スポーツ選手の健康や体調の管理・技術指導を行ったり、その技術を一般の人に教える職業にトレーナーがあります。
なかでも、パーソナルトレーナーは、対人でトレーニングや技術指導、健康や体調の管理を行うこともあり、目指している方もいることでしょう。
本記事では、パーソナルトレーナーになるための資格や取得にかかる費用などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
パーソナルトレーナーとは
実は、トレーナーと呼ばれる職業には、さまざまな種類があります。それでは、パーソナルトレーナーとはどのような職種なのでしょうか。
もともと、パーソナル(personal)は、個人を表す形容詞のこと。一般的には、「個人」「私用」などの意味で使われています。
そして、特定の個人に就いて、1対1でトレーニングや技術指導・健康や体調の管理を行うトレーナーのことを「パーソナルトレーナー」と呼んでいます。また最近は、スポーツジムなどの施設で複数名受け持ち、マンツーマンで指導などを行うトレーナーもパーソナルトレーナーと呼びます。
さらに、パーソナルトレーナーの活動の場といえば、主に下記の3つ。
- スポーツジム
- フィットネスクラブ
- スポーツチーム
本来、パーソナルトレーナーとは、特定の個人に就いて指導するトレーナーのことですが、実際スポーツジムやフィットネスクラブで働いている方の方が多いです。
スポーツジムなどの施設で働く場合、下記のような指導を行います。
- 目的に応じたパーソナルトレーニング(マンツーマントレーニング)の指導
- トレーニング計画の作成
- 利用客の集客
- 器具の点検や清掃などの雑務
- 受付などの事務業務
- 後輩トレーナーやスタッフの教育
つまり、パーソナルトレーナーは、個人の技術・健康指導と管理のなかで、器具点検や集客なども業務として行っているということです。
必要な資格・スキル
パーソナルトレーナーになるために、必要な資格やスキルはありません。
つまり、無資格でもパーソナルトレーナーとして名乗れるということです。しかし、トレーニングや技術指導を行うためには、知識やスキルがなければできません。
そのため、無資格だと、就職も難しいでしょう。さらに、就職先が決まっても、利用者から指名されず、器具の点検や清掃などの雑務が主な業務になるパーソナルトレーナーとなってしまう可能性もあります。
そのようなことにならないためにも、パーソナルトレーナーを目指すのであれば、仕事をするのに役立つ資格は取得しておきましょう。また、養成スクールに通って知識やスキルを学ぶこともおすすめです。
パーソナルトレーナーにおすすめの資格はこちら。
- NESTA-PFT
- JSPO-AT
- トレーニング指導士
- NSCA-CPT
それでは、詳しくみていきましょう。
NESTA-PFT
「NESTA-PFT」は、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(National Exercise & Sports Trainers Association)が発行する世界的に認知されてる資格の1つです。
1人ひとり異なる体質や体調などに合わせ、トレーニングを指導するために必要な知識を持っていることの証明となる資格です。
JSPO-AT
「JSPO-AT」は、日本スポーツ協会公認の資格で、ATとはアスレティックトレーナーの略です。
スポーツドクターなどの協力のもとに、利用者の安全・健康管理・アスレティックリハビリテーション・体力トレーニング・コンディショニングなどにあたる方のための資格です。
トレーニング指導士
「トレーニング指導士」は、ウエイト・トレーニング、サーキット・トレーニングなどの指導経験のある方を対象として指導を行います。
また、指導者としての資質をさらに高め、正しいトレーニングの普及・発展と国民の健康と体力づくりの能力を認定する資格です。
NSCA-CPT
「NSCA-CPT」は、NSCA(全米エクササイズ&コンディショニング協会)が発行している健康と体力のニーズに関して、評価・動機づけ・教育・トレーニングやコンディショニング全般の指導を行います。それによって、優れた専門的能力をもつ人材を認定する資格です。
- ASPトレーナースクール
- エクスリムアカデミー
- Dr.トレーニング
- NSCA-CSCSオンライン講座
これらの養成スクールで、知識やスキルが学べます。
資格取得にかかる費用
ここでは、前章で取りあげた、パーソナルトレーナーにおすすめの資格取得にかかる費用と概要についてまとめました。
NESTA-PFT
パーソナルトレーナーにおすすめする「NESTA-PFT」の資格取得には、下記の費用がかかります。
- テキスト代
- 受講料
- 事前講習費
- 認定試験受験料
- 受験-資格登録手数料
そして、「NESTA-PFT」の取得には、ダイレクトコース・Webコースの2つのコースを選べ、ダイレクトコースにはショートゼミとロングゼミがあります。
概要を下表にまとめます。
ダイレクトコース(ショートゼミ) | ・テキスト代:13,600円・受講料:48,000円、事前講習費:15,000円・認定試験受験料:7,500円・受験-資格登録手数料:36,400円 |
ダイレクトコース(ロングゼミ) | ・テキスト代:13,600円・受講料:96,000円・事前講習費:15,000円・認定試験受験料:7,500円・受験-資格登録手数料:36,400円 |
Webコース | ・テキスト代:13,600円・受講料:35,000円・事前講習費:15,000円・認定試験受験料:7,500円・受験-資格登録手数料:36,400円 |
JSPO-AT
パーソナルトレーナーにおすすめする「JSPO-AT」の資格取得には、下記の費用がかかります。
- テキスト代:15,000円
- 講習代:90,000円
- 資格試験代:30,000円
- 資格登録代:23,000円です。
専門科目の検定に合格しなければなりません。
トレーニング指導士
パーソナルトレーナーを目指している方におすすめする「トレーニング指導士」の資格取得には、下記の条件があります。
- 満20歳以上の健康な男女であること
- ウエイトトレーニングやサーキットトレーニングなどエアロビックトレーニングの実務経験が1年以上あること
- 体育系学部、学科の大学生、専門学校生であること
- 体育施設で指導実績のあること
- 日本体育施設協会の主催する「トレーニング指導士養成講習会」を受講すること
そして、資格取得にかかる費用は、下記とおりです。
受講料 | 講習会会員と学生は28,000円(一般は36,000円) |
試験料 | 15,000円(協会会員は10,000円) |
資格登録料 | 20,000円 |
NSCA-CPT
「NSCA-CPT」はNSCA会員の他に、下記条件のいずれかを満たしていれば資格試験が受けられます。
- 1年以上の実務経験
- 体育系の大学・専門学校を卒業
- 養成講座か養成コースを受講済み
「NSCA-CPT」の資格取得は、パーソナルトレーナーにおすすめです。そして、資格取得にかかる費用はこちら。
NSCAの会員会費 | 正会員12,960円/年、学生会員10,800円/年 |
テキスト代 | 11,600円 |
NSCA-CPT問題集代 | 9,720円 |
試験受講料 | 45,200円 |
まとめ
今回は、パーソナルトレーナーの資格について、解説してきました。
パーソナルトレーナーは無資格でも目指せますが、知識やスキルがなければ活躍できません。そのため、資格やスキルは必要です。
パーソナルトレーナーとして成功するためにも、本記事で紹介したような資格は取得しておくべきでしょう。他にもおすすめする資格はありますが、何より目的と用途に合った資格を選ぶことが重要です。
本記事が、パーソナルトレーナーの資格について知りたい方の参考になれば幸いです。
(TOP写真提供 = Jonathan Borba / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
パーソナルトレーナーになるには・資格・仕事内容・全国の求人(スタンバイ)
パーソナルトレーナーについて調査しました!どんな仕事?なるための資格は?そんな疑問を解決します(Brush UP学び)
いくらかかる?パーソナルトレーナーの資格取得の費用を解説(WOLF SCHOOL)