トンガ沖噴火からの復興支援へ。ラグビー・中島イシレリがチャリティ活動を開始

ロシアによるウクライナ侵攻に揺れる国際社会。ウクライナへの連帯を示す動きがスポーツ界でも広がるが、年初に発生した南太平洋の島国・トンガ王国で大規模噴火による甚大な災害も忘れられてはならない。

1月15日、トンガ沖の火山島で大規模噴火が発生。地震や津波で海底ケーブルが寸断され通信環境が悪化したり、農業や漁業といった産業がストップするなどトンガ全土に甚大な被害を及ぼした。トンガ政府によれば影響を受けた人々は人口の約84%にものぼる。

この災害からの復興に向けて、トンガ出身のラグビー・中島イシレリ選手(コベルコ神戸スティーラーズ)は、チャリティ活動「Yeaboii Charity Project」を開始。公立学校の修繕などに向けた復興支援金を募り始めた。寄付先は現地の公的機関を含めて検討が進められている。

来日するまでの18年間をトンガで過ごし、今でも親族は現地で暮らす中島イシレリ選手。「はじめの数日は親族との連絡もつかず、とても不安な日々でした」と胸の内を明かす。もともとラグビーを通した両国の交流と競技の普及を目的としたプロジェクトを計画していたが、その最中に今回の災害が発生。復興支援という形で活動をスタートさせた。

中島イシレリ選手(コベルコ神戸スティーラーズ)

現地では火山灰の影響で飲料水や生活用水の確保に影響が出たほか、津波によって小学校も被害を受けた。本島を除く島々ではいまだに通信環境が不安定だったり、食料が不十分だったりするなどまだまだ復興は進んでいないという。

しかし、こうした厳しい状況が続く中でも「トンガ人はみんな前向きで日々一生懸命。自分たちで助け合って復旧作業をしていて、笑顔で頑張っています」と中島イシレリ選手。

「復興に向けて頑張るトンガの皆の助けに少しでもなるように、皆さんからのご支援を大切に有効に使わせていただきます。ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。Malo aupito!!(ありがとう!!)」

寄付は銀行振込と、同選手が「ふるさと大使」を務める茨城県龍ケ崎市に設置中の募金箱で受け付けている。募金箱の設置は3月25日まで。

■募金箱設置場所(茨城県龍ケ崎市内)

  • 龍ケ崎市役所本庁舎1階 総合案内付近
  • ニューライフアリーナ龍ケ崎(たつのこアリーナ)
  • 龍ケ崎市農産物直売所「たつのこ産直市場」

■銀行口座

銀行名ゆうちょ銀行
支店名〇五八(ゼロゴハチ)
口座種別普通
口座番号9540003
口座名義イヤボイチャリティプロジェクト

また、プロジェクトに賛同するランニング・パーソナルトレーニングのプロショップ・スプリント社では中島イシレリ選手の代名詞である「Yeaboii(イヤボイ※)」をあしらったオリジナルグッズ「Yeaboiiシリーズ」で、売上の一部を寄付に充てる。現在、同選手監修のTシャツやキャップなどが展開されており、こちらも必見。

(※ 中島イシレリ選手がもともとトレーニングなどで発していた掛け声。挨拶としても使われている。その意味はYeah Boy!が由来など諸説あるが「造語」とのこと)