選手の近くで活躍をサポートする仕事をはじめ、様々な形で、自分が愛する競技の発展に貢献することは可能です。
この記事では、スポーツ関連の仕事にはどのようなものがあるのかについて、分かりやすく紹介します。
スポーツ関連の仕事にはどんなものがある?
選手のコンディション面に大きく関わる仕事として、スポーツトレーナーやインストラクターがあります。
そのほかに、審判やグラウンドキーパーといったスポーツの舞台裏を支える人たちや、ジャーナリストやカメラマンといったスポーツ報道に関わる人たちなど、スポーツの世界で働く仕事はたくさんあります。
そんな職業にスポットを当てて、ひとつずつ詳しく紹介していきます!
スポーツインストラクター
・仕事内容
スポーツインストラクターは、おもにスポーツクラブやフィットネスジムなどにおいて、会員に指導をする職業です。
ヨガ、エアロビクス、水泳などの各種のスポーツの指導をしたり、ケガなどのトラブルが起きないように安全指導を行うことも大切な役割です。
スポーツジムやフィットネスクラブに就職し、スポーツインストラクターとして働くスタイルが基本。
スポーツ関連の専門学校や大学などで、身体やスポーツに関する基礎知識を学んでおくと仕事に役立ちます。
年収は300万円前後とも言われており、決して高給が見込めるとは言えないかもしれませんが、経験や実績を積めば、フリーのインストラクターとして、独立して働くことも可能な職業。
実績によって人気を獲得できれば、収入アップの道があるとも言えます。
スポーツトレーナー
・仕事内容
スポーツトレーナーは、スポーツ選手のパフォーマンスを最大限に引き出せるよう、トータルでサポートをする仕事です。
いわば、トレーニングとコンディショニングのプロ。
プロのスポーツチーム、あるいはスポーツジムなどに所属し、トレーニング方法から生活リズム・メンタルの整え方まで幅広く指導します。
ケガの予防にも細心の注意を払うことが必要です。
さらに、練習や試合中のケガに対しての応急処置やリハビリのサポートも、スポーツトレーナーの大事な仕事になります。
必須の資格が必要な職業ではありませんが、日本体育協会公認のアスレティックトレーナーという民間資格があり、これを取得しておくと、スポーツトレーナーとして採用が有利となる可能性はあります。
ほかにも、柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士など医療系の国家資格をもっているスポーツトレーナーが大半です。
このような資格をもつことで、さまざまな状況に対処することも可能となります。
また、幅広い知識をもっているトレーナーとして、チームや選手からの信頼を得ることにつながるでしょう。
スポーツカメラマン
・仕事内容
スポーツカメラマンは、おもに、新聞や雑誌、インターネットなどの各メディアに掲載するために、各種の大会や試合、練習やイベントなどで撮影をする仕事です。
専門学校や大学で写真について学び、新聞社や出版社に就職するという方法もありますが、フリーランスで活躍する人のほうが多いようです。
スポーツの大会は全国各地、毎日のように行われており、需要の高い仕事です。
腕を見込まれれば、主要大会の撮影を任されるなど、やりがいのある仕事ともいえます。
特に資格は必要ありませんが、スポーツ写真の場合、わずかな一瞬を見逃さずにシャッターを切るセンスと技術を養っていく必要があるでしょう。
駆け出しのうちは大きな収入を望むことは難しいですが、国際イベントなどの撮影をするフリーカメラマンでは、年収1000万円以上という人も珍しくありません。
スポーツライター
・仕事内容
スポーツライターは、スポーツをテーマに記事や文章を書く仕事です。
スポーツの大会や試合の模様を取材してレポートを書くほか、選手や監督など関係者にインタビューをして原稿をまとめるケースもあります。
原稿は、新聞や雑誌などの媒体への掲載が基本となりますが、チャンスがあれば書籍として発表する機会も得られます。
また、ライターが出版社に企画を持ち込んで書籍化する場合も。
資格が必要な仕事ではありませんが、新聞記者や出版社の編集者から転身する人が多く、まったくの未経験者がいきなりデビューするケースはまれです。
スポーツ系の仕事を抱えている編集プロダクションに就職して、実戦経験を積むという道もあるようです。
フリーランスで働く人が多く、腕次第では高収入も可能ですが、文章力はもちろん、スポーツの知識や企画力、フットワークの軽さなども求められます。
安定して活躍し続けるための難易度は決して低くありません。
審判員
仕事内容
スポーツの主役はプレーをする選手ですが、審判は試合を進行していくうえで欠かせない存在です。
野球やサッカー、バレーボール、テニスなど、競技によってそれぞれ審判員の制度があり、審判員になるには、そのための資格を取得することが基本となります。
審判員の経験や知識は重要で、実績を積みながら次第に大きな試合の審判へとステップアップしていきます。
どんな競技においても、審判員には冷静に状況を判断できる精神力、体力、そして集中力が必要となります。
気になるのが、審判員として生計を立てることができるのかどうか、ですが、ほとんどの競技では、本業を別に持ち、ボランティアとして協力するのが一般的。
審判員による収入を主な収入源とできるのは、プロ野球やJリーグ、大相撲や一部の格闘技、競馬や競輪の審判員程度に留まります。
それぞれの競技によって、審判員として採用されるチャンスがあるかどうかは異なりますが、プロ野球の場合は、セ・パ両リーグがそれぞれ不定期で採用試験を行っています。
審判は、試合に大きな影響を与える存在。
選手以外で、ここまでスポーツに深く関われる仕事は、審判以外ないと言ってもいいでしょう。
グラウンドキーパー
・仕事内容
グラウンドキーパーは、野球場やサッカー場などでグラウンド整備を行う仕事です。
選手がベストパフォーマンスを発揮できるように整備することが使命であり、甲子園球場を整備する阪神園芸などは、最高の整備技術を誇るとして、その名をコアなファンたちに知られています。
グラウンドキーパーになるために必要な資格は特にありません。
ただし、整備の際には選手の視点からグラウンド状態を見極める必要があるため、スポーツ経験がある人のほうが望ましいでしょう。
阪神園芸のような専門の企業もありますが、競技場を保有する地方自治体の職員が整備を行うというケースも多いようです。
つまり、グラウンドキーパーになるには、整備の専門企業に就職するか、球場を管理・運営する組織の一員になることが必要です。
スポーツエージェント
・仕事内容
スポーツエージェントは、プロスポーツ選手に代わってチームと契約交渉を行う仕事。
つまり、交渉のプロです。
代理人契約を結んだ選手をチームに売り込み、移籍や契約についての交渉、契約更改などを選手に代わって交渉します。
スポーツエージェントになるための方法は、スポーツの種類によって異なります。
サッカー界では誰でも代理人登録が可能で、エージェント会社を経営している人など個人エージェントが選手と契約するケースが大半です。
収入は、選手からの契約料であり、概ね年俸の3~5%が相場とされています。
プロ野球界では、弁護士などがエージェント業務を担うこともありますが、選手が自分で球団と交渉するケースが大半。
まだエージェント業務がビジネスになっていないのが現状です。
したがって、スポーツエージェントになるための道のりは厳しいものとなります。
スポーツエージェントとなるために、欧米などスポーツビジネスの本場で就職して経験を積み、帰国してからエージェント会社を設立して独立を果たす人もいるようです。
まとめ
スポーツを愛する気持ちがあれば、努力や経験次第で様々な仕事に関わる道があることをご理解いただけたと思います。
たとえ経験はなくても好きなスポーツがあれば、ライターやカメラマンとして働くという道もあります。
近年では、東京でパラリンピックが開催されることに伴ってパラスポーツ(障害者スポーツ)への関心が高まっているなど、各種の仕事のニーズが高まることも予想されます。
ぜひ、挑戦してみてください。
参考記事一覧
憧れのスポーツ業界のお仕事ガイド~どんな仕事がある?どうやってなるの?(キャリタスLINQマガジン)
スポーツと関わる仕事11選。選手以外にも、関われる仕事はいくらでもある(JOBSTEP)