ゴルフのシングルとは? ~HDCPとシングルになるためのヒントを説明

ゴルフのシングルになることは、一般プレーヤーにとってはハードルの高い目標と言われます。ただし、全く達成できない目標ではありません。本記事では、シングルやHDCPの意味、シングルになるために必要なスキルや練習方法などについて解説します。

ゴルフのシングルとは

シングルとは、ゴルフの上手な人を指す言葉です。シングルとは日本で使われる用語で、海外では「low handicapper」と言います。すなわち低いハンディキャップ(HDCP)でプレーするプレーヤーのことを意味します。

HDCPとは

HDCPはゴルフの技量を示す尺度で、俗称ではハンデとも呼ばれます。ハンデの数によって呼び方が異なり、ハンデ9以下はシングル、5以下の人は片手シングルとなります。ハンデゼロの場合は、スクラッチプレーヤーです。

HDCPは、技量の異なるプレーヤー同士が一緒に競技を行う時に、より公平にプレーできるようにするために考案されました。一般的には、トータルスコアからハンデを引いたネットスコアで優劣を競い合います。

基本的に、18ホールのラウンドをパーで回ると、スコアは72になります。ですから、シングルとは、平均スコア81以下で回れる人のことをいいますので、かなり高いレベルが求められます。

公式HDCPを取るには

日本での公式HDCPは、日本ゴルフ協会(JGA)の規定に基づいて査定されたもののみです。2014年からシステムが微妙に変わっていますので、注意が必要です。

取得には、

  1. JGA規定の組織や団体に所属すること
  2. コースレーティングのあるJGA認定コースでプレーすること
  3. 2年以内に5枚以上のスコアカードを提出すること

以上の3つの条件があります。

シングルになるために必要なスキル

写真提供 = Steven Shircliff / Unsplash.com

一般プレーヤーには難しいと言われるシングルプレーヤーへの道ですが、本人の努力と家族の協力次第で達成は可能です。社会人として働きながらシングルを目指しているプレーヤーも結構いらっしゃるようです。

日常の心構え

シングルプレーヤーになるには、日々ゴルフのことを考え、研究と練習、それを毎日継続する心構えが必要です。

球数を多く打てば上達する、という考えもありますが、限られた球数を1打ずつ、状況をイメージして、集中して打つ方がよいでしょう。練習する際は、ウエッジ、ショートアイアン、ミドルとロングアイアンの4本程度で、距離を打ち分けられるようにするのが効果的です。

通いやすいゴルフクラブを見つけて会員になり、情報収集を行ったり、身近な目標になる人を見つけると、モチベーションを保つことができるでしょう。

プレー中の心構え

ゴルフは「自分との戦い」と言われるように、心理的な葛藤がスコアにつながるため、1打を大切にする気持ちは重要です。しかし、気持ちが入りすぎることで緊張し過ぎてしまうと、ミスショットに直結します。そのため、力みすぎず、心に余裕を持ってプレーすることを意識しましょう。

その際に効果的なのが、「プレショット・ルーティン」。ショットの前の決められた動作を常に同じようにすることを意識してやってみてください。気持ちも落ち着き、安定したショットができるようになるでしょう。

必要なスキル その1  リカバリーの能力

アマチュアでトップクラスのプレーヤーでも、プレー当日の天候や体調、実際のプレーで結果の良し悪しが現れます。ただし、シングルプレーヤーにもなると、予期せぬ状況になったときにも挽回できる「リカバリーの能力」が求められます。そのためには、その時々の状況でのショットの使い分けや、クラブの使い分け、正確な技術が必要です。

必要なスキル その2  カップから逆算して考える

ゴルフは「自然との戦い」とも言われます。日々変わるコースレイアウトや天候や風向きなどを考慮してコース戦略を練る必要があります。そのため、自分の技術的なクセやショットの飛距離や精度を把握しておき、状況に応じて対応する必要があります。

また、各ホールの戦略を逆算して考えられるようになるためには、イメージトレーニングが欠かせません。セカンドまたはサードショットはどのクラブでどこを狙い、そのためにはティーショットではどこに落として攻めるかなど、カップから逆算してイメージするとよいでしょう。

コツと練習方法

シングルプレーヤーを目指すうえで大切な技術としては、「狙ったところへ打つ正確な技術」と「危機を乗り切る技術」です。

どんな状況においても狙ったところへ正確に打つ技術を身につけるためには、力の入れ具合やスイングの大きさ、クラブの番手の違いなどを状況に応じて自在に使い分けるように練習しましょう。また、得意のアイアンを作り、そのアイアンで距離を自在に打ち分ける練習も効果的です。

コースの終盤にショットが不安定になる方は、終盤にも安定して打てるような体力をつけつつ、不安定な傾向が現れた時の身体のチェックポイントを自分で用意しておくとよいでしょう。これは、その日の調子が悪い時にも応用できる緊急のセルフマネジメントになります。

危機を乗り切る技術としては、ラフや池や傾斜やサンドショット対策などですが、普段打ちやすい練習場ばかりで練習しているとなかなか身に付きません。コースでの経験が一番の練習になりますが、練習場でもいろんな場面をイメージして練習するとよいでしょう。

日頃の練習で、自らの弱点の克服に時間をかけすぎると、ゴルフがつまらなくなることもあります。自分の得意なショットを伸ばしながら、楽しく練習ができるとよいですね。

まとめ

ゴルフのシングルの意味と、HDCPについて、また、シングルになるためのスキル、心構え、練習方法などを説明しました。

多くの一般プレーヤーの目標のシングルプレーヤーですが、必ずしも無理な目標ではありません。ゴルフが好きなプレーヤーであれば、ぜひ挑戦してみるとよいでしょう。

(TOP写真提供 = Courtney Cook / Unsplash.com)


《参考記事一覧》

PGSゴルフ需要調査 集計分析報告書 (PGSホームページ)

ハンデの基礎知識・算出方法ほか (ゴルフ豆知識)

ゴルフでシングルプレーヤーになるために必要な3つの要素 (ゴルフの学校)