テレビや雑誌で細く引き締まった女性モデルを見ると、自分もそうなりたい、と憧れる人は多いのではないでしょうか。ただ、もし実際に自分が同じような体型を目指す場合、どれくらい体重を落として何をすればよいかがわからない人も多いはず。
今回は、自分のモデル体重の割り出し方や体重を落とす際の目標数値の出し方、そして見た目も中身も健康的なモデル体重になる方法をご紹介します。
モデル体重とは
モデル体重について大まかな解説をするとともに、体重を落とす以外に気をつけるポイントを説明します。
BMI指数が17となる身長と体重のバランス
モデル体重とは、BMI値で17以下の数値になる体型のことをいいます。BMIとは、Body Mass Index(ボディマスインデックス)の略で、肥満度を算出する指数のこと。計算方法は下記のとおりです。
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
この計算式は世界共通ですが、標準値は国によって定められています。日本肥満学会では、統計上、下記のように区分を設け、糖尿病などの生活習慣病に最もかかりにくい数値であるBMI22.0を標準値としています。
BMIによる判定基準
肥満 | 25以上 |
標準 | 18.5以上25未満 |
痩せ | 18.5未満 |
次に、モデル体重を目指す場合、自分の身長から算出すると下記のようになります。
モデル体重(kg) = 身長(m) ÷ 身長(m) × 17
例えば身長160cmの人は、
1.6 × 1.6 × 17 = 43.5
となり、モデル体型になるには43.5kgを目指せば良いということになります。
健康的に体重を落とす必要がある
ただし、体重を落とすだけでは理想の見た目にならない場合があります。多くのモデルを見てわかるように、適度に引き締まった健康的な細さには筋肉が必要だからです。
モデル体重を目指すには、筋力トレーニングを行なったり栄養バランスの良い食事を取り入れながら、体重を落としていくと良いでしょう。
BMIが低いと起こりうるリスク
BMIとは病気にかかりにくい身長と体重のバランスのことを指します。よってこれを下回ると体調を崩す場合があり、女性は特に急激にBMI値を下げることでホルモンバランスに影響が出る可能性もあります。
例えば、パリコレではモデルのBMIは18.5以上と定められているといいます。理由は摂食障害で亡くなったモデルがいたからです。スリムを追求することは体に危険が生じる場合もあることを心に留めておきましょう。
大切なのは、適度な筋肉をつけバランスを整えた栄養を摂ることで、健康的に引き締まった体づくりをすることです。
適正体重・美容体重・シンデレラ体重との違い
次に、モデル体重以外にどのような名称があるか紹介します。
モデル体重以外のBMI値と名称と身長別の理想体重
適正体重のほかに、美容体重やシンデレラ体重という言葉もあります。それぞれの計算式は以下の通りです。
適正体重(kg)=病気にかかりにくい | 身長(m) × 身長(m) × 22 |
美容体重(kg)=見た目としてちょうどよい | 身長(m) × 身長(m) × 20 |
シンデレラ体重(kg)=スレンダー | 身長(m) × 身長(m) × 18 |
これらを身長別で見てみると、下記のような差があります。
身長別の各体型の理想体重
身長(cm) | 標準体重(kg) | 美容体重(kg) | シンデレラ体重(kg) | モデル体重(kg) |
150 | 49.5 | 45.0 | 40.5 | 38.3 |
160 | 56.3 | 51.2 | 46.1 | 43.5 |
170 | 63.8 | 57.8 | 52.0 | 49.1 |
どの身長からみても、標準体重とモデル体重を比較すると10kg以上落とす必要があり、モデル体重を目指すには相当な努力や工夫が必要だということがわかると思います。
モデル体重を目指すには…
前項ではモデル体重を目指すには努力だけでなく工夫が必要だと伝えました。最後に、実際にモデル体重になるために必要な考え方や具体的な方法を解説します。
目標と期限から逆算して計画を立てる
基本的なダイエットの考え方
- 消費カロリー(基礎代謝量+運動) > 摂取カロリー
体重の落とし方のメカニズムは、実はいたって簡単です。
消費カロリーと摂取カロリーを計算し、消費カロリーが摂取カロリーを上回れば痩せていきます。消費カロリーは、基礎代謝量と運動量を合わせたもの。摂取カロリーは主に食事と考えれば良いでしょう。
目標体重までに落とすべき脂肪の重さとカロリーを算出
160cm、体重50kgの女性がモデル体重である43.5kgを目指す場合に、仮にいまの日常生活で体重を維持していると仮定すると、落とすべき体重は下記のとおりです。
- 50kg ー 43.5kg = 6.5kg
体脂肪1kgを減らすには約7,200kcalが必要といわれています。よって6.5kgの体脂肪を減らすには46,800kcalが必要です。
期限を設定する
あとは1週間のなかで自分がどれくらい運動を取り入れられるかを考えながら、期限から逆算するとよいでしょう。例えば3ヶ月(120日)で6.5kg(46,800kcal)を落としたい場合は、
46,800kcal ÷ 120日 = 390kcal/日
となるので、今の生活を続ける場合、1日390kcalの運動を取り入れて消費するか、今までの食事から390kcal減らすように心がけるかのどちらかです。
ちなみに、50kgの女性が120分の自体重トレーニングを行なって消費するカロリーは398kcal。自体重のトレーニングを毎日120分行うことはあまり現実的ではなく、実際は運動後に栄養補給をするため、結果的に消費カロリーはこれよりも少なくなります。
このように、体重を落とすためには、運動と食事の両方から考えることが必要です。
モデル体重を目指す人におすすめの運動や食事
有酸素運動や内側の筋肉のトレーニング
手軽に始められるのがウォーキング。1時間早歩きで歩くと約180kcal消費します。
消費カロリーは少ないものの、継続して行うことで下半身の筋肉が引き締まったり、ストレス解消による食べすぎを防いでくれたりと、二次的な効果も期待できます。精神的な負担が軽いので初心者も始めやすいのも特徴です。
また、自重トレーニングを1時間行うと約180kcalを消費します。モデル体重を目指す人には特に内側の筋肉のトレーニングがおすすめです。内転筋や腹筋などを伸ばしながら鍛えていくトレーニングを行うことで、スラっと引き締まった体に近づくことができます。
低カロリーや低GI値の食品に変える
摂取カロリーを抑えるために、いままでの食事を一度見直しましょう。間食や夜食をしていないか、高カロリーの食事を摂っていないかなど、アプリなどを使って数値化してみることをおすすめします。
また、モデル体重を目指すには単にカロリー摂取を少なくするだけではなく、GI値も気をつけてみましょう。GI値が高い食品を食べると血糖値が急上昇し、それにより分泌されたインスリンが糖分を脂肪に変えて体に蓄えやすくさせます。普段の食事を見直した際に、GI値の低い食品に置き換えられないか見直してみるのがポイントです。
パーソナルトレーニングで効果的に理想の体へ
もしも時間とお金に余裕があれば、パーソナルトレーニングがおすすめ。挫折しないように支えてくれるだけでなく、間違った筋肉を鍛えずに済むのでトレーニング効果を高めることができます。
ひとりで行うトレーニングは、意外と目的以外の筋肉を無駄に動かしてしまっている場合があります。モデル体重を目指すには主に内側の筋肉を鍛えることが大切ですが、この筋肉は意識して動かさないといけません。パーソナルトレーナーが刺激や意識を与えてくれることで、ひとりでは鍛えにくい筋肉を効果的にトレーニングすることができます。
モデル体重を目指すと同時にモデル体型を目指そう
前述の通り「モデル体重」はあくまで身長と体重から算出するBMIを基準としているので、体脂肪を考慮していません。
そのためBMIがモデル体重の17になっても、体型は理想と異なる場合があります。
体脂肪も減らしモデル体型になるためには、以下のポイントに注意しながら健康的なアプローチを取ることが重要です。
1. バランスの取れた食事: 栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。野菜、果物、タンパク質、健康的な脂質をバランスよく摂取しましょう。加工食品や高カロリーな食品の摂取を控え、食事の質に注意しましょう。
2. 適度な運動: 適度な有酸素運動や筋力トレーニングを取り入れることで、身体を引き締めることができます。個人の目標に合わせた適切な運動プログラムを作り、継続することが重要です。
3. 適切な水分摂取: 水分は代謝に重要な役割を果たします。十分な水分を摂取し、体内の代謝をサポートしましょう。
4. 睡眠とストレス管理: 充足した睡眠をとり、ストレスを適切に管理することも大切です。睡眠不足やストレスは代謝を乱し、体型に影響を与える可能性があります。
5. 個別の目標設定: 自身の体型や健康状態を考慮し、現実的な目標を設定しましょう。他人と比べるのではなく、自分自身の健康とバランスを重視しましょう。
モデル体型を目指す場合でも、自分自身の健康と心のバランスを最優先に考えることが重要です。無理なダイエットや過度な運動は健康を損なう可能性があるため、専門家のアドバイスやサポートを受けながら健康的な方法で取り組むことをおすすめします。
まとめ
モデル体重になるためには、単に筋トレをするのではなく、いまの体重や落とすべき脂肪量や期日から逆算して計画的に行なっていくことがポイントです。自分にあうトレーニング方法や食事スタイルを見つけることで、健康でいながら理想の体型を手に入れましょう。
(TOP写真提供 = Huha Inc / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
【身長別】美容・シンデレラ・モデル体重一覧。あなたの理想は何kg?
筋トレの消費カロリー・ウォーキングの消費カロリーの計算(keisan・生活や実務に役立つ計算サイト)より算出
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