北海道日本ハムファイターズとファナティクスが10年以上の長期戦略的リテールパートナシップ契約を締結

北海道日本ハムファイターズは、9月25日、スポーツマーチャンダイズ企業のファナティクスと、10年以上にわたる長期の戦略的リテールパートナシップ契約を締結したことを発表した。契約期間は12年で、オンラインストアや新球場のストアを強化する狙いだ。

新球場の開業に向け、マーチャンダイジングを強化

北海道日本ハムファイターズは、9月25日、スポーツマーチャンダイズ企業である米ファナティクスの日本法人ファナティクス・ジャパンと、長期にわたる戦略的リテールパートナシップ契約を締結したことを発表した。契約期間は12年。契約主体はファイターズスポーツ&エンターテインメントで、同社は2023年開業を目指す新球場(ボールパーク)を運営するため、2019年10月に設立された新会社だ。

今回の契約により、ファナティクスはファイターズの戦略的リテールパートナーとして、ファイターズのマーチャンダイジング事業を2021年シーズンから行う。公式オンラインストアなどから段階的に参画し、2023年に開業予定の新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」では、戦略的パートナーとして公式フラッグショップの設計段階から携わる。

北海道日本ハムファイターズの代表取締役社長でファイターズスポーツ&エンターテイメント代表取締役社長も務める川村浩二氏は、「スポーツリテールにおける世界的企業であるFanatics社と契約を結ぶことにより、当社のマーチャンダイジング事業が次のステージへ進む大きな契機となる」とコメント。次のようにスタジアム体験の向上への期待を寄せた。

「ファイターズにおける重要なタッチポイントとなるグッズ開発や公式オンラインストアの刷新、2023年開業予定の新球場ES CON FIELD HOKKAIDOにおける公式フラッグショップ設計へのプロジェクト参加を通して、ファイターズファンの皆さまにより一層の喜びをお届けできるように、両社で協働して取り組んで参ります」(川村氏)

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品揃え強化、EC・実店舗での購入体験向上へ

ファナティクスは、MLB、NFL、NBA、NCAAをはじめとする米国スポーツや、欧州サッカークラブのグッズ企画製造と小売を行うスポーツマーチャンダイジング企業。ファナティクスジャパンは、日本プロ野球3球団のオフィシャルユニフォームサプライヤーとして選手ユニフォームやファン向けのアパレルグッズを展開するなど、ファナティクスのアジア拠点となっている。

ファナティクス・ジャパンのマネジング・ディレクター 川名正憲氏は、ファイターズについて「日本のスポーツ界で最も先進的で革新的な取り組みを続けている球団の1つであり、その中でも今回のパートナーシップを通じて、“世界がまだ見ぬボールパーク”として建設中の新球場ES CON FIELD HOKKAIDOプロジェクトに設計段階から関われることは、この上ない喜び」とコメント。グローバルな知見やネットワークを活かした品揃えの強化と、EC・実店舗での購入体験の向上を目指すと述べた。

ファナティクスは今年6月にも仏サッカークラブのパリ・サン=ジェルマン(PSG)と、10年間の長期にわたるマーチャンダイジングパートナシップ契約を締結。グローバルブランドであるPSGのEC事業を独占的に展開している。

同社は商品企画、製造、販売まで垂直統合的に行うビジネスモデルを指すV-Commerceモデルを採用。優勝や周年、新記録など行事の多いスポーツマーチャンダイジング特有の「瞬間的なファンのニーズ」に迅速に応えることを可能にしている。EC、実店舗など販売チャネルも様々で、ストア運営は300以上にのぼる。

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