みなさんは「スポンサーを獲得」、「スポンサー営業」など「スポンサー」という言葉をよく耳にしませんか?
スポーツ業界でいうスポンサーとは、スポーツチームや個人競技の選手に資金の援助をしてくれる企業のことをさします。
詳しくは後述しますが、スポンサー企業も、スポーツチームや選手側もwin-winの関係で結ばれています。
スポンサー企業を見つけるためには、色々な方法で営業を仕掛けていかなければなりません。
また、営業対象を絞ることでより効率的なアピールが可能になります。無鉄砲に営業を仕掛けるだけでは企業は振り向いてはくれないのです。
この記事では、スポンサーとはそもそもどういった働きをするのか?そして、スポンサー企業を獲得するにはどうしたらいいのか?また、スポンサー営業の方法や手順などについて触れていきます。
スポンサー営業やスポーツビジネスに興味のある方は必見ですよ!
スポンサーとは?
スポンサーとは、自分たちのブランドを広めるために、広告やPR活動の一環として金銭を援助する企業や個人のことです。
そう、スポンサーとは「広告主」のことですね。
スポーツにおいてのスポンサー
スポーツ業界においてのスポンサーとは、チームや競技団体に援助しその見返りとして自分たちのブランドを広めようとしている企業・人のことです。
スポンサーは、援助をしてくれますが、あくまで自分たちの利益をあげるためにチームとの協力関係を結びます。
スポーツチームは企業の広告をユニフォームや看板等に出すことで宣伝をし、企業側はその代わりにスポーツチームに資金援助をするのです。win-winの関係であることがわかりますね。
スポンサーは広告価値の高い人につく
スポーツの有名ブランドがアスリートとスポンサー契約を結ぶ話はよく聞きます。ニュースになる選手は一流選手がほとんど。ですが、実はどんな選手にもスポンサー獲得のチャンスはあるのです。
成績上位かどうかよりも広告価値
一流アスリートにはいろんなスポンサーがついています。それは、優秀な結果を出したからではありません。
一流選手の試合がメディアで放映されることで、自社のブランドを広げたり、認知拡大により売上を伸ばすことができるからです。
極端な話、成績がそこまで良くない選手もスポンサーを獲得できるのです。自社ブランドを広めてくれるのであればスポンサー契約は可能といえます。
今はインターネットによって個人がセルフプロデュース可能な時代。うまく露出していくことが出来れば、スポンサー獲得のチャンスをゲットできるということですね。
スポンサーによる効果はさまざま
スポンサーになってくれる企業は、売上向上とイメージアップだけでなく、そのブランドや商品とスポーツのイメージ付けということも狙っています。
売上の向上
短期や中期的に売上を上げるためにスポンサーになろうという企業は多いです。ですが、その方法やニーズは企業によって違います。
わかりやすく、商品の露出を増やして売上を上げたいというのなら簡単ですが、「顧客の接待、社内の士気を高めたい」という理由からスポンサー契約をしようという企業もあります。
そういった企業に対しては、普通の売上向上とは違ったアプローチをしなければならないのです。
商品・企業のイメージアップ
企業のスポンサー契約の中には、自社のブランドイメージアップを狙ったものも数多くあります。
イメージアップのためのキャラクターとしてアスリートのスポンサーになるケースはもちろんのこと、社会貢献企業としてイメージアップをはかる目的などもあります。
イメージアップといっても、上に説明したように様々なやり方があるので、営業をする際にはどういったことを狙っているのかを意識しておくことが大切です。
商品とスポーツ連想付け
イメージアップとは少し違いますが、スポンサー企業にとっては、そのスポーツと自社商品とのイメージ付けをするという目的もあります。
例えば、コカ・コーラ社は現在、いろんなスポーツとスポンサー契約をしています。オリンピックなどでCMを打つことで、オリンピック=コカ・コーラというようなイメージを植え付けることが狙いです。
これによって、自社ブランドをビッグブランド化することができるので、スポンサーにとっては非常に大きなメリットになるのです。
スポンサーを獲得するには?
スポンサーを獲得するためには、いろんなプロセスが必要になります。無鉄砲に営業を仕掛けても時間も労力も無駄になるのでしっかりとした準備をして順序よく行うことが大切です。
地域の企業や個人をリストアップする
スポンサー獲得を狙うには、ターゲットである個人や企業に提案をします。そのため、まずはリストアップからスタート。
やみくもに個人や企業をリスト化するのではなく、どの順番、どの業界から仕掛けるかを意図的に決める必要があります。
ポイントとしては、以下の優先順位を意識して決めていくことが挙げられます。
a.スポンサー契約の前例
b.人脈がしっかりある企業
c.会社の規模
前例や人脈のある企業であれば、営業の成功率も高くなります。また、規模の大きな企業になると、資金がうるおっているので比較的検討してもらいやすいといえるでしょう。
さらに、こういった営業リストは、更新し続けることが大切です。日頃入手するさまざまな情報から更新をし続けることでより精度の高い顧客リストを作ることができるのです。
提案書を作成する
営業を仕掛けるターゲットを決めたら、提案書を作成します。
提案書の作り方の流れは以下のとおりです。
1.タイトル付け
表紙に何の提案書かを記入します。このとき、わかりやすく書くことがコツです。
2.自己紹介と会社概要を書く
企業にお勤めであれば、企業の概要を記入します。内容としては、企業名、社長の名前、住所、取引先情報などです。
3.事業ビジョン
自己紹介後に、事業に対するビジョンとミッションを伝えます。自分たちが事業を通じてどうしたいのか、目標となる数字などを具体的に書きます。
4.世間から必要とされていることを証明する
企業の存在意義の1つに社会貢献があります。この事業がどんな背景で、どんなニーズがあり、その意義を明確に伝える必要があるわけです。
5.ニーズから仕事の内容を細かく説明
世間のニーズを伝えたら、仕事の内容を分かりやすく説明します。
6.スポンサーの必要性
事業内容からの、スポンサーや商品の必要性を説明します。
相手企業をなぜ必要としているかというところや、相手企業がスポンサーをする意味や目的などを伝えます。
7.具体的提案
相手の立場に立って、具体的な提案をします。メリットや金額などを詳しく伝える段階です。
以上のような流れで提案書を作成します。提案書は、見やすく明るい雰囲気を出すと喜ばれて契約してくれる確率が高くなるようです。
リストアップした企業や個人に向けてプレゼンテーションを行う
「誰に対して提案するか」これが、プレゼンテーションを行なう上で特に大切なポイントです。
顧客ニーズに合わせて企画を行うように、当然プレゼン相手に合わせて提案方法を工夫しなければなりません。
特に、規模の小さいチームだと、知名度や観客動員数も少ないので企業側はより慎重になります。
そこで、提案は企業のトップに伝えることを1番の目標にする必要があるのです。しかしやみくもにアポイントを取ろうとしても多忙な社長は応じてくれません。
そこで、人脈や機会、スポーツの特性を使って接近を試みる必要があります。社長の情報を収集し役に立つ情報があれば使うのです。
また、社長が集まりそうなところ(青年会議所や商工会など)に顔をだすのも手です。ターゲットの社長に直接アプローチせずとも、数人の人脈を作れればそこから支援者を増やすことができるのです。
契約書を締結する
相手企業と合意が出来れば、いよいよ契約書を締結します。
その後はスポンサーメリットを実行していきます。スポンサーメリットとは、看板やオブジェへのロゴ演出、ユニフォームへのロゴ、企業名の記載などです。
スポンサーを世間へ広める活動です。
フォローすることでリピート化する
契約することで満足するのではなく、そのあと長期に渡って契約してもらえるようにすることが必要です。
試合の案内や、定期報告などしっかりとしたコミュニケーションをとりましょう。
お得意様にすることで、自社の安定にもつながります。
まとめ
ここまで、スポンサーとは何か?そして、スポンサー営業とは何か?、スポンサー営業の営業方法についてご紹介してきました。
スポンサー契約は自社企業にとってはもちろん、相手企業にもメリットのある契約でなければなりません。
そのため、営業対象がどんな目的があってどんなことをしたいのかをしっかりと把握しておくことが必要です。
また、スポンサー営業の際には人脈やスポーツなど使えるものは何でも使うというようなストイックさも必要といえるでしょう。
参考記事一覧
スポーツスポンサー獲得はトッププロだけのものではない(アスカツ)
スポンサーの求めること(スポンサーメリット)とは何か(アスカツ)