富士通とスポーツ 様々なところで活きる富士通の技術

富士通では、独自の技術をスポーツの発展に役立てています。映像やセンサーをつかって動きを可視化できるようになるほか、データの収集や分析、またスタジアムのコンテンツの充実などにもつながっているのです。

また、他の企業との連携によって、ますます技術を役立てるフィールドを増やそうともしています。

こうした取り組みによって、スポーツビジネスをより発展させようとするのが富士通のスポーツビジネスです。

この記事では富士通のスポーツビジネスへの取り組みについて詳しく説明していますので、スポーツビジネスに興味のある方はもちろん、これからスポーツビジネスを学んでいきたい方もぜひ読んでみてくださいね。

富士通によるスポーツ業界発展に向けた取り組み

Fujitsu

富士通では、独自の高レベルな技術によって、スポーツ業界の発展に向けた取り組みを行っています。

映像やセンサーで動きを可視化

まずはセンサー、映像によってボールや人の動きを識別、可視化する技術です。戦術策定、採点・判定の支援だけでなく、観戦を盛り上げるコンテンツ提供、トレー二ングに役立つ情報提供などをしています。

データの収集・分析

また、データの分析や収集ができる技術の提供も行っています。

対象の情報は、ファン、チケット、イベント、グッズ、競技者、などのスポーツに関する様々な情報です。そのデータを分析する技術の提供もしているので、クライアントのサービス向上、収益拡大などに役立てられています。

スマートスタジアム・アリーナ

スマートスタジアム・アリーナ技術では、ファンの方々に足を運んでもらえるように、アリーナやスタジアムをもっと楽しい場所にすることを目的としています。

具体的には、スポーツ観戦のエンターテインメント性の向上、スタジアムでの最先端設備の導入によってスムーズな競技運営を可能にすること、そして、スポーツ興行の管理・運営を効率化することが挙げられます。

映像やセンサーで動きを見える化している具体例

映像やセンサーで動きを可視化することで、様々なスポーツ大会をスムーズに行えるようになっています。

その結果として、テレビ放送しにくい競技の放送も可能になってきました。

体操競技の採点支援システム

体操は採点方法がわかりにくいとされるスポーツの一種です。そうした課題を解決するために、3Dセンサーによる情報収集、計測技術を活用した「採点支援システム」を開発しました。

体操競技特有の競技時間の長さ(一般的に2時間半を超えます)のためテレビでの放送がしにくいと言われています。さらに、近年は選手の競技力が向上したため、目視での判定難易度が上がっているのも事実です。

しかし、このシステムを使うことで判定時間が短縮。それにともなってテレビ放映が増え、体操に触れる機会が増えることも期待できるのです。

また、視聴者向けには、CGによって技の難易度や名前を表示することでより観戦を便利にできます。

競技者はトレーニングへの活用をすることで、3Dデータ分析が可能になり、理想的なフォームや調子の良かった時との比較ができるようになるのです。

デジタルマーケティングの活用

デジタルマーケティングの活用 によって、競技場を訪れるファンの満足度をあげるだけでなく、「それまでそのスポーツに触れた経験のない顧客を獲得することができるのではないか」とスポーツ界全体が期待しています。

 B.LEAGUE

B.LEAGUEの観戦者は全国に700万人いると推測されています。彼らには特質があるのです。

その特質を分析すると、次のようになります。

・集団観戦を好む

・テレビやPCではなくスマホや雑誌で情報を収集する

・家にいるより出かけるのが好き

・情報の発信も積極的にする

彼らの特質を理解した上で、戦略を練らなければいけません。つまり、「スマホファースト」にならなければならないのです。

具体的な取り組みとして、以下のような例が挙げられます。

・スマホで簡単にチケットが購入できるシステムを作る

・放送はスマホで気軽に見ることができる

・グッズはEC中心への販売活動にする

このような取り組みをすることで、「スポンサー」は、顧客の「データ」をより確実に収集できるようになったのです。

 DEP構築による市場産業把握

DEPというシステムを構築することで、チケットを求める際にスマホでスムーズに買えるようになりました。また、運営側は、チケットデータを活用することによって来場者を増加させ、最終的に経営基盤の安定に繋げられるのです。

顧客側のメリットとして、バラバラなページやシステムを使ったり、それぞれのチームに利用者登録したりなどの手間がなくなったことが挙げられます。

 オリンピック

富士通にとってオリンピックは、ビジネスを世界規模にする大きなきっかけになると期待されています。このカギを握る競技がバスケットボールです。

日本のバスケットボールは、女子に限ってはリオ五輪に出場するなど好成績を残しています。一方の男子チームは、オリンピックへの出場が40年間ありません。

そこで、B.LEAGUE誕生し3D技術による選手やチームの強化が実現し、オリンピック出場などの成果を納めれば、富士通にとっては大きなアピールとなります。

富士通の技術が使われ、ナショナルチームが世界にも通用するようなチームへと成長していくことで、世界にアピールできる実績を作れるのです。

スマートスタジアム・アリーナ

実際に足を運んだファンを喜ばせる仕組みづくりも行っています。

具体的な取り組みは、以下の通りです。

発光デバイスによるパフォーマンス

2018年3月に行われた女子レスリングのワールドカップの開会式。ここで富士通の技術が活かされました。

ネットワーク技術で光を制御する「発光デバイス」を使うことによって、魅力的な光の演出を行い客席を大いに盛り上げたのです。

スマホアプリの活用

時間や場所に対応して、サービスをコントロールできるという富士通オリジナルのテクノロジーを活用した会場向けのスマホアプリを開発しました。

チームの応援に役立つアプリや、ビンゴゲームなど、みんなで盛り上がれるコンテンツをスタジアム限定のアプリを配信しています。

スマホを使ったスタジアム演出によって、実際にスタジアムに足を運んでくれたファンを楽しませています。   

ライブビューイング

2018年1月熊本で開催され、約4000人の観客を集めたBリーグのオールスター戦。

そのライブビューイングが、東京・恵比寿の会場で行われました。

ただ試合を放映するだけでなく、最新技術を使い会場同士をつないだので、よりライブ感のある興行となりました。

最も高価な席ではひとり18,000円する有料イベントでした。しかし、発売からわずか3時間で完売するなど、観戦した方の満足度も大変高いものになったのです。

ドームとの協業により新たなビジネスモデルの創出

富士通では、ドームと協力することで、新たなビジネスモデルを作り出しています。

ドームは、アメリカのスポーツブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店です。スポーツ関係者や施設に向けて情報通信技術(ICT)を使ったシステムの運営と開発を計画しています。

競技者向けサービスの開発

富士通では、スポーツ選手の強化につながるシステム開発を進めています。

これまでは、野球選手やプロゴルファー向けにフォームを可視化し、分析する技術を開発、提供などをしてきました。

この技術をもっと発展させ、国内のスポーツを強化するためにドームとの協力を行ったともいえるでしょう。

観戦者向けサービスの実証

観戦者向けサービスでは、サッカースタジアムに専用アプリ導入試験を行います。

具体的には、スマホに専用アプリをダウンロードすることで、観戦者がスマホ上で飲食物の注文。店舗に並ばずにオンラインでチケットや飲食物を購入できるようにするためのものです。

この観戦者向けのサービスは、2020年度に運用スタートの予定です。

試験運用は、ドーム子会社が運営するサッカーチーム「いわきFC」のスタジアムで、アプリの会春は富士通が行い両者が提携して進めていきます。

将来的には、全国のスポーツチームが保持し来場履歴や行動履歴、購入履歴を分析し、新規ファンを呼び込むシステムの提供を目指しています。

 まとめ

いかがでしたでしょうか。富士通では、独自の高レベルな技術によるスポーツ業界の発展を目指しています。

競技者だけでなく、ファン、さらには運営者などスポーツに関係するすべての方に向けたサービスを展開しているのです。

参考記事一覧

富士通のスポーツICTに向けた取り組み(富士通のスポーツICT)

スポーツの未来を切り拓く!ICT活用で創る"新しいスポーツ文化"とは(FUJITSU Journal)

ドームと富士通、スポーツのデジタルビジネス分野で協業(FUJITSU)

富士通とドーム スポーツビジネスにICT導入(日本経済新聞)

先の先まで読んだ富士通、IT使ったスポーツ支援が一挙両得なワケ(NEWS インサイト)