Jリーグのオールスター戦がなくなって今年で10年になります。Jリーグのオールスター戦はなぜなくなったのでしょうか?Jリーグのオールスター戦の歴史を振り返りながら、今行うとすればどういう選手たちが選ばれるかを予想してみましょう。
Jリーグのオールスター戦が無くなってから今年で10年
日本のプロ野球では毎年ちょうどシーズンの折返し時期に、その年活躍する選手や人気選手をファン投票によって選び出し、セ・リーグとパ・リーグに分かれて戦うオールスター戦が行われます。
江夏投手の9連続奪三振や、幻に終わった「投手イチロー対打者松井秀喜」など、国民的な話題もオールスター戦にはありました。
また、プロ野球では、これから活躍しそうな注目の若手選手たちによるフレッシュオールスターゲームも行われます。
オールスター戦の良いところは、旬な選手が一堂に会するため、一夜で話題の選手のプレーを観ることが出来て、後々楽しむことができる、ということがあります。
サッカーでも、1993年にJリーグが発足してからしばらくはオールスター戦が行われていましたが、2009年を最後になくなり、今年で10年になります。
Jリーグのオールスター戦、その歴史は?
Jリーグでも行われていたオールスター戦。
その歴史についてご紹介しましょう。
J-WEST対J-EAST
Jリーグが開幕した1993年から2007年まで、JリーグではJ-WEST対J-EAST東西対抗戦が毎年夏に開催されていました。但し、1995年と1996年は、前年の奇数順位(J-ヴェガ)と偶数順位(J-アルタイル)に分かれる形で対戦しています。
このオールスター戦に参加する選手と監督、コーチはサポーター投票とJリーグ推薦によって選ばれました。
16名の選手のうち、11名がサポーター投票で選ばれ、残り5名がJリーグ推薦で選ばれました。
また、サポーター投票で1位の人が監督、そして、2位と3位がコーチを務めました。
オールスター戦のスポンサーは、1993年から1998年がコダック、1999年から2001年はたらみ、2002年から2007年まではJOMO(当時のジャパンエナジー、現JXTGエネルギー)です。
勝利チームとMVPには賞金100万円と副賞が、敢闘賞は賞金50万円と副賞が贈られました。
また、MIPには、放送を独占していたテレビ朝日から賞金100万円が贈られました。
Jリーグ選抜対Kリーグ選抜
2008年と2009年は、Jリーグ選抜対K(韓国)リーグ選抜の対抗戦として「JOMO CUP」が行われました。
JOMO CUP Jリーグドリームマッチ
1995年から2001年に渡っては、ジャパンエナジーの特別協賛によってJOMO CUP Jリーグドリームマッチが体育の日に開催されました。
JOMO CUP Jリーグドリームマッチの目的は、2002年のFIFAワールドカップへの機運を盛り上げること。
Jリーグ オールスター戦と違う点は、Jリーグ日本選手選抜(JAPAN DREAM)がJリーグ 外国籍選手選抜(WORLD DREAM)と対戦するフォーマットであったことです。
JOMO CUP Jリーグドリームマッチは7回開催されましたが、そのうち、1997年と2000年は、1997年はワールドカップフランス大会への壮行試合、2000年は10月のアジアカップの壮行試合という位置付けで、Jリーグ選抜チームの代わりに日本代表チームが参戦しました。
2001年まで行われたこの試合は、目的が達成されたということと、JOMOが2002年からJリーグオールスター戦のスポンサーについたこともあって発展的に消滅しています。
この試合の目玉は、WORLD DREAMチームに世界の名選手がゲストで参加したことです。
1999年と2000年には元イタリア代表のR・バッジオ、1999年には元ブラジル代表のレオナルド、2001年には元カメルーン代表のエムボマがゲスト参加し、彼らは後にJリーグで活躍しています。
Jリーグ オールスターが中断した理由
Jリーグオールスター戦が開催されなくなってから約10年。
中断した理由として、冠スポンサーの調整がつかなかったことやJリーグ オールスター戦の注目度が低下したこと、J1が2ステージ制とチャンピオンシップを採用したことによって過密スケジュールとなったことなどがあげられます。
また、J1チームを地域で東西に区切る形式であったため、昨年は東で今年は西、というチームが出てくるなど、東西対抗の色が出しにくくなっていました。
さらに、お祭りムードだけでは持たなかったため、日韓対抗戦に切り替えましたが、それでも2年で中断になりました。
Jリーグ の有名選手が海外に移籍することが普通になって日本代表の大半を海外組が占めるようになり、Jリーガーが少なくなってしまったことでJリーグ オールスター戦がサポーターやスポンサーが注目するコンテンツとして魅力を欠いてしまったこともありそうです。
もし、今Jリーグ オールスターが行われるなら?
Jリーグオールスター戦が行われなくなってから10年。
もし、今再開されるとどうなるのでしょうか?
Jリーグオールスター戦を再開する意義と今Jリーグオールスター戦が行われたらどの選手が選ばれるかを考えてみました。
Jリーグ オールスター戦を再開する意義
Jリーグ オールスター戦を再開する意義としては、一夜でJリーグの人気選手を把握することができる、ということが挙げられます。
また、オールスター戦で旬の選手を見ておけば、セカンドステージからチャンピオンシップへの興味も湧きそうです。
2017年にDAZNが、Jリーグ の放映権を多額の放映権料で獲得しましたが、DAZNマネーの影響もあって、以前は契約金が高く手が届かなかった海外の優秀な選手を獲得できるようになりました。
その結果、今では、A・イニエスタ選手やF・トーレス選手などの人気選手がJリーグで活躍しています。
Jリーグオールスター戦では、いかにサポーターやスポンサーが興味を持つコンテンツに仕立てるか、が重要です。
サポーター投票による選手や監督の選抜は、ワクワクしながら投票することができたもの。
1995年から2001年まで行われた「JOMO CUP Jリーグドリームマッチ」のフォーマットで、日本人選抜対Jリーグ 外国人選抜を行ったら面白いと思います。
今Jリーグ オールスター戦が行われるなら選ばれる選手は?
今「JOMO CUP Jリーグドリームマッチ」のフォーマットで、日本人選抜対Jリーグ 外国人選抜を行ったら、どんな選手が選ばれるでしょうか? 以下に予想選手を挙げてみます。
日本人選抜には、GKに東口(G大阪)、西川(浦和)、DFに槙野(浦和)、森重(FC東京)、内田(鹿島)、昌子(鹿島)、谷口(川崎)、MFに遠藤(G大阪)、小野(札幌)、青山(広島)、清武(C大阪)、中村憲(川崎)、中村俊(磐田)、FWに小林悠(川崎)、鈴木武蔵(札幌)、前田(松本)、興梠(浦和)
外国人選抜には、GKにカミンスキー(磐田)、DFにエウシーニョ(清水)、M・ヨニッチ(C大阪)、Y・バイス(長崎)、ティラートン(神戸)、シマオ・マテ(仙台)、MFにレオ・シルバ(鹿島)、A・イニエスタ(神戸)、L・ポドルスキー(神戸)、クリスティアーノ(柏)、チャナティップ(札幌)、I・クエンカ(鳥栖)、FWにジョー(名古屋)、F・トーレス(鳥栖)、D・ビシャ(神戸)
※2019年シーズン所属チーム
となると面白そうです。
まとめ
Jリーグ オールスター戦が行われなくなって久しいですが、サポーターが見たい組み合わせが実現すれば、サポーターもスポンサーも興味を持つはずです。
今のJリーグには、ベテランから若手、外国の人気選手など、試合で対戦したら面白そうと思われる選手が揃っています。
サポーターがワクワクするような魅力あるフォーマットの試合が実現すると良いですね。
(TOP 写真提供 Dziurek / Shutterstock.com)
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