女子プロゴルフ大会「資生堂 レディスオープン」が6月30日(木)に開幕。資生堂が大会開催にかける想いとは

JLPGA(一般社団法人日本女子プロゴルフ協会)トーナメント「資生堂 レディスオープン2022」が、6月30日(木)から7月3日(日)まで神奈川県横浜市の戸塚カントリー倶楽部で開催される。近年、女子プロゴルフの人気が高まる中、2019年にスタートした「資生堂 レディスオープン」には、どのような背景と目的があるのか。開幕を前に、大会を主催・運営する資生堂に聞いた。

毎年ドラマが起こる「資生堂 レディスオープン」

戸塚カントリー倶楽部を舞台に6月30日(木)開幕。写真提供=資生堂

資生堂 レディスオープンの舞台となるのは、神奈川県の戸塚カントリー倶楽部。今年が第3回目となるが、初回開催以降、大変な舵取りが続いていた。

2019年に第1回が開催されたものの、2020年はコロナ禍で中止。昨年は荒天に見舞われ、大会初日と2日目が中止で、3日目に予選ラウンド、4日目に決勝ラウンドを実施するという女子プロゴルフツアー史上でも珍しい変則的なスケジュールで行われた。

厳しいコンディションの中で栄冠を勝ち獲ったのは、2017年・2019年賞金女王の鈴木愛選手。2019年以降苦しい戦いが続いていたなか、長いトンネルを抜け出すような復活を遂げる優勝となった。

「戸塚カントリー倶楽部は、以前にプライベートでプレーしたことがあったのですが、実は苦手な印象を持っていたんです。そんなこともあって、正直に言うと、優勝できるとは思っていませんでした。2019年に賞金女王を獲ってから1年半ほど優勝から遠ざかっていて、調子も上がらずにいたなかでの勝利だったので、うれしかったです」(鈴木選手)

今回は、昨年度優勝者として大会に臨むことになる。鈴木選手は「今年は有観客で行われるので、とても楽しみ。ディフェンディングチャンピオンとして、いい結果が残せるように努力していきたい」とも話すが、優勝を目指していくのは他の多くの選手も同様だ。

人気が高まる女子ゴルフ。黄金世代、プラチナ世代、新世紀世代までも

昨年優勝を飾った鈴木愛選手。写真提供=資生堂

近年、女子ゴルフの人気が高まっているのは、若手選手の活躍によるところが大きい。

2連覇に挑む鈴木選手には、高橋彩華選手、小祝さくら選手、植竹希望選手、勝みなみ選手、大里桃子選手、原英莉花選手など1998年度生まれの「黄金世代」、そしてその2歳下の世代である西村優菜選手、吉田優利選手、安田祐香選手などの「プラチナ世代」、加えて21世紀生まれの西郷真央選手、山下美夢有選手、佐久間朱莉選手など「新世紀世代(第三世代)」までもが、今期ツアーではトップ争いで立ちはだかる。

黄金世代でもある渋野日向子選手は、2019年の「AIG全英女子オープンゴルフ」で日本人選手として42年ぶり2人目の海外メジャー優勝を果たしたが、その1ヶ月前には第1回「資生堂 アネッサ レディスオープン」で優勝を飾って弾みをつけた。また、「黄金世代」と「プラチナ世代」の狭間にあたり、昨シーズン賞金女王で、東京オリンピックでは銀メダルも獲得した稲見萌寧選手という存在もある。

大会に向けて、鈴木選手の調整は上々だという。

「今年はコーチを変え、ここまで調子も悪くありません。スイングの改造も60〜70%の完成度にきていて、スコア60台やビッグスコアも出てきています。課題は、4日間通しての安定感ですね。トーナメントでは上位にいないと優勝のチャンスは巡ってこないので、まずは安定したプレーを目指します」(鈴木選手)

今年は有観客で開催

2019年に優勝を飾った渋野選手。今年は同年(写真)以来、3年ぶりの有観客になる。写真提供=資生堂

資生堂 レディスオープンは、3年ぶりの有観客で開催される。プロのプレーを間近で見たいと思う人にとっては、東京都心から1時間程度で行けるアクセスの良さが大きな魅力だ。

大会が行われる戸塚カントリー倶楽部は、横浜新道や保土ヶ谷バイパスといった有料道路のインターチェンジからほど近く、さらに最寄りのJR横須賀線東戸塚駅、相鉄線二俣川駅からは専用のシャトルバスが運行しているので、今大会は生で観戦するまたとないチャンスになる。

開催スケジュールは6月30日(木)・7月1日(金)が予選ラウンド、7月2日(土)・3日(日)が決勝ラウンドとなる4日間。梅雨明け前なのでそこまで暑くなく、気軽に観戦に行けるのもいい。多少の雨でもプレーが行われるトーナメントでは、「天候」もゴルファーの敵になる。刻々と変わる自然環境を相手に、持てる技術と経験を使って選手が果敢に挑む姿を目にできる。

7月3日(日)の最終日の模様は、テレビ朝日系列24局ネットの地上波でライブ中継されるほか、GOLFTVやDAZNなどのインターネット配信も予定されている。また、CS放送のCSテレ朝チャンネル2では、予選ラウンドから4日間の放送が行われる。

いよいよ開幕!最新情報は公式サイトからチェック:資生堂 レディスオープン

新しい女子プロゴルフトーナメントのひとつとして

資生堂ジャパン 事業マネジメント部 ジャパン広報グループ 上野朋子氏

資生堂 レディスオープンを主催する理由は、「女性アスリートやスポーツを楽しむすべての人が充実した日々を過ごすことを支援すること」にあると、資生堂ジャパン 事業マネジメント部 ジャパン広報グループの上野朋子氏は話してくれた。

「なぜ資生堂がゴルフ?とよく聞かれますが、女子プロゴルファーの活躍がめざましいということが魅力的だったからです。当社は化粧品を中心に、美しさ、ウェルネス、女性活躍支援に関する事業を広く展開していて、すべての人が輝ける環境をサポートすることがミッションです。プロゴルファーの彼女たちがまさに“輝いて”いる。そのサポートをしたい、またそのサポートが女子プロゴルファーだけではなく多くの人の「美」につながることだと考えたからです。

JLPGAという組織が、多くの女性によって運営されているのも素晴らしいと思います。スポーツ団体の中には、女性の管理者や指導者が極端に少ないところも多いと聞くので、そういう意味でも先進的ですね。本当の意味で“思う存分輝いているプロスポーツ”を観ることは、多くの人の感動につながり、その輝きから勇気をもらうことができると考えています」(上野氏)

「アクティブビューティー」の提案へ

「スポーツを通じて輝ける環境を提供したい」と上野氏

資生堂は、大会を通して「アクティブビューティー」というコンセプトを提案している。それは、装いとしての美しさだけでなく、全身から醸し出す美しさのこと。女性のみならず老若男女すべてに通じる考え方だ。

「『アクティブビューティー』とは、“イキイキとした美しさ”と言ってもいいかと思います。私たちは、身体だけでなく、心の美しさもトータルな“美”の要素だと考えています。女子プロゴルファーのみなさんは、全国を移動しながら毎週末に試合をこなしています。そして、プロとして観られることを意識しながらのプレーも求められます。体力的にもメンタル的にも、これほどタフなスポーツはありません。

だからでしょうか?みなさんの所作がとてもキレイなんですよね。ショットのフォームはもちろん、ただ歩くだけでも絵になってしまう。最新のゴルフファッションに身を包んで、しっかりと日焼け対策をして、個性を生かしたメイクも素敵です。ネイルにまで気を遣っている方も多くいらっしゃいます。その上でレベルの高い競技を戦っているわけですから、憧れの存在になりますよ」(上野氏)

大会テーマ「強く、美しく、輝くとき。」を体現する女性の象徴的な存在が、女子プロゴルファーということになるだろうか。彼女たちが活躍することは、アスリートのみならず、多くの人に影響を与えていくことにもなる。

「私たちは、スポーツには心身の健康を支え、美しさを引き出す力があると考えています。スポーツを楽しむすべての人が充実した日々を過ごすことを願って、さまざまな取り組みを行っています。

ゴルフは長く続けられる“生涯スポーツ”でもあります。一時はプレーヤーの高齢化などでゴルフ人口が減っていた時代もありましたが、コロナ禍で三密を避けるスポーツが見直されて、若い人がプレーを始めたり、一度やめてしまった人が戻ってきたりしてまた人口が増えているといいます。その理由には、女子プロゴルファーの活躍も含まれているかもしれません」(上野氏)

鈴木愛選手も、より多くの人にゴルフに親しんでほしいと話す。

「ゴルフの良さは、世代を超えていろんな人と一緒に楽しめること。それに今は、自分の好きなスタイルで楽しむことができるようになりましたよね。かつての女性ゴルファーは、日焼けをしたくないために長袖のアンダーウェアなどを着なくてはならず、好きな格好でプレーすることができませんでしたが、今では日焼け対策やケアなども進んで、オシャレなファッションを自由に楽しめるようになりました。

特に若い人の間でゴルフ人口も増えてきているようなので、もっともっとゴルフが盛んになってほしいですね」(鈴木選手)

女性の美と健康をさまざまな取り組みでサポートする資生堂が主催する「資生堂 レディスオープン」。真剣勝負を繰り広げる女子プロゴルファーたちの、強く、美しく、輝く姿に注目したい。

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