ゴルフ業界の苦戦とマーケティング|ゴルフ人口の減少と対策

「ゴルフはお金がかかるからやめた」「今までゴルフをしたことがない」という方が増え、日本のゴルフ界は今、深刻な状態になっています。

そういったプレー人口減少の対策として、ゴルフ業界にもマーケティングが使われています。

果たしてゴルフ人口減少にマーケティングをどう役立てるのでしょうか。

ゴルフ界における問題点とは?

・ゴルフ人口の減少

ゴルフ界の問題の根幹は、ゴルフ人口の減少です。

2015年には770万人いたゴルフプレーヤーが、2016年には550万人となるなど、1年で220万人もの人数が減ってしまいました。

そして、今後もゴルフ人口の減少は進むといわれています。

ゴルフ人口の減少が進むにつれ、ゴルフ場間で価格競争が起こっていますが、そういった価格競争によってゴルフ場は利益を出しにくくなります。

結果、お客さんが入らないゴルフ場は閉鎖に追い込まれてしまうのです。

・ゴルフ人口の高齢化

ゴルフ人口の減少が問題視されていますが、ゴルフプレーヤーの高齢化が進んでいることも問題の1つとして挙げられます。

矢野経済研究所が2017年に発表したデータによると、「2~3週間に1回はゴルフ場やゴルフ練習場に通うゴルファー」の中で、ゴルフが一番の趣味だと答えたのは60代が一番多く、50代、40代と年齢が若くなるにつれて減少しています。

ちなみに、若いプレーヤーが増えない理由としては

・車を持っていないのでゴルフ場に通えない

・時間がかかる

・ルールやマナーがわからない

・接待ゴルフなどしたくない(仕事とプライベートを分けたい)

・お金がかかりすぎてイヤ

などがあげられます。

一昔前は、ゴルフができることがステータスとされる時代でしたが、金銭的な理由やプライベートの重視といった流れから、着実に若者のゴルフ離れが進んでいます。

2009年におこなわれた調査によると、30代の男性の65.5%がゴルフの経験がないという結果が得られています。

  ・預託金の返済

ゴルフをしない若者が増え、ゴルフ人口減少していることが問題となっていますが、そのゴルフ人口の減少以上にゴルフ場が倒産する理由となっているのが、ゴルフ場の預託金の返済です。

預託金とは、ゴルフ場のオープン時に会員から預けられた一時金のこと。

この預託金によって、ゴルフ場の運営安定が図られますが、この預託金、時期が来たら返済しなければならない決まりがあるのです。

つまり、ゴルフ場を運営するにあたって、預託金の返済は考えなければいけないことであり、返済期限内に返すだけの準備が整わなければ、債務超過に陥り、倒産につながってしまうのです。

実際、2002年にはゴルフ場の倒産ラッシュが発生しました。

倒産したゴルフ場の多くが、この預託金の返済に苦しんでいたといわれています。

ターゲットを分けてアプローチする

ゴルフ場の運営を健全化するには、ゴルフ場に来店するプレーヤーを増やす必要があります。

そこで大切になるのが、そのゴルフ場の既存プレーヤーと新規プレーヤーそれぞれに違ったアプローチをすることです。     

・既存のプレーヤー

既存プレーヤーへのアプローチには、ゴルフ場の改良や予約システムの改善などがあげられます。

ここで大切になるのが、今いるプレーヤーがより快適ゴルフを楽しめるようにすることです。

その例として、コースの改善やコースの管理体制の改善などがあげられます。

せっかく来てくれたゴルファーが満足できるコースを用意できなければ、たとえ新規プレーヤーの招致ができたとしても、すぐに離れて行ってしまうのです。

じつは、次項で記載する新規プレーヤーの招致に力を入れるあまり、こういったゴルフ場としての質の維持に手が回っていないゴルフ場が多いようです。

・新規のプレーヤー

新規プレーヤーの招致は、各ゴルフ場が力を入れていることです。

単純に広告を打って認知してもらうだけでは、新規顧客の誘致にはつながりません。

消費者が常に触れているネットワークで、ユーザーが必要な情報を提供することが、ゴルフ場の新規ユーザー獲得につながります。

そこで用いられているのが、SNSを利用したマーケティングです。

新規プレーヤーの獲得のためのコミュニケーションツールとして、SNSを使用することは、ゴルフだけでなく様々なスポーツ業界でおこなわれているのです。

既存のプレーヤーへのアプローチが新規プレーヤーの獲得につながる

ゴルフを始める方を増やすにはどうしたら良いか。

それは、既存のプレーヤーを大切にすることです。

いつも来てくれるプレーヤーを通じて新規のプレーヤーに評判が伝わることにより、新規参入プレーヤーの獲得につながります。

・既存プレーヤーを常連プレーヤーにする

既存プレーヤーから新規プレーヤーを増やすには、まず既存プレーヤーを常連プレーヤーにしなければなりません。

既存のプレーヤーは、確かにゴルフのプレイをしますが、それはいろいろなゴルフ場での話です。

特定のゴルフ場を決めていないゴルファーをいかにして自分のゴルフ場の常連になってもらうかが必要なのです。

そういった既存のプレーヤーのための取り組みには、ゴルフのモチベーションを高めるという方法もあります。

例えば、ゴルフ検定の実施。

ゴルフ検定に合格した方は練習場やコースの割引、技術取得のためのサポートが受けられるなどの特典を設けることによって、既存プレーヤーの獲得につながります。

こういった既存プレーヤーのための取り組みは、結果として新規プレーヤーの招致に役に立つのです。

 ・既存プレーヤーが新規プレーヤーを連れてくる

既存プレーヤーに新規プレーヤーを連れて来てもらうためには、新規プレーヤーをサポートする仕組みが必要です。

いくらモチベーションを高めても、そのハードルが高すぎると、継続するのは難しくなります。

そのためには、しっかりと教える仕組みとサポートする機会を作ることが必要なのです。

教えるプログラムとしては、ティーチングプロのプログラムをシステム化し、安定したティーチングができるようにすることなどがあります。

ティーチングプロを増やすことによって、様々なゴルフ場にレッスンプロを派遣することが可能となるため、ティーチングプロの評価や報酬制度を整備することによってティーチングプロとして生活できるようにする活動も行われています。

また、練習場やスクール、レッスンサービスを増やすことによって、既存プレーヤーだけでなく新規プレーヤーが参加しやすい仕組みを作っています。

既存プレーヤーと新規プレーヤーが安心してレッスンを受けられるシステムが徐々に作られているということですね。

デジタル技術を活用

今やマーケティングの世界では、デジタルの利用は欠かせないものであり、ゴルフ界のマーケティングにもデジタルマーケティングが導入されています。

  ・会員のデータを集め、分析する

マーケティングをするためには、会員のデータを集め分析することが必要です。

ゴルフ場などが集めている会員データとしては、

・ゴルフ場に来場した日付や回数

・ゴルフ場で購入した商品情報

・スコア情報

などがあります。

こうした情報は、多くのゴルファーから必要とされるゴルフ場にするために日々活用されているのです。

・レッスンにデジタル技術を導入

会員データの収集をサービスに役立てる他に、ユーザーのゴルフ上達に貢献するためのデジタル技術も続々と開発されています。

例えば、ゴルフ動画の撮影やスイングの撮影などによって自分のスイングを見直す技術があります。

さらに、3Dセンサーによって、自分のスイングフォームを瞬時にチェックできる機能なども開発され、自分のスイングの良い点や悪い点を洗い出すことで、効率的にゴルフの上達ができるようになっています。

また、飛距離データやスコアを管理できるスマートフォンアプリなども開発されています。

こういったユーザー向けのデジタル技術の発展は、施設向けのデジタル技術の発展と同じくらい重要なことなのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ゴルフ業界がここからもう一度盛り上がるためには、全体的なマーケティングが必要不可欠です。

既存プレーヤーを常連プレーヤーにすること、そのためのマーケティングを行なうことが、今求められているのです。

そういった取り組みをすることが、新規プレーヤーの誘致にもつながっています。


【参考記事一覧】

「ゴルフレッスンと小売りを統合」GDO社長が明かす新ビジネス(日経トレンド)

ゴルフのスイングフォームを瞬時にチェックできるスキルモニター(FUTITSU JOURNAL)

マーケティングを成功させるために必要なのは商品を売らないこと ゴルフダイジェスト・オンラインビジネスモデル研究(マーケッター道信)

目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。【0】(経革広場)

ゴル女を増やすマーケティング的思考(マーケの教科書)

 
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