「スポーツが好きだからスポンサー営業の仕事に就ける」というのは実際のところ厳しいのが現実です。
なぜなら、スポーツ営業の仕事は、ビジネスライク(事務的)な面がかなり大きいから。
スポンサー営業の仕事内容は、スポンサーを獲得してくることのみならず、試合の案内やスポンサー商品の企画等、多岐にわたります。
なので、あくまでビジネスの本質を見極めて仕事として捉えることが必要といえます。
この記事では、スポンサー営業の仕事内容や、スポンサー営業職はどのような職務経験が必要なのか?どんな営業先があるのか?等、スポンサー営業に対する疑問を一気に解決していきます!
スポーツビジネスはもちろんのこと、スポンサー営業の仕事内容に興味のある方は必見の内容ですよ!
スポンサー営業職の具体的な業務内容は?
スポンサー営業は、スポンサーを集めるための営業職です。新規スポンサー獲得はもちろん、既存スポンサーとのやりとりまで行っています。
具体的な業務内容は、大きく分けると次の5つになります。
提案書の作成
スポンサー営業職のスタッフは、提案書を作成します。相手企業とこちら側双方にメリットがあることをしっかりと伝えることが必要です。
提案書には、「事業に対する思い」「世の中のニーズに合っていること」「仕事の詳細」や「具体的提案」など、細かくわかりやすく載せる必要があります。
また、どういった相手にプレゼンを行なうかによって提案書の作り方や中身も変わるので、相手のことを理解するのも成功を左右する大きなポイントとなるでしょう。
スポンサー商品の企画
2つ目は、スポンサーの広告やロゴを掲載する媒体を企画する仕事です。
分かりやすい例でいえば、ユニフォームやグッズが挙げられます。
しっかりと目を引き、なおかつ好感度の高いユニフォームやグッズを開発することで、スポンサー企業の売上向上に繋げます。
これこそが、スポンサー営業の腕の見せ所ですね。
また、広告価値が高いと認められればリピーターに繋げることもできるので、重要な仕事のひとつです。
スポーツイベントの企画・運営
3つ目は、スポーツイベントの企画や運営に携わる仕事です。中でも、スポンサー営業の関わるイベントには3つの種類があります。
1つ目は、スポンサー交流会などの企画です。
スポンサー企業などを集めて交流会を開くものです。スポンサー企業間の交流を生むことで、あらたなビジネスチャンスの可能性を高めることもできます。
2つ目は、スポンサーイベントへの参加です。
スポンサー企業は多くのイベントを開催しています。それらのイベントに選手やスタッフが参加することで、交流をはかれるだけでなく、信頼へ繋ぐこともできます。
3つ目は、自主イベントの開催です。
スポーツイベントを主催し、運営することでチームや選手のブランドを広め、スポンサー候補の企業にアピールすることができます。
スポンサー営業の仕事として、イメージしやすいのが3番のイベント形態ですが、1番や2番のイベントも重要な仕事なのです。
スポンサー料の管理
スポンサー料を集めて、管理するのもスポンサー営業の仕事です。
支払期日に応じて入金管理を行ないます。
試合の案内
公式試合や大きな試合で、スポンサーシートを準備しスポンサーが試合観戦をするサポートをします。
スポンサーをもてなすだけでなく、しっかりと宣伝できていることをアピールする必要があるのです。
スポーツ営業の営業先は?
スポーツ営業職の営業先は、地域の商工会などはもちろん、地域企業、個人にもおよびます。
スポーツ営業の営業先は様々な場所に顔を出し、営業するのだということがわかりますね。ここからは営業先について詳しく見ていきましょう。
青年会議所・商工会
地域の青年会議所や商工会に対してスポンサー営業を行います。
青年会議所は、企業や組織のリーダーを目指す青年経済人の社会的活動を目的とする団体です。
難しいことを書きましたが、つまるところ社長や経営者の集まりです。
商工会は、地域で商業を営む方々の集まりです。そう、どちらも組織のトップが集まっているのです。
そういった方々の元へ営業に顔を出すことで、興味を持ってくれる企業を探し、スポンサー契約に繋げるようにします。
地域の企業
地域企業も重要な営業先です。
地域密着のスポーツイベントが増えている昨今では、その地区の企業との連携は大きなポイントになっています。
また、地域企業と連携することが出来れば、企業やチームのイメージアップにもつながるので、大事にしたいところです。
個人
ごくたまにですが、個人のお客さんにも営業をかける場合があります。
その目的としては、個人のスポンサー獲得とスポンサー宣伝です。現在、スポーツ界では個人のスポンサーも増えてきています。そういったスポンサーを獲得するために営業するのです。
ただし、個人のスポンサーでは、得られるスポンサー料が限られているので、どうしても法人を優先して営業していくのが現実です。
スポーツビジネスの営業職に求められる人材は?
スポーツビジネスに興味がある、またはスポーツが好きな方はスポーツ業界への就職や転職を考えている方も多いことでしょう。
しかし、スポーツ営業の世界では、スポーツが好きということ以上に求められる経歴があるのです。
営業経験のある人
まずは、営業経験です。スポーツ営業といっても、やはり営業経験が求められます。
とくにキャリア採用だと3年以上の経験を求める場合も多く、異業種からの転職は少し難しくなっています。
また、スポーツ経験があっても営業職に就けるとは限りません。それだけ営業職というのは、ビジネスライクの側面を理解して行なうことがあるということですね。
イベント企画の経験がある人
次に、イベントの企画経験です。
スポーツ営業では、前述の通りイベントの開催や参加が重要な仕事になっています。
そのため、イベントの企画や運営経験を持っている人材は、即戦力として期待できます。単にイベントを開催すればよいのではなく、スケジュールの管理、進行、スポンサーの接待などもしなければならないので、経験者が優遇されます。
コミュニケーション力
コミュニケーション能力は営業にかかわらずすべての業種で必要ですが、スポンサー営業で求められるのは、もちろん営業に関するコミュニケーション能力のことです。
営業マンの仕事は、契約をとることです。そのためのコミュニケーション能力を持っていることが必要といえます。
具体的には、相手のニーズを聞き、プレゼンをし、押すという能力です。
営業に必要なコミュニケーション能力は、通常の生活の中では得られないので、やはり経験が必要なのです。
いろんなアンテナを持つこと
スポーツに関する仕事だから、スポーツだけ知っていればいい。…なんて事はありません。
むしろ、政治や経済などいろんな方向にアンテナを持つことが大切になります。
相手のニーズを察知し、それをビジネスチャンスにつなげる能力が必要です。また、相手のニーズに関して解決策を提案するための国語力も必要となります。
いずれにしても、ビジネスの本質である顧客や相手の求めているものを理解して解決するという本質を理解していることが何より大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。スポーツビジネスの営業職は、スポーツが好きならできるというものではなく、ビジネスライクな側面が求められるということを理解しておきましょう。
相手のニーズを察知し、それに対しての解決策を提案するという本質を理解する力を養って、スポンサー営業の仕事で活躍できるように努力していくといいでしょう。
参考記事一覧
ほかでは聞けない!スポンサー営業の秘話(MARS CAMP)