錦織圭選手や大坂なおみ選手など、世界で活躍するプロテニスプレイヤーが躍進していることもあり、テニスに興味を持つ方が増えているようです。
テニスの試合の観戦をしていると、よく「ブレークポイント」という言葉が出てきますが、「そもそもブレークポイントって何?」と思っている方もいることでしょう。
ブレークポイントは、テニスの試合において重要度が高いです。
本記事では、テニスにおけるブレークポイントの重要性や、キープとの使い分けなどについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
テニスのブレークポイントとは
ここでは、ブレークポイントとは何なのか?その意味と仕組みについて解説しています。
ブレークの意味は?
ブレークポイントの「ブレーク(Break)は、日本語では「ブレーク」もしくは「ブレイク」と読みます。
「Break」の意味は、下記のとおり。
- 壊す
- 破る
- 中断する
そして、テニス用語での「ブレーク」の意味は、上記のうち「破る」です。
なぜテニスの試合で使われる用語に、「破る」という意味を持つ言葉があるのでしょうか。次で、詳しくみていきましょう。
ブレークポイントとは?
テニスの試合におけるブレークポイントとは、レシーブ側が残り1ポイントで、そのゲームを制する状態を意味します。つまり、レシーブ側がそのゲームを制するポイントのこと。
テニスは、ポイントの取り合いで試合が進行していくスポーツ。サーブ権は1ゲームごとに交代し、4ポイントを先取した方がそのゲームを制します。そして、先に6ゲーム(5-5になった場合は7ゲーム)を制した方が1セットを制します。
最終的に、制したセット数が多い方が試合の勝者となるルールです。
試合のセット数は大会・試合によって異なりますが、プロの試合では、3セットマッチか5セットマッチが一般的。3セットマッチの場合は「先に2セット」、5セットマッチの場合は「先に3セット」を先取したら勝利となります。
また、プロの試合では、女子シングルス・男女ダブルス・混合ダブルスが3セットマッチ、男子シングルスが5セットマッチであることが多いです。
ちにみに、テニスにおけるポイントの数え方はこちら。
- 0ポイント:ラブ
- 1ポイント(15点):フィフティーン
- 2ポイント(30点):サーティー
- 3ポイント(40点):フォーティー
ポイントはサーブ側から数えることになっています。そのため、サーブ側が2ポイント獲得、レシーブ側が0ポイントの場合は「30-0」と表記して、「サーティーラブ」とコールされます。
つまり、1ゲームで「0-40」「15-40」「30-40」といった状態や、「40-40(デュース)」もしくはレシーブ側がアドバンテージを取っている状態が、ブレークポイントです。
ブレークポイントは、レシーブ側が残り1ポイントで、そのゲームを制する状態のこと。そのため、サーブ側が残り1ポイントでそのゲームを制する状態の場合は、ブレークポイントではありません。
ブレークとキープの使い分け
サーブ側が残り1ポイントでそのゲームを制する状態の場合に「ブレークポイント」と表現されない理由は、レシーブ側がそのゲームを制することを「プレーク」と呼んでいるからです。
さらに、掘り下げて解説すると、テニスではサーブ側がゲームで圧倒的に有利となっています。
サーブ側が有利な理由として、下記の内容が挙げられます。
- サーブは唯一、自分のペース、タイミングで打てるショットである
- 高速なショットが打てる
- ゲームを有利に進められるところにボールを配球することが可能
- 相手の返球はこうなるだろうと予測して打つことができる
- サーブは相手がいなくても練習(研究・工夫)が可能
そのため、サーブ側に有利なはずのゲームを破ったことになるため、「ブレーク」と呼ばれています。
一方、サーブ側がそのゲームを制することを「キープ」と呼びます。
キープ(Keep)は、日本語では「確保する」「保持する」「取っておく」「守る」などの意味を持ちます。
そして、テニス用語での「キープ」は、「保持する」「守る」という意味合いが強く、有利なはずのゲームを保持し守ることができれば、キープという表現が用いられています。
ブレークポイントの重要度
テニスの試合で、重要度が高いブレークポイント。
その理由は、有利なはずのサーブ権を保持しているゲームを相手にブレークされると、試合運びが苦しくなってしまうため。テニスの試合は、2セットあるいは3セットを先取したほうが勝者となります。
プロの試合では、自身が有利なはずのサーブゲームで相手にポイントを取らせないように意識されています。そのため、お互いにキープし合う試合展開の場合は、先にサーブ権を獲得した方が勝ってしまいます。
よって、ゲームを6(7)つ先取するためには、サーブゲームは確実に制するだけでなく、ゲームのブレークポイントが重要です。
ワールドランキングを見ると、ブレークポイントの奪取・セーブ率・リターンが高い選手がトップを占めていました。
そして、サービスエース数のトップ10にランキングインしていた選手で、ワールドランキングトップに入っている選手は3人でした。
このことからも、試合に勝利するためには、ブレークポイントの重要度が高いことが分かります。
まとめ
今回は、テニスにおけるブレークポイントの重要性やキープとの違いについて解説してきました。
ブレークポイントは、テニスの試合運びに欠かせない重要な起点となるため、意識している方もいることでしょう。
また、キープとの違いなど、ルールをより深く理解することで、さらにテニスを楽しむことができるでしょう。
(TOP写真提供 = Moises Alex / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
テニスのルール「キープとブレーク」とは(テニススクールコンシェルジュ)
【テニスルール】ブレイクポイントとは?キープ・ブレイクの用語解説(Tennisやろうよ)