元プロスイマーの北島康介氏が代表を務め、アスリートマネジメントやトレーニング施設などを手がけるIMPRINTは、スポーツを活用したコミュニティサービス「SPOLUTION」の提供をマンション向けに開始した。
「SPOLUTION」はマンションの共用部やコミュニティ向けに、スポーツを用いた企画やコンテンツをマッチングして提供するサービスで、住民など利用者のウェルビーイング(心身の健康)の促進を目指す。フィットネスクラスや子ども向けの教育プログラムの企画、アウトドア用品のシェアリングなどが予定され、アシックスやゼビオなどと提携する。
今回、分譲マンションとして初導入を行うのが、名鉄不動産ら3社が分譲中のパークビレッジ南町田(東京都町田市)。広大な中庭やスタジオを併設する全582戸の物件で、東急田園都市線沿い最大規模の再開発の一部にもなる。
パークビレッジ南町田では、BEACHTOWNによるヨガスクールや、FLUX CONDITIONINGSによるフィットネススクール、極真会館によるキッズ空手教室などが利用できる。住民向けのアンケートから様々なニーズが分かってきたと言うのは、SPOLUTIONプロデューサーの今泉清文氏。
「コロナ禍で健康に関する意識が向上しています。未病対策、医学相談に高い興味があり、SPOLUTIONではアシックスのヘルスケアチェックを導入予定です。またコロナ禍とはいえオンラインよりも対面型スクールの需要が高い。ひとりよりも仲間と一緒にスポーツに取り組みたいようです」
分譲マンションというファミリー向けの物件ならでは、子どもの習い事も根強い人気がある。
「子どもの習い事の希望も多いですが、マンション内の共用施設であれば安心して送り出すことができ、送り迎えも必要ありません。また、ダンスの授業が必修化されたことにより子ども向けダンススクールの需要も高い。SPOLUTIONでは、LDHグループのダンススクールと業務提携することにもなりました」
今後は、リビオシティ南砂町ステーションサイト(東京都江東区、361戸)、つくば WELL-BEING PROJECT(茨城県つくば市、569戸)でも導入が予定され、首都圏や大都市圏を中心にさらに広がっていきそうだ。
「3物件以外にも首都圏、関西圏の大規模分譲マンションから多くの問い合わせがあり商談中です。また、大学や行政機関との取り組みもスタートしています」と今泉氏。居住空間以外での付加価値提供を目指す不動産会社のニーズは高く、それ以外もコミュニティがあればマッチングサービスは機能するという。
「2025年には分譲マンション20物件との契約、またそれ以外にも賃貸マンション、ホテル、高齢者施設、オフィスビル、商業施設でのサービス提供を目標としています。2026年以降は、一般個人ユーザー向けのスポーツソリューションのマッチングサービスも目指します」(今泉氏)