男女ともに人気の高い仕事の1つにインストラクターがあります。
なかでも、特に人気が高い職種といえば、スポーツインストラクター。スポーツジムやフィットネスクラブ、エアロビやヨガ、ダンスで使うスタジオなどさまざまな運動施設で需要があることが人気の理由です。
また、スポーツインストラクターを目指している方もいることでしょう。
本記事では、スポーツインストラクターの具体的な仕事内容に加え、求められることやどんな方が向いているのかなどについて解説しています。
目指している方や仕事内容を知りたいと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
スポーツインストラクターの仕事内容とは
スポーツインストラクターとは、どのようなことをする仕事なのでしょうか。
ここでは、具体的な仕事内容や、似た仕事であるトレーナーとの違いなどについて解説します。
スポーツインストラクターとは
そもそもインストラクター(instructor)とは、工業技術やスポーツなど、さまざまな分野で指導を行う指導者のこと。つまり、スポーツインストラクターは、スポーツ分野での指導者を指します。
次に、トレーナー(trainer)ですが、こちらもさまざまな分野で指導を行う人のことを指します。
ただし、同じ指導者であっても、スポーツインストラクターとスポーツトレーナーとでは指導する内容が異なる点は留意しなければなりません。
インストラクターはスポーツの技術向上のために専門的な知識を指導します。しかし、トレーナーは身体機能の向上や健康な体作りを支援するために、適切なトレーニングやリハビリ・健康管理などを行います。
どちらもスポーツ分野の指導者ですが、役割が異なります。
原則として、スポーツトレーナーはインストラクターの仕事を兼任することは可能ですが、その逆はできないといわれます。
仕事内容
スポーツインストラクターは、スポーツジムやフィットネスクラブなどにおいて、スポーツの指導をする職種。具体的な仕事内容は、下記の4つです。
- クラブやジムでの指導
- 利用者のサポート
- 利用者のケガの予防
- 精神面のケア
それぞれを詳しく解説していくので、みていきましょう。
クラブやジムでの指導
スポーツインストラクターは、クラブやジムといった施設において、スポーツの指導やトレーニングの方法を提案を行います。
そして、指導する内容は、その施設ごとに異なっています。
スポーツ施設の例としては、
- フィットネスジム
- エアロビクスジム
- ダンススタジオやスクール
- ボクシングジム
- スイミングスクール
- ヨガスタジオやスクール
- ピラティススタジオやスクール
などが挙げられます。
利用者のサポート
利用者によって運動の目的や強度が異なります。
そのため、スポーツインストラクターは、その利用者が自分の能力や目的に合った適切なトレーニングができるようにサポートすることも役割の1つです。
利用者のケガの予防
スポーツインストラクターは、トレーニング中にケガやトラブルが起きないように、利用者の状態を見守り、危険な場合には注意するのも仕事です。
トレーニングに器具を使用している場合には、トラブル・故障が起きないように、利用者の使用前にチェックし必要なメンテナンスを行います。
精神面のケア
スポーツインストラクターは、体のケアだけではなく、メンタル(精神面)のケアも行うことも役割の1つです。
利用者の精神面をケアして、トレーニングに対する不安を解消し、利用者が目標を達成できるようサポートします。
スポーツインストラクターになるにはどうしたらいい?
スポーツインストラクターになるための試験はありません。
また、必須とされる学歴も資格もありません。
スポーツの技術向上のための指導を行える知識があり、何らかのスポーツ施設・教室に採用されていれば、その時点からスポーツインストラクターを名乗れます。
また、自らでスポーツ施設・教室を開設して、そこで自分で指導を行うのもスポーツインストラクターとなる手段の1つ。ただし、人に指導することができるだけの知識・ノウハウがなければ、スポーツ施設・教室で採用してもらうことは難しいでしょう。
そもそも、知識・ノウハウが乏しいスポーツトレーナーが運営しているところには誰も学びにきません。
未経験者も積極的に採用しているところもありますが、その場合、正社員ではなくアルバイトであったり、採用されても仕事は雑務ばかりというケースも珍しくないでしょう。
そのため、スポーツインストラクターの仕事に就きたいのであれば、体育大学やスポーツ関連の専門学校でスポーツ指導に関する知識を身につけることがおすすめ。また、関連資格を取っておくと就職にも有利です。
スポーツインストラクターに必要な資格とスキル
スポーツインストラクターは、必須とされる学歴も資格もないことは前述しました。しかし、就職に役立つ資格やスキルはあります。
ここでは、スポーツインストラクターにおすすめの資格とスキルを紹介します。
早速ですが、スポーツインストラクターにおすすめの資格は下記のとおり。
- スポーツ指導基礎資格
- スポーツプログラマー
- NSCA認定パーソナルトレーナー
- JATI-ATI認定トレーニング指導者
- 健康運動指導士
- レクリエーションインストラクター
それぞれ、どんな資格なのかを解説していきます。
スポーツ指導基礎資格
スポーツ指導基礎資格は、スポーツインストラクターの基礎知識やスキルを証明する資格です。
公益財団法人日本スポーツ協会が認定しており、スポーツ指導の基礎を学んだ証明が得られるため、就職にも有利です。
通信講座での取得が可能で、その講座は受講する年の4月1日の時点で満18歳以上あれば受講できます。
スポーツプログラマー
スポーツプログラマーの取得も、スポーツインストラクターで活躍したいのならばおすすめです。
こちらも公益財団法人日本スポーツ協会などが認定する公認スポーツ指導者の資格です。
取得することで、地域にあるスポーツクラブなどで能力維持や向上のためのトレーニング方法などの指導・アドバイスができます。
NSCA認定パーソナルトレーナー
NSCA認定パーソナルトレーナーは、一般の人々の健康増進・維持、アスリートの疾病予防と競技力向上を目的としています。
そして、研究に基づいたトレーニングとコンディショニング知識の普及のための活動を行っているNSCAが認定する資格の1つです。
安全で効果的なトレーニングプログラムを実行する知識と技術があることの証明になることから、就職にも有利になるでしょう。
JATI-ATI認定トレーニング指導者
JATI-ATI認定トレーニング指導者は、一般の方からアスリートまであらゆる目的に応じ、科学的根拠に基づく適切な運動プログラムの計画と指導ができる専門家であることを証明する資格です。
スポーツインストラクターの登竜門ともいえる資格の1つで、取得していることで就職が有利に運ぶことでしょう。
スポーツインストラクターを目指したいのであれば、取得しておくべき資格といえます。
健康運動指導士
健康運動指導士の資格を取得していれば、スポーツ施設・教室だけでなく、保健所・保健センター、病院・介護施設などでも健康を維持・改善を目的とした運動プログラムの提案・指導ができるようになります。
利用者への健康管理が主な業務ですが、様々な職場で活躍したいという方には欠かせない資格です。
レクリエーションインストラクター
レクリエーションインストラクターは、レクリエーションを効果的に活用しながら、参加者の心豊かな生活を支えるレクリエーションの提案・指導が行えるエキスパートであることを証明する資格です。
福祉・教育・地域など幅広く活用できるところは、大きなメリットといえます。
レクリエーションインストラクターの資格があるとより視野が広がり、広範囲での活動ができることからおすすめの資格といえるでしょう。
スポーツインストラクターにおすすめのスキル
スポーツインストラクターになるのであれば、下記のスキルは持ち合わせておくことをおすすめします。
- 体力
- コミュニケーション力
- 視界の広さ
- 分析力
指導する際に、自ら実践することも多いことから体力がなければ仕事になりません。
また、利用者は年齢も性別もさまざまです。
利用者に分かりやすく指導を行うためには、相手の立場から物事を考えられるコミュニケーション力が不可欠。さらに、指導者の工夫や利用者のケガや事故を防ぎ、精神面も含めてサポートを行うためには、視界の広さと高い分析力も必要です。
まとめ
ここまで、スポーツインストラクターの特徴や必要な資格、スキルについて解説しました。
スポーツインストラクターには資格・学歴がなくてもなることができます。しかし、即戦力として活躍したいのであれば、大学や専門学校で様々な知識や技術を学んでおいた方がよいでしょう。
スポーツインストラクターに関する幅広い知識や資格がいくつかあると、就職にも有利です。
スポーツインストラクターを目指したいのであれば、本記事で紹介した資格やスキルを身につけましょう。
(TOP写真提供 = Ryan Snaadt / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
スポーツインストラクター10種の仕事内容、なり方、資格を紹介!(JobMedley)