「ハリーポッター」シリーズに登場する魔法界のスポーツ「クィディッチ」。
いまや、現実世界で多くの人にプレーされている注目の競技です。
本記事では、そんなクィディッチをテーマに解説。
歴史やルールなどについても紹介するので、ぜひ、最後までご覧ください。
クィディッチとは?歴史やルールなど紹介!
クィディッチとは、小説「ハリー・ポッター」に登場する魔法世界のスポーツ。
その歴史やルールについて見ていきましょう。
クィディッチについて
イギリス人の女性作家、J.K.ローリングが書いた、ファンタジー小説「ハリー・ポッター」。
魔法使いの世界を舞台とした作品ですが、その作品の中で、箒で空を飛びながらスニッチという空を自由に動き回る小さなボールを追いかけるという競技「クィディッチ」が登場しています。
現実世界において人間が空を飛ぶことは不可能であり、空を自由に動き回るようなボールも存在しません。
しかし、魔法世界で人気のスポーツ「クィディッチ」を現実世界でも楽しもう、という人が世界各国で「クィディッチ」をプレーしています。
もちろん、空を飛ぶことはできませんが、現実のクィディッチも物語同様、箒に跨って走り回るというもの。
ハリー・ポッターの作者J.K.ローリングがイギリス人であることから、イギリスが発祥地であると思われがちですが、実際は、アメリカのバーモント州に住む学生が始めたとされています。
ハリーポッター小説が登場したのが1997年で、映画化されたのは2001年。
ハリーポッターシリーズの人気を受けて書かれた、クィディッチの歴史、変遷、ルールについて解説した本『クィディッチ今昔』などが発売され、さまざまな資料を元に、バーモント州に住む学生たちが実際にスポーツ化したのが2005年のこととされています。
もともと魔法世界のスポーツであるため、誕生当初はかなりマイナーなスポーツでしたが、アメリカやヨーロッパ諸国で少しずつ競技者が増加し、今や世界40か国以上でプレイされています。
ルール
クィディッチは、7人で1チーム。7対7で、フィールドを動き回るスニッチを追いかけ、スニッチを捕まえたら試合終了です。
プレイヤーは、スニッチが捕まるまでにクアッフルと呼ばれるボールを相手陣地にあるフープという輪に入れて得点を獲得し、試合終了時点で得点が多いチームが勝利となります。
また、フィールドには相手チームのプレイヤーを攻撃するブラッジャーと呼ばれるボールが3つ存在します。ブラッジャーを当てられたプレイヤーはノックアウトとなり、自チームのフープをタッチするまでは、プレイできません。
戦術
スニッチを捕まえると大量の得点が加点されるため、物語の中では、クアッフルでの得点が上回っていても、スニッチを捕まえることができたら大逆転が可能でした。
しかし、現実のクィディッチは、スニッチを捕まえても30点しか加点されません。
試合はスニッチを捕まえた時点で終了となるため、クアッフルで加点しながら、自分たちのチームが勝利できるタイミングでスニッチを捕まえる必要があります。
得点で負けているチームは、相手チームがスニッチを捕まえないように、ブラッジャーを当てたり、タックル(肩から膝の間で相手の正面からならOK)で阻止しながら、クアッフルで逆転を目指すのが基本的な戦術です。
ポジション
クィディッチには下記のポジションがあります。
- キーパー(1名)
- シーカー(1名)
- ビーター(2名)
- チェイサー(3名)
キーパーは自チームのフープにクアッフルを入れられるのを阻止する役割。
シーカーはスニッチを捕まえるポジションです。スニッチを捕まえたら試合終了となるので、相手チームのシーカーを捕まえる役割も担います。
ビーターは、ブラッジャーで相手チームのプレイを阻止するポジション。
残る3名が担当するチェイサーというポジションは、相手チームの妨害をかわしながらクワッフルを相手チームのフープに入れ、得点を獲得する役割です。
現実世界でのクィディッチのフィールドにはプレイヤー以外に、スニッチを担当する役割も。
これは、現実世界では空を自由に動き回るボールは存在しないため。
スニッチの役割を担う人は、なかに小さなボールを入れたタグを腰に付け、両チームのシーカーに捕まらないようにフィールド内を逃げ回ります。
現実世界でもプレーされているクィディッチ
冒頭でふれたようにクィディッチはハリーポッターの作中のみではなく、現実世界でもプレーされているのは日本であまり知られていません。
魔法のない現実世界でどのようにプレーされているのか、前述した内容をまとめる形でご紹介します。
チーム
現実世界でのクィディッチも同様に1チーム以下のように全7名構成で実施され、男女混同で行われます。
キーパー | 1人 | 相手のシュートを防ぐ |
シーカー | 1人 | 「スニッチ」を捕まえる |
ビーター | 2人 | 「ブラッジャー(3個)」を使い相手を妨害 |
チェイサー | 3人 | 「クアッフル」をゴールに入れる |
役割と道具
作中で使用される魔法や道具は、以下のような形で代用されます。
ほうき:棒を脚にはさみ代用。片手で支えるため片手でのプレーとなる。
ブラッジャー:ボールを3つ使用(クアッフルと区別できる色のもの)
スニッチ:対戦チームと異なる1名が、腰にタグをつける
クアッフル:ボールを1つ使用(ブラッジャーと区別できる色のもの)
フープ:3つの高さの異なるゴール輪。横向きに固定して設置
文字だけの説明だけではあまりイメージがつかないと思われるので、実際にプレーされている動画を添付しておきます。
クィディッチチームの紹介
世界各国でプレーされるクィディッチ。
ここからは、日本や世界のクィディッチチームを紹介します。
日本チーム
日本にもいくつかのクィディッチチームが存在していますが、なかでも名門といわれているチームが「東京ペンギンズ」です。
「東京ペンギンズ」の発足は2018年。
社会人7割、学生3割で構成されています。
世界チーム
クィディッチ発祥地であるアメリカには、数多くのチームがあり、プロリーグも発足しています。
メジャーリーグ・クィディッチと呼ばれるアメリカのグィンデッチプロリーグは、アメリカの15チーム、カナダの1チームの合計16チームで構成されたものであり、毎年、6月~8月にかけて試合が行われています。
また、イギリスでも2016年にプレミアリーグが発足。
イギリス国内の10チームで構成され、毎年、6月~8月にかけて開催されています。
イベント、大会情報
クィディッチは各地で様々な大会が開催されていますが、そのなかでも代表的なのがワールドカップ(IQAワールドカップ)です。
IQAワールドカップは2年に1度、世界各地で開催されるもの。
2020年に開催される予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、中止。直近に開催された2018年大会の優勝国はアメリカでした。
また、日本では全日本クィディッチ選手権大会などの国内大会が開催されています。
日本国内での詳しいイベント・大会情報は、JQA(日本クィディッチ協会)の公式TwitterやFacebookから確認することができます。
まとめ
魔法世界の人気スポーツ「クィディッチ」。
いまや、世界各国でプレーされるスポーツとなっています。
ハリー・ポッターという物語から誕生し、人気が広まったスポーツですが、今後も競技人口が増加することが予想されています。
日本ではまだまだマイナーなスポーツですが、協会(日本クィディッチ協会)が発足するなど、広まりを見せています。
ハリーポッターが好き、という方はぜひ一度体験してみると良いでしょう。
(TOP写真提供 = Federico Magonio / Shutterstock.com)
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