Jリーグにはたくさんのチームがありますが、それぞれのチームにはホームスタジアムがあります。そのスタジアムは、ライセンスごとにスタジアム規模や競技用設備の基準が設けられています。この記事では、スタジアムの認定基準やJ1所属チームのスタジアムの収容人数について紹介します。また、このスタジアムの基準は、現在規制緩和が行われています。いったいどのような規制緩和なのか、詳しく紹介します。
Jリーグ初心者におすすめのサッカースタジアム
Jリーグに所属するチームには、それぞれのホームスタジアムがあります。
そのスタジアムごとに特徴がありますが、初めてJリーグを観戦する、という方におすすめのサッカースタジアムが
- 埼玉スタジアム2002
- 日立柏サッカー場
- 日産スタジアム
の3つ。
3つのスタジアムはいずれも Jリーグの強豪チームがホームスタジアムとして使用しているスタジアムです。
それぞれのスタジアムについて、ご紹介します。
埼玉スタジアム2002
埼玉スタジアム2002は、浦和レッズの本拠地です。
埼玉県さいたま市にあり、収容人数は63,700人。
サッカー専用スタジアムとしては、日本最大の規模を誇ります。
浦和レッズは、誰もが知る強豪チームですが、2015年には観客動員数ナンバーワンに輝くなど、スタジアムに実際に足を運ぶ熱心なサポーターが多いのが特徴です。
埼玉スタジアムへは、埼玉高速鉄道「浦和美園駅」から徒歩15分で到着できます。
Jリーグの試合の際には、浦和駅や東浦和駅、北越谷駅及び浦和美園駅からシャトルバスが出ています。
日立柏サッカー場
日立柏サッカー場は、柏レイソルの本拠地で千葉県柏市にあります。
サッカー専用スタジアムで、収容人数は15000人。
Jリーグ発足時から使用されている歴史のあるスタジアムとして知られています。
他のスタジアムから比べると小型ですが、選手との距離が近く臨場感を味わえるのが特徴です。 場所によっては選手から10mほどの距離になるので、選手同士の駆け引きやプロのワザを観戦することができますよ。
さらに、ホームチーム側のゴールの後ろには、サポーターが集まる席があり、チームカラーの黄色に染まると、圧巻の光景が広がります。 一緒に応援したくなったら、 参加してみるのも良いでしょう。
日立柏サッカー場は、Jr常磐線・東武野田線の柏駅、東武バス5番乗り場からバスに乗車し、緑が丘駅で下車すると、徒歩1分の位置にあります。柏駅からレイソルロードを通って観光しながら行っても、20分で着くことが出来ます。
日産スタジアム
日産スタジアムは横浜 F マリノスの本拠地です。
神奈川県横浜市にあり、サッカーだけでなく陸上やラグビーも行われています。
座席数は7万席。国内最大のスタジアムです。
2002年日韓ワールドカップの決勝戦が行われたスタジアムとしてサッカーの歴史に名前が刻まれているスタジアムでもあります。
日産スタジアムは、ピッチが大きく開かれていて、開放感があります。
また、客席のあるスタンドの3/4が屋根に覆われているので、雨の日でも安心して観戦できるのが特徴です。
日産スタジアムへは、JR小机駅から徒歩7分、新横浜駅から約14分で到着することができます。駅からバスに乗り、日産スタジアム前で下車すると便利です。
Jリーグサッカースタジアム収容人数一覧
ここからは、J1に所属するクラブのスタジアムの収容人数について紹介します。
スタジアム | ホームチーム | 収容人数(人) |
大分銀行ドーム | 大分トリニータ | 31,997 |
駅前不動産スタジアム | サガン鳥栖 | 24,310 |
エディオンスタジアム広島 | サンフレッチェ広島 | 36,894 |
ノエビアスタジアム神戸 | ヴィッセル神戸 | 28,425 |
神戸運動公園ユニバー記念競技場 | ヴィッセル神戸 | 35,910 |
ヤンマースタジアム長居 | コンサドーレ大阪 | 47,853 |
キンチョウスタジアム | コンサドーレ大阪 | 17,892 |
パナソニックスタジアム吹田 | ガンバ大阪 | 39,694 |
パロマ瑞穂スタジアム | 名古屋グランパス | 20,223 |
豊田スタジアム | 名古屋グランパス | 41,225 |
ヤマハスタジアム磐田 | ジュビロ磐田 | 15,165 |
エコパスタジアム | ジュビロ磐田 | 51,697 |
iaiスタジアム日本平 | 清水エスパルス | 20,248 |
サンプロアルウィン | 松本山雅 | 20,336 |
湘南スタジアム平塚 | 湘南ベルマーレ | 15,732 |
日産スタジアム | 横浜Fマリノス | 72,081 |
ニッパツ三ツ沢球技場 | 横浜Fマリノス | 15,440 |
等々力陸上競技場 | 川崎フロンターレ | 26,827 |
味の素スタジアム | FC東京 | 48,999 |
埼玉スタジアム2002 | 浦和レッズ | 62,010 |
県立カシマサッカースタジアム | 鹿島アントラーズ | 37,496 |
ユアテックスタジアム仙台 | ベガルタ仙台 | 19,664 |
札幌ドーム | コンサドーレ札幌 | 39,856 |
Jリーグスタジアム、スタジアム基準を緩和へ
Jリーグのスタジアムとして認められるためには、スタジアム規模や競技用設備などの厳しい基準をクリアしなければなりません。
しかし、加入チームの増加に伴い、スタジアムの建設が追い付かず、基準を緩和する必要か出てきたのです。
特に、J1のライセンスをもつクラブチームのスタジアムには、「入場可能者数が15,000人以上であること」など、多くのガイドラインが設けられていて、昇格後すぐに認定基準をクリアできるクラブばかりではありません。
そこで、Jリーグは2018年12月12日、現行のスタジアム水準を改定し、新たなガイドラインを設けることを発表しました。
新ガイドラインでは、スタジアム整備において一定の必要条件を満たしたときは、完成までの猶予期間が設けられることになったのです。
そのため、昇格が決まった時点で上位ライセンスのスタジアム要件を満たしていなくても、新スタジアムの整備に着工していて、3年以内にスタジアムが完成するのであれば、上位のリーグへの昇格が許されるようになりました。
しかし、もし、猶予期間内に基準を満たすスタジアムが完成しなかったときは、翌年に下位リーグへ降格するとされています。
また、Jリーグは
- アクセスが優れている
- 全ての観客シートが屋根で覆われている
などの条件をクリアする「理想のスタジアム」を推奨していますが、この条件でのスタジアムを整備する際は、5年の猶予が認められています。
このように、猶予期間を設けることによって、 現在J2・J3に所属するチームがJ1に進出できる実力をつけたときに、無理なくJ1へ昇格できるようにしたのです。
スタジアム基準を緩和したことによるネット民の反応は?
上述したように、スタジアムの基準緩和がなされていますが、このことに対して、ネットからは様々な意見が出されています。
一部を抜粋して紹介します。
- キャパが足りなくてもサッカー専用スタジアムであれば大目に見るべき
- 陸上競技場と併用しているスタジアムを減らす事を考えるべき
- 専用スタジアムであれば入場可能人数を12,000人くらいでOKにすべき
といった規制緩和をもっと進めるべきという意見がある一方で、
- 簡単にJ1に上がれるようにすると、継続できずに消滅するケースも考えられる
- 猶予期間中に計画が破綻する場合もある
- サッカー専用スタジアムを建てても利益を出すのは難しい
- スタジアムを作ったところで商売として利益を出さなければ何もならない
というような反対意見も多数寄せられています。
賛否両論が出ているスタジアムの認定基準。
Jリーグのシステムにも影響しかねない重要な問題であることは、間違いないといえるでしょう。
まとめ
Jリーグのスタジアムには厳しい認定基準が設けられています。
その認定基準をクリアしたスタジアムだけが、正式にJリーグの開催スタジアムとして認められるのです。
基準を緩和する事は、新しいチームがJリーグに参入しやすくなる一方で、継続的な運営ができずに消滅するというリスクも伴っています。
規制緩和とそれに伴うリスクを判断し、的確な計画を立てることが、各クラブに求められているのです。
(TOP 写真提供 = Faiz Azizan / Shutterstock.com)
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