バレーボールにおけるマーケティング戦略|SNSの活用例でみえるのは?

バレーボールは、世界でもトップクラスの人気を誇っており、その競技人口は5億人を超えるといわれています。我が国日本でもバレーの人気は高く、公益財団法人日本バレーボール協会の発表したデータによると、協会登録者だけで40万人を超えています。これだけの競技人口を誇るバレーボールですが、ファンの数と合わせるとさらに多くの方がバレーに興味を持っているといえます。これだけの規模の集客をまとめるには、当然ながらマーケティング戦略に基づくビジネスモデルが必要となってきます。ここでは、バレーボールのマーケティングについて詳しく解説していきます。

バレーボール協会2019年度の予算は赤字!?

日本バレーボール協会の発表によると、2019年度の予算は赤字です。

その額、約3億9000万円。

これだけ巨額の赤字を生み出す原因には、2019年9月に予定されるワールドカップ開催があります。

日本バレーボール協会は会見で、「日本戦以外での集客が見込めない」とも話していて、日本バレーボールの将来が危惧されています。

バレーボールのワールドカップが日本で開催されることによって、巨額の赤字が予想される今、その赤字を埋めるためのマーケティング戦略も必要となってくるでしょう。

しかし、日本戦以外は興味がないという方も多く、バレーボールでの収益モデルの構築が難しいという一面もあります。

つまり、バレーボールはメジャーなスポーツであるにもかかわらず、国が違うことによって興味の有る無しが分かれるという面もある競技であるともいえるため、マーケティングの立案は慎重に行わなければなりません。

ちなみに、2018年度の予算は4億円程度の赤字だったことから、バレーボールで収益を上げるためには、マーケティング戦略に基づくビジネスモデルの再構築が必要です。

SNSを活用

バレーボールのマーケティング戦略は、他のスポーツと同様に、SNSによるマーケティングが主流となっています。

SNSでバレーの試合やイベントの情報、チケットの販売状況や購入方法について告知したりすることによって、ファンのニーズに応えるという戦略です。

ここでは、試合やイベント紹介、映像コンテンツやチケット購入について、マーケティングの観点から解説していきます。

試合・イベント紹介

急速に普及したSNSですが、ファン層のニーズに応えた有益な情報発信が求められています。

バレーボールも、試合やイベントの情報をSNSで発信することで、バレーに興味のある方々のニーズを満たすビジネスモデルを構築しています。

つまり、誰もがいつでも簡単に欲しい情報をゲットできるSNSツールの普及により、バレーの試合やイベントに関する情報をいち早く知ることができるようになったんです。

バレーボールには多くのチームが存在していますが、それぞれのチームが選手の普段の姿や練習風景をSNSで発信しています。

その結果、特定の選手だけでなく、チーム全体のファンとして集客に結びつけることができるようになります。

映像コンテンツの無料配信

バレーボールのファンの中には、選手のプレイをもう一度観たいという方や、テレビのニュースなどで放送されたあのシーンが気になるという方もいるでしょう。

そんな方のニーズに応えて始まったのが、SNSツールを活用した映像コンテンツの無料配信です。

バレーボールで活躍する選手の実際のプレイをマーケティングに活用することで多くのファンを確保することができます。

また、バレーボールの試合だけでなく普段の練習風景を映像コンテンツとして発信することによって、ファンを増やすことにつながっています。

チケット購入

バレーボールの試合を観戦する場合、あらかじめチケットを購入する必要があります。

しかし、チケットの購入の仕方が分からない方やどこで購入すればよいのか分からない方も少なくありません。

そこで始まったのが、SNSによるチケット購入情報の発信です。

SNSでチケットの購入方法などの情報が発信されることによって、実際に試合を観るために会場に足を運べるようになったファンも増えました。

今、SNSで発信されている情報はチケットの購入方法だけではありません。

チケットの発売日や発売方法、購入できる場所についても知ることができます。

このようなSNSを活用したマーケティング手法は現代では主流となっていますが、気に入った情報はさらに拡散することができるため、SNSを活用することによる影響力は大きいといえるでしょう。

登録管理システムによるデータ管理

日本バレーボール協会は、登録管理システムによるデータ管理を行っています。

この登録管理システムに選手が登録することにより、日本バレーボール協会は書面でのやりとりを最小限に抑え、経費削減に繋げることができるようになりました。

現在、日本バレーボール協会には40万人を超えるデータが蓄積されていますが、そのデータを1つ1つ管理するのは大変な労力を必要とします。

そこで、蓄積されたデータを基にデータマイニングすることで、チケット購入による収益のアップや効率のよい集客方法などの戦略が導き出しています。

つまり、登録管理システムによるデータ管理は必須であり、そのデータに基づいて動向を把握することができるような仕組みが作られています。

各種イベントの実施

バレーボールの楽しさを広めるためには、イベントを開催して多くの方々に知ってもらうことが有効な手法です。

ここでは、各種イベントを実施するにあたり、どのようなマーケティング戦略をとっているのか解説していきます。

バレーボール教室

バレーボール教室では、主にバレーに興味のある方を対象に、実際にプレイしながら楽しさを感じてもらうというイベントが行われています。

バレーボールの競技人口は世界的にみても多いもの。

そこに、競技はしていないけれど興味があるという方を加えると、多きな数にのぼります。

そのような方々が実際にバレーボールをする機会を設けることによって、バレーボールをはじめるきっかけにつながります。

バレーボール教室は、日本全国の各地に点在しています。

バレーボール教室が開催するイベントは、多くの競技人口を抱えるバレーボールならではのマーケティング戦略といえますが、バレーボール教室を通して、実際にバレーに触れるという機会を得られることで集客に繋がるというビジネスモデルが主流となっています。

ファン感謝祭

バレーボールの選手に憧れを抱く方も少なくありません。

また、バレーボールチームに入りたいという方もいることでしょう。

日本バレーボール協会に登録しているチームのなかには、ファン感謝祭を催してファン獲得に向けて動いているチームもあります。

バレーボールも他の競技と同様に、観戦しに来場する観客のチケット収入や諸経費によって収益を上げているビジネスモデルを構築しています。

そのため、多くのチームがファン感謝祭のようなイベントを開催することで、ファンとの繋がりを持ち集客に結びつけることに成功しています。

まとめ

世界的にも人気の高いバレーボールですが、2019年度の予算が赤字となるなど、収入を上げるためのマーケティング戦略の確立やビジネスモデルの構築はなかなか難しいようです。

SNSによる情報発信やバレーボール選手と触れ合うイベントの開催など、さまざまな方法で、バレーボールの普及に努めている日本バレーボール協会。

各地で活躍する選手やチームの活躍に、今後も注目が集まります。


《参考記事一覧》

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