健康やダイエットのために、毎日ランニングをしているという方は、多いのではないでしょうか。
しかし、ランニング時や走り終わった後に腰痛が起きる方もいるようです。せっかく、健康維持のためにランニングをしているのに、腰痛が起きたら続けられなくなってしまいますよね。
本記事では、ランニングが原因で腰痛になる理由や対処法について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
腰痛の原因とは
なぜランニングが原因で腰痛が起きるのでしょうか。腰痛が起きる原因としては、下記のことが考えられます。
- 悪い姿勢で走っている
- 腰回りに柔軟性がない
- 腰まわりの筋肉の疲労
- 腰に負担が集中する
以下で詳しく解説します。
悪い姿勢で走っている
ランニングで腰痛が起きる方は、悪い姿勢で走っているのかもしれません。
猫背のように背中を丸めた姿勢で走ると、着地の衝撃吸収がしにくく、骨盤の上にある椎骨の腰椎に大きな負担がかかります。
その負担の増大によって腰痛になってしまいます。
つまり、日頃から姿勢の悪い方や運動不足の方は、普段から腰椎に負担がかかっているため、ランニングによってさらに負担が増大し、腰痛になってしまう可能性が高まります。
腰回りに柔軟性がない
ランニングの最中に腰が痛くなる方は、腰回りの筋肉が硬いことが原因かもしれません。
腰回りの筋肉が硬い方は、背面の筋肉が常に強張っていることから、上半身と下半身の筋肉がスムーズに連動せず、両方を繋ぐ腰に負担がかかってしまいます。
つまり、ランニングで腰痛になる原因は、腰回りの筋肉に柔軟性がないことも考えられるということです。
腰まわりの筋肉の疲労
ランニングでの走り過ぎによる筋肉の疲労で、腰痛になることがあります。
特に長期間運動をしていなかった方は筋肉が減っているため、少しのオーバーワークでも筋肉に疲労が蓄積していきます。
疲労が蓄積するということは、筋肉が傷ついているということ。これが腰痛を引き起こす原因となってしまいます。
また、走り過ぎていると、筋肉が回復しないうちに再び筋肉を傷つけてしまうため、過剰にランニングを続けていると、場合によっては腰回りの筋肉に肉離れが生じることもあります。やりすぎには注意しましょう。
腰に負担が集中する
そもそもランニングは、腰に負担が集中しやすい運動であることも腰痛が起きる原因です。ランニングは同じ姿勢や動作を繰り返す運動であるため、どうしても腰に負担がかかります。
特にランニング時の上下の動きが、腰に負担をかけてしまうことから、腰痛を引き起こす原因といえるでしょう。
腰痛の対処法
ランニングが原因で腰痛が起きてしまったら、どうすればよいのでしょうか。ここでは、腰痛が起きた際の対処法を紹介します。
走る姿勢を見直す
背中を丸めた状態など、悪い姿勢で走り続けると、腰痛が起きやすくなります。自分の走る姿勢を見直してみましょう。
正しい姿勢で走るようにすれば、腰痛が収まりやすいです。
正しい姿勢とは、背筋を真っすぐ伸ばした状態で前後に手を振り、腰に負担をかけない走り方です。ぜひ意識して実践してみてください。
ストレッチをする
ランニング中に腰痛が起きた際の対処法に、ストレッチがあります。
背中や腰回りの筋肉が強張ったことで腰痛が起きていたら、ストレッチで筋肉をほぐすことで腰痛が収まります。
下記で紹介するストレッチは、30秒でできる簡単なストレッチですのでおすすめです。
- 足を肩幅より少し広めに開く
- 両手をできるだけ近くにして、腰の骨盤のすぐ上辺りに当てる
- 息を吐きながら当てた両手で骨盤を前に押し込むように腰回りを前に出す
- 息を吐きながら胸を開き、腰を反らせた状態を3秒間ほど保つ
- ゆっくりと元の状態に戻ったら、同じ動作を2~3回繰り返す
ぜひ、試してみてください。
走るのを中止する
ランニング中に腰痛になったら、走るのは止めましょう。
腰が痛いままで走り続けてしまうと、痛みをかばって不自然な姿勢になり、さらに腰への負担が増大してしまいます。
腰に軽い違和感を感じる程度であれば、走るペースを落とすかウォーキングに切り替えて続けるという手もありますが、その日は運動を止めた方が賢明です。
しばらく休む
ランニングを止めた後も、ずっと腰痛が続くようなら、しばらく走るのを休みましょう。
休むことで、蓄積していた腰回りの筋肉の疲労が回復します。特に「走ると腰痛が強くなる」「走ると腰回りが痺れる」という方は、しばらく休みましょう。
また、しばらく休んだのに腰痛が続くという方は、他の病気で腰痛が起きている可能性もあるので、病院を受診することをおすすめします。
腰痛ベルトを使う
少し痛みがあるけどランニングを続けたいという方は、腰痛ベルトを使えば痛みが軽減できます。
腰痛ベルトとは、腰の負担を減らし、日常生活をサポートしてくれる器具のこと。
同じ用途の用具にコルセットがありますが、コルセットより腰痛ベルトはスリムなタイプが多いので走る妨げになりにくいです。
ランニングで腰痛が起こるのを防ぐには
最後に、腰痛の予防におすすめの方法をいくつか紹介します。
正しいランニング姿勢を身につける
正しい姿勢で走れるようになることは、腰痛の予防に繋がります。
ランニングの正しい姿勢を身につけるためには、まず正しい立ち方から覚えましょう。正しい立ち方とは、体を横から見たときに、耳・肩・骨盤の間・外側のくるぶしの4点が一直線上になっている状態です。
この立ち方から、体をやや斜め前方に傾けた姿勢が正しいランニング姿勢です。
まずは、走らない状態で姿勢を確認し、家族か友人に頼んでランニング時の姿勢を撮影してもらい、正しい姿勢で走ることができているかどうか確認してみましょう。
走る前にストレッチ
ランニング時に腰痛が起きたときの対処法としてストレッチを紹介しましたが、走る前にストレッチを行うことは腰痛の予防にも繋がります。
ストレッチは、腰だけではなく、全身行うことがポイント。なぜなら、ランニングは全身運動のため、腰以外の部分の筋肉がスムーズに動かなくても腰痛の原因となってしまうからです。
ランニング前には、時間をかけて念入りにストレッチしましょう。
走った後のストレッチ
ランニング後の筋肉には、疲労が蓄積しています。
翌日まで疲労が残らないようにするためにも、走った後にも、できるだけストレッチをしましょう。ランニング後のストレッチはすぐに行うことで、腰痛予防にもなります。
また、ランニング後のストレッチは、怪我予防にも繋がりますので、ぜひ取り入れてください。
まとめ
今回は、ランニングで腰痛になる理由や対処法について解説してきました。
そもそも、腰痛が起きている状態では、楽しくランニングを続けることはできません。腰が痛い状態でランニングを続けていると、痛みがひどくなり、日常生活にも支障が出てくる可能性もあります。
そうならないようにするためにも、腰痛が起きたら、ぜひ本記事で紹介した対処法・予防法を試してください。
また、腰痛の原因を確認するためにも、痛みがひどい場合や長く続くようなら、病院受診をおすすめします。
(TOP写真提供 = Chander R / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
ランニングで起こりやすい痛みの原因と予防方法〜腰痛編〜(dヘルスケア)
ランニングにおける『腰痛』の原因と対策〜最新研究から読みとく具体的アプローチ(RUNNING CLINIC)