1993年に10チームで開幕し、2021年現在、J1、J2、J3に合わせて57チームが所属するJリーグ。
シーズンの成績に応じて賞金・配分金が支給されています。
本記事では、Jリーグの優勝賞金や各種配分金にまつわるあれこれをご紹介します!
Jリーグの賞金はどれくらい?
新型コロナウイルス感染症の拡大により、第2節が長期にわたり中断された2020年のJリーグ。
中止の影響により、試合開催関連で得られるはずだった財源が減少し、2020年シーズンの大会結果による表彰および賞金は下記のように変更されました。
J1リーグ
・優勝:賞金300,000,000円を150,000,000円に減額
Jリーグ杯(優勝銀皿)、日本サッカー協会会長杯、メダル、チャンピオンフラッグの授与は変更なし。
・2位:賞金120,000,000円を60,000,000円に減額
Jリーグ杯(準優勝銀皿)は変更なし。
・3位:賞金60,000,000円を30,000,000円に減額
J2リーグ
・優勝:賞金20,000,000円を10,000,000円に減額
Jリーグ杯(優勝銀皿)は変更なし。
・2位:賞金10,000,000円を5,000,000円に減額
Jリーグ杯(準優勝銀皿)は変更なし。
・3位:賞金5,000,000円を2,500,000円に減額
J3リーグ
・優勝:賞金5,000,000円を2,500,000円に減額
Jリーグ杯は変更なし。
・2位:賞金2,500,000円を1,250,000円に減額
フェアプレー賞(高円宮杯)
フェアプレー賞高円宮杯については変更なしとされたものの、フェアプレー賞(J1)上位3クラブへの賞金が、賞金5,000,000円・記念品から賞金2,500,000円・記念品と変更されました。
また、フェアプレー賞(J2)は賞金2,500,000円・記念品から賞金1,250,000円・記念品に変更。さらに、フェアプレー賞(J3)は賞金1,000,000円・記念品から賞金500,000円・記念品に変更されています。
個人表彰
最優秀選手賞は賞金2,000,000円・記念品から賞金1,000,000円・記念品に変更されましたが、優秀選手賞へのメダルは変更なく授与されました(J2とJ3も同じ)。
また、ベストイレブン、得点王は賞金1,000,000円・記念品から賞金500,000円・記念品に見直され、最優秀ゴール賞、ベストヤングプレーヤー賞、フェアプレー個人賞は賞金500,000円・記念品から賞金250,000円・記念品へと変更されました。ちなみに、J2・J3の最多得点者への記念品授与は変更ありません。
また、監督賞については下記のとおりです。
- J1の優勝監督賞は賞金1,000,000円・記念品から賞金500,000円・記念品に変更
- J2は賞金500,000円・記念品を賞金250,000円・記念品に変更
- J3は賞金200,000円・記念品を賞金100,000円・記念品に変更
そして、優秀監督賞についても下記のとおりです。
- J1は賞金500,000円・記念品から賞金250,000円・記念品に変更
- J2は賞金250,000円・記念品から賞金125,000・記念品に変更
- J3は賞金100,000円・記念品から賞金50,000円・記念品に変更
- J1の最優秀主審賞と最優秀副審賞の記念品は変更ありません。
2020JリーグYBCルヴァンカップ表彰
・優勝:賞金150,000,000円を75,000,000円に減額。
Jリーグカップ、メダルの授与は変更なし。
・2位:賞金50,000,000円を5,000,000円に減額。
楯、メダルの授与は変更なし。
・3位:1チームにつき賞金20,000,000円を1チームにつき賞金10,000,000円に減額。
楯は変更なく授与されました。
「理念強化配分金」はどうなるの?
「理念強化配分金」とは、2017年シーズンから始まった制度のこと。
DAZNの放映権取得に伴って創設されたものであり、成績1位から4位のクラブが翌年から3シーズンに渡って多額の配分金を受け取ることができる、というものです。
支給に当たって審査があり、
- 強化や普及
- 若手育成
- 施設整備
- 地域交流やスポーツ文化振興
という用途に限って使用することができます。
1位チームには初年度に10億円、翌年に4億円、2年後に1億5,000万円、2位チームは初年度に4億円、翌年に2億円、2年後に1億円、3位チームには初年度に2億円、翌年に1億5,000万円、4位チームは初年度の1億8,000万円支給されるとされましたが、2020年シーズンは、新型コロナウイルス感染症の影響により「本来期待する価値向上に利用されにくい環境下にある」とされ、配当を停止。
その停止分は大会運営費やクラブ支援の各施策の原資として使われました。
2021年シーズンも同様の理由で停止することが理事会において決定していますが、今後のコロナの状況を見ながら、再度取り扱いをどうするかを協議することになっているようです。
ただし、Jリーグのどのクラブにも均等に分配される均等分配金は、2020年シーズンも停止されず支給。2021年シーズンも現在の水準同様
- J1:350,000,000円
- J2:150,000,000円
- J3:30,000,000円
が支給されます。
また、降格に伴う救済金として、これまでは降格した年に前年度の均等配分金の80%が降格リーグの配分金に上乗せして支給されてましたが、今季は翌々年にも60%上乗せ支給されることとなりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響で降格制度が中止されたことに伴い、2021シーズン、J1リーグは20チームで開催されていますが、2022年シーズンには従来の18チームに戻すと決定。降格・昇格については今後検討する、とされています。
まとめ
2017年にDAZNと放映権の高額契約が結ばれたことに伴い、賞金額が大幅にアップしたJリーグ。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い試合が中止され財源が減少した結果、2020年シーズンの大会成績に応じて支払われる賞金は減額されました。
また、強化理念配分金も停止。その一方で、各クラブに均等に分配される均等分配金は停止されることなく支給され、降格するチームを支える救済金も手厚くされています。
2022年シーズンには停止されていたチームの昇降格も従来の状況に戻るとされていますが、新型コロナウイルス感染症の状況に応じてさまざまな変更が求められているといえます。
(TOP写真 = GConner Photo / Shutterstock.com)
《参考記事一覧》