愛知・名古屋で進む「官民共創スポーツイノベーション」 実現のカギは“翻訳者”たる地域プレーヤーの存在

今夏、アジア競技大会の開催を控えるなどスポーツ熱の高まる愛知・名古屋。それと並行して進められてきた官民共創の取り組みが、「AiSIA(アイシア/あいちスポーツイノベーションプロジェクト)」だ。

スポーツを通して地域でイノベーションを創出するという取り組みは日本各地で行われているが、愛知・名古屋ほど官民が一体となって、また各スポーツの垣根を超えて横断的に取り組んできた地域は珍しい。

その軌跡と成功要因について、同プロジェクトに関わる各企業・クラブが、7月に都内で開催されたスポーツビジネスカンファレンスに登壇し、意見を交わした。

【次回はこちら】12月22日(火)開催「HALF TIMEカンファレンス2026 Vol.2 supported by アビームコンサルティング」

なぜ愛知・名古屋でスポーツイノベーション?

2026年、愛知・名古屋はスポーツが熱い。9月に開幕するアジア競技大会・アジアパラ競技大会には、45カ国・地域が集結。日本のスポーツの価値を、アジアに広げる絶好の機会だ。大会に向けスタジアムの新築など大改修を終えた「パロマ瑞穂スポーツパーク」や、1万7000人収容を誇る日本初の本格的グローバルアリーナ「IGアリーナ」が昨年オープンするなど、注目を集めている。

愛知は、以前からプロ・アマ合わせて多数のスポーツチームがひしめく「スポーツの集積地」だった。AiSIAの共同事務局を務める中日新聞社の倉内佳郎氏は、中⽇ドラゴンズや名古屋グランパスの他、バスケ9、バレー6、ハンド・ソフト各4チームなどが拠点とする県内のスポーツ的ポテンシャルについて語る。

「トップリーグ及びその次のカテゴリーまでで、約39のクラブチームが愛知県には同居します。自動車関連企業を母体とするチームが多く、中部圏の製造業集積の側面としてスポーツも集積している。これをつなげば、新たな価値を生めると考えました」(倉内氏)

株式会社中日新聞社 メディアビジネス局 ビジネスプロデュース部 部長 倉内佳郎氏

きっかけは2018年から。名古屋グランパスがスタートアップピッチを初開催し、翌年に愛知県内のBリーグ4クラブも実施。2022年には中日新聞社が中⽇ドラゴンズ・スタートアップピッチにつなげた。そして、“愛知のスポーツを変える新たな挑戦”として「AiSIA」が立ち上がる。

2024年6月にはコンソーシアムを設⽴。中日新聞社は2026年度まで愛知県と官⺠共創基盤を構築し、県スポーツ局、同経済産業局、そして地元マスメディアが連携して、クラブと地域をつなぐプロジェクトの旗振り役となっていった。

スタートアップ共創は名古屋グランパスから

続きは会員限定

\ HALF TIME会員登録特典 /

ビジネスパーソン向けスポーツメディア
「HALF TIME」

HALF TIME の PC・スマホ表示イメージ
  • 会員限定記事・独自インタビューを全文閲覧
  • 新着記事を毎週メルマガで受け取れる
  • イベント情報を優先的にお届け