国内最大の柔道競技大会「グランドスラム東京」(主催=国際柔道連盟:IJF)が、2022年12月3日(土)から4日(日)まで、東京体育館で開催される。東京開催は5年ぶりで、これに向けて10月8日(土)から観戦チケットの先行販売が開始される。
ドラマが生まれるグランドスラム
グランドスラムはIJFワールド柔道ツアーを構成する大会のひとつで、世界選手権、ワールドマスターズに次ぐ国際大会の位置付け。2022年は9大会で、パリ(フランス)、テルアビブ(イスラエル)、アンタルヤ(トルコ)、トビリシ(ジョージア)、ウランバートル(モンゴル)、ハンガリーでこれまで開催されている。今月は10月21日から23日にアブダビ(UAE)、その後11月4日から6日にバクー(アゼルバイジャン)を予定し、最後が12月の東京となる。
グランドスラムが日本で開催されるのは2019年の大阪以来3年ぶり。当時は男子66kg級で阿部一二三が7分半にわたる激闘の末、ライバルの丸山城志郎を破って優勝(写真=IJF)。女子は78kg超級で素根輝が優勝し、柔道で東京五輪内定第一号となるなどドラマが生まれた。両者はどちらも東京五輪で金メダルを獲得している。
現在、タシケント(ウズベキスタン)で世界選手権が開催されており、阿部一二三・詩兄妹など日本から23選手が参加している。2024年パリ五輪の出場権をかけたポイント獲得は今年6月からすでに始まっており、24年6月までが対象。グランドスラム東京も含め、次のオリンピック出場が占われる。
全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長は、「多くの方々に会場やテレビで、パリオリンピックを目指す選手たちの奮闘を観ていただきたい」と呼びかける。
グランドスラム東京 コンセプトもお目見え
これにあわせて全柔連では、グランドスラム東京のコンセプトロゴも発表した。「踏み込む、一歩。次のニッポン柔道」をコンセプトに、柔道家や柔道ファンだけでなく、初めて柔道を観るような人々も楽しめるような工夫をしていくという。
「コンセプトの策定にあたっては、次に向かって進んでいくイメージを、柔道の動作でとても大切な『踏み込み』で表現しました」と、全柔連のブランディング戦略推進特別委員会で委員長を務める井上康生氏。
「柔道家や柔道ファンに愛され、初めて見る方々にも楽しんでもらえるようなイベントとなるよう、様々な方向に一歩踏み込んだ企画にチャレンジしていきます」(井上氏)
全柔連では、2021年12月にWebアンケートを実施し、1万7000を超える回答を集計。「ルールをわかりやすく解説する」「家族で楽しめる」「選手と触れ合える」 「盛り上がりが感じられる」といった要素が求められていることが分かったという。
今後、最新テクノロジーを活用した柔道の魅力発信や、柔道未経験者にも分かりやすいルール解説コンテンツの展開、子どもから大人まで楽しめる大会会場の場内サービスなど様々な施策を進めていく。各施策の詳細は順次発表される。
ローソンチケットによる独占先行販売は、10月16日(日)まで。詳しくは「ローチケ」にて。