NZ首相も登場・ニュージーランド航空、オールブラックスのアクティベーションを積極展開

ニュージーランド航空は、公式パートナーを務めるラグビー・ニュージーランド代表「オールブラックス」がラグビーW杯2019に出場するにあたり、イベントやキャンペーン、PRなど様々なアクティベーションを通してオールブラックスやニュージーランドのプロモーションを展開している。

大会開幕に先駆けオールブラックスとの交流会を実施

左から:サム・ホワイトロック、マット・トッド、アントン・リナート-ブラウンのオールブラックス各選手と、ニュージーランドのジャシンダ・アーダン首相。写真=ニュージーランド航空

ニュージーランド航空は9月20日、ラグビー・ニュージーランド代表「オールブラックス」と日本の学生の交流イベントを東京・銀座で開催した。ニュージーランド航空は1998年から20年以上にわたるオールブラックスの公式パートナーで、同チームがラグビーW杯に参加のため日本に長期滞在している機会を活用したものだ。

交流会には早稲田大学、東京海洋大学、実践学院高校、及び、大阪薫英女学院から29人の高校生・大学生が招待され、サム・ホワイトロック、アントン・リナート-ブラウン、マット・トッドといった選手たちとの写真撮影や質問タイムなどの時間を楽しんだ。ホワイトロックとリナート-ブラウンは翌日の9月21日、オールブラックスの初戦となった南アフリカ戦にも出場。学生たちにとっては、かけがえのない思い出となったに違いない。

「ハカを踊るということは、どのような意味がありますか?」という質問に対して、サム・ホワイトロックは「100年も前から行っている儀式で、先祖ともつながるための、自分たちにとっては特別なもの」と答えていたが、南アフリカ戦では早速、勝負所でしか見られないハカ「カパオパンゴ」が披露されることとなった。

日本の学生からの質問と写真撮影に応えるニュージーランドのジャシンダ・アーダン首相。撮影=HALF TIME

また交流会には、スペシャルゲストとしてニュージーランドのジャシンダ・アーダン首相も参加。同氏は前日の19日に安倍晋三首相と会談し、ラグビー・ユニフォームの交換をするなど外交活動を行っていた。小泉進次郎環境相との面会や、大会開幕戦の観戦など多忙な日本滞在の中、日本とニュージーランドに共通するホスピタリティについて次のように語っている。

「日本で言う“おもてなし”を、ニュージーランドではmanaakitanga(マナキタンガ=マオリ語でゲストへのおもてなしの意)と言います。ホスピタリティの考え方は私たちにとって非常に重要で、日本とも共通するのではないかと思います。オールブラックスやそのファンを温かく迎えていただき、感謝しています。今度は日本の方々にニュージーランドに来ていただき、私たちのおもてなし、マナキタンガをさせていただきたい」

またアーダン首相は、「オールブラックスはラグビーで優れているだけではなく、人生のお手本になるような素晴らしいロールモデル。私たちニュージーランド人は、選手たちを本当に誇りに思っています」と、オールブラックスの存在の大きさを強調した。

ニュージーランド航空 日本支社長 クロヴィス・ペリエ氏。撮影=HALF TIME

ニュージーランド航空 日本支社長のクロヴィス・ペリエ氏も、オールブラックスが企業、ひいてはニュージーランドという国にとって貴重なアセットであると同調し、ニュージーランドという国自体の魅力を伝えながら、国を代表する航空会社というユニークな立ち位置を生かしたい考えを示した。

「オールブラックスの選手や首相が来日し、ニュージーランドについて発信してくださるのはとても素晴らしいことです。オールブラックスがニュージーランドのナショナルチームであるように、ニュージーランド航空はナショナルフラッグキャリアとして、社員みなオールブラックスを応援しています」

オールブラックスを通して接点を拡大するニュージーランド航空

着目すべきは、ニュージーランド航空はオールブラックスの公式パートナーではあるが、エミレーツ航空がワールドワイドパートナーとしてスポンサードするラグビーW杯のパートナーではない点だ。

交流会では選手は代表ユニフォームを着用せず、ラグビーW杯に関連するプログラムや文言さえ一切ない。アンブッシュマーケティングとして大会公式パートナーの権利侵害などと捉えられないよう、絶妙な線引きで各種のプロモーション活動を行っている。

例えば、ラグビーW杯の開催1ヶ月前にあたる8月には、機内の安全ビデオをリニューアルし、「オールブラックス航空」編を公開。ヘッドコーチのスティーブ・ハンセン氏やキャプテンのキーラン・リード、サム・ケインなど現役のオールブラックス陣のほか、ジョン・カーワン氏などレジェンドのOB選手を起用しつつ、日本らしい街の映像なども垣間見える。

ニュージーランド航空のグローバルブランド&コンテンツマーケティング担当ゼネラル・マネージャーを務めるジョディ・ウィリアムズ氏は、オールブラックスとニュージーランド航空を「ニュージーランドを象徴する 2 つのブランド」と表現した上で、オールブラックスをテーマにしたビデオについて、「ニュージーランド人が DNA レベルでどれだけラグビーに夢中かを世界に示すもの」であると説明している。

また大会開幕直前には、ニュージーランド政府観光局の「New Zealand says 39」キャンペーンに参画し、オールブラックスの選手たちが大会へ向けて搭乗した東京行きのNZ99 便の便名を「NZ39 便」に変更するPRを実施。空港職員が「ハカ」でNZ39便を送り出すデモンストレーションも行った。

この他にも、ラグビーW杯の大会期間と時を同じくする9月12日から11月4日には、「オールブラックスに挑戦!」キャンペーンを展開し、特設ウェブサイトのゲームに参加すると、毎週1組にニュージーランド行きペア往復航空券が当たるプロモーションや、成田・関西からオークランド直行便が、エコノミークラス往復99,000円から発売される期間限定の価格キャンペーンも行っている。

ニュージーランド政府観光局の調査によると、ニュージーランドを訪れる日本人観光客は2012年以降右肩上がりで増加しており、2017年の年間約10万人から2023年には年間約14万人となる見込みで、5年間で40%成長と予想される。同じ調査では、日本国内でニュージーランドを旅行先として検討している人々は約650万人存在するとされ、日本は中国、アメリカ、イギリスに次ぐ潜在市場だ。

今後、日本市場のさらなる取り込みに向けて、各種のプロモーション活動は重要になる。ラグビーW杯は6週間に渡る長期間の国際大会であり、オールブラックスの活躍も期待される。今後のニュージーランド航空のアクティベーションにも注目したい。

◇参照

Tourism New Zealand

 
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