転職の際に避けて通れないものに面接がありますが、面接は一般的な流れが決まっているもの。
その流れや良くある質問について、解説します。
面接時のマナーやコツ、ポイントについてもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
面接の流れ
面接には基本的な流れが存在しています。
それは、
- 自己紹介・自己PR
- 転職理由
- 志望動機
- これまでの実績・実務経験・スキル
- 逆質問
の大きく分けて5つで構成されるというもの。
どんな企業でも面接官が知りたいことは同じことであり、流れを知ることで落ち着いて退所することが可能となるでしょう。
面接で良くある質問
前述した流れで面接は行われます。
ここからは、よくある質問と回答のポイントについて詳しく説明していきます。
自己紹介・自己PR
面接でまず面接官から聞かれる質問として、自己紹介・自己PRがあります。
ダイレクトに「自己紹介をしてください。」と言われることもあれば、「今までの経歴を含めて自己紹介をしてください。」と言われることも。
この質問の意図は、転職応募者が面接官の会社で活躍できそうであるかというおおまかな判断をすること。
最初のこの質問で面接官に活躍できそうだと認識されれば、それ以降の質問も採用を前提の質問になっていくため、とても重要だといえるでしょう。
回答のポイントは、面接官の目を見てはっきりと話すこと。
第一印象をよいものにするためには、相手の目を見てはっきり回答するようにしましょう。
また、この質問に対して自分の性格的な長所やビジネス以外の趣味・活動を説明しても面接官の興味を引くとは限りません。
客観的な自己分析能力があることを示すためにも、今までの仕事の内容や実績などを交えて、面接官が興味を引きそうなアピールを簡潔に1〜2分程度で回答するとよいでしょう。
転職理由
次に聞かれる質問として多いのが転職理由です。
なぜ前の職業を辞める、もしくは辞めたいと思ったのかを聞かれます。
面接官は、この質問によって応募者が自分の会社でも同じようなケースにならないかどうか、を知ろうとしています。
回答のポイントは、納得できる内容を告げること。
例えば、残業時間が長かったために転職を考えた、ということはよくある理由の1つですが、ただただ残業が長かったから止めようと思ったと伝えては、面接官は残業をお願いしたらまた転職するのではないか、と考えます。
残業が多いことを上司に伝えたけれど改善されなかった。残業に時間を費やすのではなく、キャリアアップのために時間を費やしたかったかた転職を決意した、と向上心を伺うことができる内容にすることで、良い印象を持ってもらうことができるでしょう。
程度の差はありますが誰しも仕事上の不平や不満はあるもの。特別取り繕う必要はありませんが、伝えた時に相手がどう受け止めるか、を考えておくことが大切です。
志望動機
面接官としては、自分の会社を志望した動機について質問することで、志望の本気度や当社で長く働いてくれそうか、を知りたいと思っています。
回答のポイントは、なぜ他社ではなくてこの会社なのかという、応募者の志望動機が大切になります。それがないと面接官は、当社でなくてもよいのではないか、とりあえず応募してみたのではないか、との疑念が生じ、強い気持ちがなければ当社もすぐに辞めてしまうのではないかと考えてしまいます。志望会社の企業研究は当然踏まえた上で、なぜ御社を志望したのか、御社でないとだめなのか、の理由付けとともに、自分の夢やキャリアプランに関連付けて動機を回答するとよいでしょう。
将来の夢・キャリアプラン
将来の夢やキャリアプランについての質問は、自分で目標をもって働けるかどうか、を知るためになされるものです。
企業の理念と合わない目標を告げたのでは、面接官に「合わない」と判断されてしまいます。
就職を検討している企業の理念を基に、夢やキャリアプランを考えるようにしましょう。
勤務条件
年収・勤務地・残業などの雇用条件の質問は、採用条件とのすり合わせと入社意欲の確認の意味合いをもつもの。
そこで双方の条件が大きく違うと、自社に合わない、と判断されます。
面接に臨む際には、企業の条件を知り、受け入れられる条件にするようにしましょう。
経歴・スキル
この質問で面接官が知りたいのは、自社に入った応募者がどういう活躍をしてくれるのか、ということ。
自分の仕事での成功話や苦労話を、熱を入れて話がちですが、応募職種の内容をよく理解した上で、応募者の経歴やスキルが応募職種にどう役に立つかをアピールすることが大切です。
異業種への転職の場合は、過去の経歴が応募業種に直接に役に立たない場合もあります。そういった場合には、「仕事」という観点で、目標を達成した経歴、実績、スキルを説明するとよいでしょう。
逆質問
面接官から、何か質問はありますかと問われることがありますが、これを逆質問と呼びます。
面接官によっては、質問の有無や質問の内容で自社への関心や、入社意思を確認する場合があります。
逆質問には、面接官に応募に対する真剣さが伝わるような質問を用意しておくとよいでしょう。
雇用条件や福利厚生に関する条件などについて質問しがちですが、雇用条件や福利厚生についてのみ尋ねると、仕事より条件が優先なのではないかと取られかねません。
「採用された場合にすぐに担当する仕事にはどのようなものがありますか。」や「一緒に働くことになる方々の経歴や年齢について教えて頂けませんか。」など、採用された後の仕事への真剣さを伝えることができる質問をすることが大切です。
知っておきたい面接時のマナー
面接を受ける際に知っておきたいのが面接のマナーです。
- 到着時刻と受付
- 入室時の対応
- あいさつ
- 話し方・表情
- 退室
それぞれのマナーについて見ていきましょう。
到着時刻と受付について
面接会場へは面接時刻の10〜15分前には到着するようにしましょう。取り次ぎの時間に多少かかることもあるので、ぎりぎりの時刻ではなく、少し余裕を持って受付をすることが大切です。
面接時刻への遅刻は即アウトです。ただし、交通事故などによる不可抗力の原因であれば、会社に理由と到着予定時刻の連絡を入れましょう。
面接での入室時の対応
面接官が在室している部屋に入る際には、ノックを3回して、返事があってから入室することが基本です。
扉を占める際には、面接官に背中をできるだけ見せない所作を心がけましょう。
面接でのあいさつ
部屋に入室したら、自分の名前と面接の機会を設けてもらったことへのお礼をはっきりと述べるようにしましょう。
話し方・表情
面接では、話している内容はもちろん、言葉遣いや姿勢、立ち居振る舞いなどもチェックされるもの。
話し方のポイントは、短く簡潔に伝えること。
結論を先に伝えると、相手に話したいことが伝わりやすくなります。
また、話す際には相手の目を見て話すことが基本です。
視線が合わない状態では、印象が悪くなるおそれがあるので注意が必要です。
退室
退室する際は、耐札のあいさつだけでなく、面接のために時間を設けてもらったことに対するお礼を述べることが大切です。
面接時のコツ
面接官の質問は「自社のために、持っている経歴やスキルを使って有益に活躍してくれるか」と「自社で長く勤めてくれるか」をポイントとしたもの。
したがって、面接では自分がなぜこの企業を受けたのか、入社後、自分のもつスキルや経験をどう生かすのか、などをアピールすることといいでしょう。
面接で知っておきたいポイント
面接で知っておきたい
- 不合格サイン
- お礼状・お礼メール
- 結果の出るタイミング
について紹介します。
面接での不合格サイン
一般論ですが、面接の不合格サインとして面接時間が短い、定番の質問しかされない、などが挙げられます。
一方、仕事についての会話が弾んで面接が長くなったり、次の選考や入社後の話が出たり、他社選考についての質問があったりした場合は、興味を持ってもらえていると考えてよいでしょう。
面接後のお礼状やお礼メール
面接後のお礼状またはお礼メールは、基本的には不要です。
ただし、面接で伝えきれなかったことを伝えたい場合には、面接直後のタイミングでお礼とともに補足のメールをお送りするとよいでしょう。
面接の結果はいつ
面接の結果は、面接から概ね1週間から10日程度で伝えられます。
会社側の都合で結果が遅れることがありますが、応募者側から問い合わせすることは避ける方が賢明です。
長期間合否が分からず問い合わせをしたい、ということが考えられる場合、あらかじめ結果連絡の時期を確認しておくとよいでしょう。
まとめ
転職における面接について、一般的な傾向と対策を説明しましたがいかがでしたでしょうか。
大切なことは「自分のスキルや実績を生かしてどう働きたいのか」「入社後、長く働きたい」ということを面接官に伝えること。
本記事で紹介した内容を参考に、面接対策を立ててみてください。
(TOP写真提供 = metamorworks / Shutterstock.com)
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