サッカー選手がリフティングをしている姿はカッコよいですよね。
リフティングが上手くなったからといって、サッカーが上手くなるわけではないという意見もありますが、一方で、上手くなるためにはリフティングは重要だという意見もあります。
本記事では、リフテイングが上手くなるコツや練習方法をテーマに解説。また、リフティングが上手くなれば、サッカーも上手くなるのか?という内容についても検証します。
ぜひ、最後までご覧ください。
リフティングをする目的
リフティングとは、手以外の体の部位を使って、ボールを地上に落とさず打ち上げ続ける技のこと。ボールを地上に落とさずと言いましたが、ときにはワンバウンドさせて、打ち上げ続けることもあります。
リフティングの目的は、主に下記の2つ。
- 技としてボールを打ち上げ続けられるようになるため
- ボールのコントロール技術を身に付けるため
どちらの目的で行うかによって、サッカーが上手くなるか上手くならないかが変わってくると言ってよいでしょう。
技として、ボールを打ち上げ続けられるようにするため
リフテイングの技、つまりボールを打ち上げ続ける回数を増やしたり、見た人が驚くアクロバティックな技を身に付けることを目的としたリフティングは、サッカーの上達には繋がりません。
なぜなら、「リフティングの回数が多くできる=サッカーが上手い」ではないからです。
ボールコントロール技術を身に付けるため
ボールコントロール技術を身に付けるための練習を目的にすると、リフティングはサッカー上達に繋がります。
なぜなら、リフティングをするには、ボールをコントロールする技術が必要だからです。
- タッチ感覚
- タッチのタイミング
- ボールとの距離感
- 芯でボールをとらえられる
- 空中にあるボールを上手くあつかえる
- 体の体重移動
ボールコントロール技術を身に付ける練習としてのリフティングでは、上記の技術を磨くことができます。
リフティングの技と種類
リフティングの技は、下記の4種類にわけることができます。
- 上げ技
- 回し技
- 止め技
- 挟み技
ここでは、それぞれの技について紹介します。
上げ技
リフティングの基本といえば「上げ技」。その名のとおり、ボールを上に蹴るなどして上げる技です。
上げ技には、以下の技があります。
- トレード:ボールを踵で軸足に向かって蹴り、それを軸足で持ち上げる技
- スナップリフト:手前に転がしたボールの下の部分をつま先のチョップキックで蹴上げる技
- ヒットリフト:回転をかけたボールを軸足に当てボールを上げる技
- ヒールヒットリフト:踵部分に当ててするヒットリフト
- クロスオーバー:蹴り上げたボールをジャンプして跨ぎ、軸足で蹴り上げる技
- 回し技:ボールが空中にある間に、ボール周りで脚を回転する技
ちなみに、回し技には「アラウンドザワールド」「レッグオーバー」「ピクシー」「ミラージュ」などがあります。
止め技
「止め技」とは、跳ね上げるなどして弾ませたボールを止める技のこと。止め技には、下記のような技があります。
- インステップストール:脚のインステップ部分でボールを止める技
- トゥストール:つま先でボールを止める技
- ニーストール:膝でボールを止める技
- ヘッドスルー:ヘディングをする額の位置にボールをのせる技
挟み技
「挟み技」とは、跳ね上げるなどして弾ませたボールを挟んで止める技のこと。挟み技には、下記のような技があります。
- ネックキャッチ:首と背中の間でボールを挟む技
- クロスリール:脚をクロスした状態でボールを挟み、ボールを上にリフトアップする技
リフティングのコツと練習方法
リフティングとは、脚の「インステップ」「インサイド」「アウトサイド」「太もも」や頭(ヘッド)を使い、ボールを地面に落とさないように蹴り続けること。
それぞれの部位を使って行うリフティングのコツや練習方法について紹介します。
インステップでのコツと練習方法
足の甲でボールを上に蹴り上げるインステップでのリフティングのコツは、ボールをどこを蹴ればボールが真上に上がるのか、という感覚をつかむこと。当たった場所が少しずれるだけで飛ぶ方向が大きく変わるため、甲のどの部分にボールのどこが当たると、どの方向に飛んでいくのかを確かめながら練習するといいでしょう。
インサイドでのコツと練習方法
インサイドのリフティングのコツは、足の内側をボールに対してできるだけ平行にすること。ボールの中心を捉えること、真上に上げることを意識して練習するとよいでしょう。
また、足の内側を平行にしようとすると、足の位置が高くなりがちですが、足を高くあげすぎるとボールコントロールが安定しなくなってしまうので、足を高く上げすぎないこともコツです。
アウトサイドでのコツと練習方法
アウトサイドのリフティングは、足の外側でボールを上げるというもの。そのコツは、軸足の膝のクッションを使うこと。膝のクッションでボールを真上に上げることをイメージすることが大切です。
アウトサイドではボールが見えにくいため、ボールを目で追うようにしましょう。
太ももでのコツと練習方法
太ももを使うリフティングは、リフティングの基本ともいえるもの。そのコツは、しっかりと太ももを上げること。そして、地面と太ももを平行にすることです。
しっかりと太ももを上げ、ボールに当たる面が斜めにならないように角度を意識するといいでしょう。
頭でのコツと練習方法
頭でのリフティングのコツは、ボールの真下に入って額の真ん中にボールを当てること。
どうしても上手くいかない場合は、ボールを高く上げることと、真っすぐにヘディングすることを意識してください。
回し技のコツと練習方法
サッカーでリフティングをする際に、脚を回しているのを見たことがあると思いますが、リフティングでの回し技には、「アラウンドザワールド」「クロスオーバー」などがあります。
アラウンドザワールドとは、脚でボールの周りを1周すること。そのコツは、ボールを蹴りながら股関節を軸に脚を回す、ということ。このとき、膝を軽く曲げるとスムーズに回すことができます。
一方、クロスオーバーとは、ジャンプして、ボールを跨ぎながら軸足でボールをける、というもの。足首を立てて、身体をくの字に曲げることがポイントです。アラウンドザワールドよりも若干高めにボールを蹴り上げ、ジャンプするタイミングを図ってみてください。
感覚で覚えることが成功のポイントですが、上達したら、「1.5回転技」「2回転技」「2.5回転技」「3回転技」にも挑戦してみるといいでしょう。
おすすめの練習方法
最後に、サッカーでリフティングが上手くなる、おすすめの練習方法を紹介します。
まず、もっとも大事なのは毎日練習を続けること。最初は上手くできなくても、毎日続けていると体に感覚が身に付いてきます。
また、きちんとリフティングの目標回数を設定することも大事です。
目標を立てるときは、自分の実力に見合った回数を設定し、それがクリアできたら、少しづつ目標回数を増やしていきましょう。決して「多い方が練習になるから」と、設定した目標回数をクリアできていないのに増やさないでください。
そして、おすすめの練習方法は、サッカーボールではなく、リフティングボールを使った練習です。
直径が約22cm、重量が410g~450gのサッカーボール(5号球)に対して、リフティングボールは直径が15cm前後、重量が軽いものだと約100g。リフティングボールを使って練習すると、下記の能力が鍛えられます。
- キックの精度
- ボールコントロール技術
- 芯でボールを捉える能力
リフティングボールは、サッカーやスポーツ専門店で購入できますので、検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、リフティングをテーマに解説してきました。
サッカーが上手くなる目的であれば、本記事で紹介した技をすべて覚える必要はありません。逆にリフティングが上手くなりたいのであれば、さまざまな技を身に付けておいた方がよいでしょう。
どんな目的で上手くなりたいのかをまず明確して、紹介したコツ・練習方法をぜひ試してみてください。
(TOP写真提供 = Ruben Leija / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
【サッカー】リフティングが上手になるコツと練習方法とは?(Alpen Group)
サッカーリフティングの技6選!上げ技・回し技のやり方(Activeる!)