Jリーグメディアプロモーション|映像コンテンツ管理によってJリーグの価値を守る

Jリーグの映像を一元管理している「Jリーグメディアプロモーション」。Jリーグメディアプロモーションは、さまざまなメディアやJリーグ関連企業によって作られた会社であり、映像管理によってJリーグの価値を維持しています。
この記事では、Jリーグメディアプロモーションを

  • 概要
  • 業務内容
  • 映像利用の規定

の3つのポイントから紹介します。
Jリーグの映像を、各種メディアがどんなルールで使っているのかなどが分かります。

Jリーグメディアプロモーションとは?

Media
写真提供 =Damian Byrne / Shutterstock.com

Jリーグメディアプロモーションとは、Jリーグの関連会社であり、映像コンテンツの著作権管理やデータ収集などを行っている企業です。

Jリーグメディアプロモーションに出資しているのは、メディアをはじめ、サッカー関連の企業や団体です。

いろいろな団体と協力することで、充実したコンテンツの発信を行っているのです。

Jリーグメディアプロモーションは、1993年にJリーグの映像管理を行う「Jリーグ映像株式会社」として設立されました。

2008年6月に、現在の社名に変更しています。

Jリーグメディアプロモーションの事業内容は?

Jリーグメディアプロモーションの事業内容は、Jリーグ公式戦の映像や記録映像、Jリーグの保有する映像の著作権管理業務を行っています。

また、Jリーグが主催する試合の公式記録を管理するJリーグデータセンターの運営業務やインターネットコンテンツの運営も行なっています。

なでしこリーグなどの女子サッカーや日本代表戦などを管理・統括する日本サッカー協会の映像管理も行なっていましたが、これらについては映像管理会社のJFA映像アーカイブセンターに移管されました。

つまり、Jリーグメディアプロモーションは、サッカー全般ではなく、Jリーグのコンテンツのみを管理する企業なのです。

Jリーグの映像を利用するには?

Jリーグの映像を利用するためには、さまざまな取り決めがあります。

Jリーグが制作し、Jリーグメディアプロモーションが管理している映像は、プロパティ映像と呼ばれます。

プロパティ映像の定義は、次のとおりです。

  • JリーグとJリーググループ会社が制作した映像
  • 放映権をもつメディアが契約に基づいて制作した映像
  • 放送局がニュース番組での利用を目的に、ルールにそって制作した映像
  • 放送局がニュース以外の番組での利用を目的に、ルールにそって制作した映像
  • Jリーグ映像アーカイブセンターに保管された各種映像

プロパティ映像の利用は、一次利用と二次利用に分けられます。

一次利用

一次利用とは、映像の制作者が決めた制作の目的に従った利用です。

具体的には、中継やニュースでの利用があげられます。

ニュースでの利用は、1試合3分以内とされています。また、試合当日の21時までの利用は、全試合合計で3分以内と、厳しい制約があります。

また、放送される番組がニュース番組に該当するかどうかも判断。

申請された番組をJリーグメディアプロモーションが審査し、認められた場合のみ、映像利用が可能になるのです。

中継とは、テレビ放送やネット配信、パブリックビューイングなど、試合の全てや一部中継映像を放送配信する形態のこと。

中継で流されるのは、Jリーグが制作した映像と、放映権を取得した放送局がJリーグとの契約に基づいて制作した映像の2種類のみです。

つまり、契約を結ばず、勝手に中継することはできないということなのです。

上記以外に、Jリーグメディアプロモーションに申請され許可を得た映像は、ホームページやCM・映画などで配信されます。

その際のルールは、各団体とJリーグメディアプロモーションの間で細かく決められています。

二次利用

二次利用とは、製作者の目的とは異なる映像利用のことです。

二次利用は、Jリーグメディアプロモーションに申請し、許可が出た場合のみ可能です。

二次利用の際は、Jリーグメディアプロモーションが利用者に対して映像利用料を請求します。利用者が映像利用料の支払いを怠った場合は、通常利用料の3倍の違約金を請求できるようになっています。

また、映像の利用は利用申込書に記載した目的に限られ、それ以外の利用や譲渡は禁止されています。

このように、二次利用には、多くの規定があるのです。

一次利用と二次利用では、料金や権限が全く違います。

それぞれの放送局やメディアは、それぞれのルールに則って、試合の映像や情報を提供しているわけです。

まとめ

Jリーグメディアプロモーションは、Jリーグの映像を統括する団体であり、各種メディアとのやりとりやオリジナルコンテンツの発信をしています。

Jリーグメディアプロモーションは、様々なルールによってJリーグのコンテンツを守っています。

著作権違反の映像が出回ったりしないよう、Jリーグの映像価値を維持する使命をこれからも担っていくでしょう。

(TOP写真提供 = Cosmin Iftode / Shutterstock.com)


《参考記事一覧》

jリーグメディアプロモーション-jリーグメディアプロモーションの概要-(Weblio辞書)

株式会社Jリーグメディアプロモーション:料金表(テレビ放送用)|(株式会社Jリーグホールディングス)

jリーグメディアプロモーション-(Wikipedia)