ことが1番の近道です。

とはいえ、ゴルフでスプーンを使いこなせるようになるまでには、厳しい練習を積み重ねることと打ち方のコツを理解しなければなりません。

次章で、スプーンの効果的な打ち方についてみていきましょう。

スプーンの効果的な打ち方

ゴルフにおいて、スプーンを上手く使いこなす方法の1つが、効果的な打ち方を学ぶことです。

それでは、スプーンでショットを打つ際のコツをいくつか紹介します。

ボールの位置に気を付ける

ゴルフで、スプーンが使いにくいと感じている方は、ボールの位置に気をつけてみましょう。

上手く打てないと感じている方の多くは、ボールを両足の中央に置いていることが多いです。両足の中央ではなく、左脇の真下からもう少し右寄りにボールを置くようにしてみてください。

ボールの位置を変えるだけでも、スプーンでのミスショットが減ります。

グリップを短く持つ

「ゴルフクラブのシャフトが長くて打ちにくい」と感じている方は、グリップを短く持ってみましょう。

グリップを短く持つと、ショットの飛距離は伸びませんが、ミスショットが減ります。

特に、初心者には難しいスプーンを使ったショットであれば、なおさらミスショットは避けたいはず。初心者にはもともと扱いが難しいスプーンでも、グリップを短く持つことで、効果的なショットが打てるようになります。

ティーショットで打つ

ティーショットではなくフェアウェイショットで打つスプーンは、ヘッドスピードが出にくいです。

ゴルフではドライバーのようにティーショットで打てば、ヘッドスピードが失速せず飛距離も伸ばせるという方もいることでしょう。

確かに、人によってはドライバーよりもスプーンでティーショットした方が上手く打てる方もいますが、熟練者に限ります。

スプーンの扱いに慣れるためには、ティーアップの練習から始めることをおすすめします。

払い打つように打つ

スプーンは、スソール部分を地面にはって滑らせるように払い打つと、ショットの安定感が増します。

理由は、払い打ちのように横からゴルフクラブを入れた方がインパクトゾーンがより広くなるので、それだけ安定したショットを打つことができるため。

そもそも、ゴルフではフォームが重要なポイントです。スプーンを効果的に打てるようになるためにも、綺麗な安定したフォームを身につけましょう。

スプーンの選び方

ゴルフでは、自分が使いやすいクラブを選ぶことも、重要なポイントです。

一言で「スプーン」といっても、それぞれのクラブで重さや硬さなど、若干の違いがあります。

その性質を上手く使いこなせれば、初心者には難しいスプーンで効果的なショットが打てるはず。もともと、スプーンは使いにくく不必要だという意見も多いこともから、最近は使いやすいスプーンが各メーカーから続々と発売されています。

例えば、「スプーンだとボールが上がりにくい」と感じている方は、重心が低めに設計されているタイプを使うのがおすすめ。また、「ボールがフェースの芯に当たらない」と感じている方は、スイートエリアの広いタイプを選びましょう。

ちなみに、「スプーンだとスライスしやすい」という方は、インパクトでフェースが返りやすいタイプを選んでください。

まとめ

今回は、ゴルフにおけるスプーンの打ち方や必要性について、詳しく解説してきました。

スプーンは確かに初心者が使うのに難しいクラブですが、使いこなせれば大きな武器となるクラブです。

練習をしてコツをつかめば、当然上手く打てるようになるでしょう。また、自分に合った使いやすいスプーンを選ぶという方法もあります。

これまで、ゴルフでスプーンを使ってこなかった方は、本記事を参考に、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

(TOP写真提供 = Freddie Collins / Unsplash.com)


《参考記事一覧》

ゴルフスプーン(3W)効果的な使い方&打ち方のコツ(GOLFavo)

ゴルフのスプーンの意味とは?いらないと言われている理由も併せて解説!(スポジョバ)

知ってる? 3番ウッドを「スプーン」と呼ぶ理由【ゴルフの雑学】(みんなのゴルフダイジェスト)

ゴルフクラブを見直してみよう!そのスプーン、本当に必要?(ゴルフの学校)