ゴルフのハンディキャップの使い方と計算方法を解説!

ゴルフは実力差が出やすいスポーツですので、一定以上の技術差があると、下手な人が上手い人に勝つのは不可能に近くなります。

プロの大会ならそれでも良いのですが、アマチュアが気軽なゴルフコンペで楽しむ場合には、最初から勝敗がわかりきっていると面白くありません。そういった問題を解決するために、ゴルフには「ハンディキャップ」という制度があります。

この記事では、ハンディキャップを用いたゴルフがどういうものなのか説明していきます。また、ハンディキャップの計算方法についても解説します。

ゴルフのハンディキャップとは

ゴルフのスコア(打数)で勝負する場合、1ホールだけなら、下手な人がまぐれで上手い人に勝ってしまうこともあります。しかしゴルフは、18ホールの合計スコアで競う競技ですので、大きな実力差を覆して下位の人が勝つのは非常に困難です。

そうした技量差があるプレイヤー同士でも公平に勝負ができるように、ゴルフには「ハンディキャップ」という制度があります。

ハンディキャップを付けると、実力が劣っている人でも上手い人に勝てる可能性が出てきますので、初心者でもゴルフコンペなどを楽しめるようになります。

ゴルフのハンディキャップには、公式に定められている「オフィシャルハンディキャップ」と、大会ごとに自分たちで設定する「プライベートハンディキャップ」の2種類があります。

オフィシャルハンディキャップ

日本ゴルフ協会(JGA)が決めているルールで、「JGA/USGAハンディキャップインデックス」と呼ばれています。

オフィシャルハンディキャップを貰うためには、日本ゴルフ協会が認めている「組織」や「団体」に所属する必要があります。

こうした組織に所属していない人は、「JGAグリーンクラブ」に入会するのが手っ取り早いでしょう。JGAグリーンクラブ会員は、入会金無料、年会費2,640円(税込)で入ることができます。

入会後、日本ゴルフ協会が定めた「コースレーティング」を持っているゴルフ場で5ラウンドプレイし、そのスコアカードを提出します。そうすると、組織の方でハンディキャップを計算して、「JGA/USGAハンデキャップインデックス証明書」を発行してくれます。

ただしオフィシャルハンディキャップは、随時更新されるものですので、毎月スコアカードを提出することになります。直近の10ラウンドの成績で、次の月のオフィシャルハンディキャップが決定されます。

オフィシャルハンディキャップを持っていると、「公式戦」に出場することもできるようになります。

プライベートハンディキャップ

オフィシャルハンディキャップは、ある程度真剣にゴルフに挑戦している人向けの制度です。そのため、仲間内でちょっとゴルフを遊びたい、というだけの人には、より気軽に参加できるオフィシャルハンディキャップがおすすめです。

こういったオフィシャルハンディキャップを持っていない人がゴルフコンペに参加する場合、「プライベートハンディキャップ」を使います。その方法は、ラウンドを回った後にその日のみ、ハンデを設定します。

ハンデの決め方は?参加者のレベルやコンペの内容でどう変わるのか

写真提供 = Mick De Paola / Unsplash.com

参加者の技術レベルにそこまで差がない場合、ハンディキャップを付けたほうがゴルフコンペは盛り上がります。

大きな技術差があるメンバーの場合は、運の要素が大きい「ペリア方式」といハンディキャップがおすすめです。

逆に実力差が少ないプレイヤーが集まった大会なら、運によるブレが少なくなる「新ペリア方式」の方が、参加者も納得できるでしょう。

どちらでもない、あるいは判断できない場合は、「新新ペリア方式」にしておくのが無難です。

ハンディキャップには上限を付けたほうが良いことも

ハンディキャップの数値を無制限にしてしまうと、とんでもないハンデがついて、まともな勝負にならなくなってしまうケースがあります。

お遊びの大会で、参加者がみんな納得してくれるというのなら問題ありませんが、大きすぎるハンデで優勝が決まるのは納得できない、という人がいるかもしれません。

そういう場合は、貰えるハンデに「上限」を設定しておくのが良いでしょう。よく使われているハンディキャップの上限数は、「36」です。

1ラウンドは18ホールですから、全ホールをダブルボギー(+2)で回った際に「+36」になります。これが、一般的なハンディキャップ上限数が36に設定されている理由です。

ただ、ハンディキャップ上限数を36にした場合、初心者が優勝することはほぼ無理になります。初心者にも優勝の目を残したい大会なら、ハンディキャップを無制限にするか、公式のハンディキャップ上限数である「54」ぐらいに設定するのが良いでしょう。

ハンデのわかりやすい計算方法についてご紹介!

よく使われているハンディキャップには、「ペリア方式」「新ペリア方式」「新新ペリア方式」の3つがあります。それぞれの方式は、次のような特徴があります。

ペリア方式新ペリア方式新新ペリア方式
隠しホール数6129
運の要素大きい小さい中くらい
適した大会初心者が多い実力拮抗全般

ではそれぞれの方式について、詳しく見ていきましょう。

大会に波乱を起こしたいならペリア方式がおすすめ

昔からよく使われているのは、「ペリア方式」というものです。これは、18ホールのうちから「6ホール」の成績を抜き出して、ハンデを付ける方法です。

成績を抜き出す6ホールは参加者が選ぶのではなく、主催者側があらかじめ決めておきます。どのホールの打数からハンデが決まるかは参加者には知らされませんので、この6ホールは「隠しホール」と呼ばれています。

【6つの隠しホールのスコア数合計×3-72の8割】の数値が、実際のハンデ数です。

スコア合計を3倍にしているのは、隠しホール数が6で、全18ホールの3分の1だからです。72を引いているのは、原則としてコースはパー72で作られているためです。

8割にしているのは、ハンデの影響が強くなりすぎないようにです。この8割掛けをしないと、理論上、上手い人でも下手な人でも、勝率が同じになってしまいます。

隠しホール数が6ホールしかないため、運の要素が大きくなりますし、隠しホールでだけ成績がひどく悪かった場合、大きなハンデを貰って優勝できる確率が上がります。

新ペリア方式は実力通りの結果になりやすい

「新ペリア方式」は、隠しホールが「12ホール」になります。

【12の隠しホールのスコア数合計×1.5-72の8割】の数値が、実際のハンデとなります。

新ペリア方式では、運良く隠しホール以外でだけ良い成績を上げられた、という事態は起きにくくなっています。

結局、上手い人がそのまま勝ちやすく、実力の差が大きなコンペには向きません。近い実力を持った人が集まって、真剣勝負をしたい場合に新ペリア方式を使いましょう。

新新ペリア方式は最近人気のバランスの良いハンディキャップ

「新新ペリア方式」は、近頃人気のあるハンディキャップルールです。新新ペリア方式では、全18ホールの半分「9ホール」を隠しホールとします。

【9つの隠しホールのスコア数合計×2-72の8割】の数値が、実際のハンデとなります。

新新ペリア方式は、非常にバランスの良いルールですので、ぜひ覚えておくとよいでしょう。

まとめ

ゴルフには、上手い人でも下手な人でもいっしょに大会を楽しめるように、「ハンディキャップ」という制度があります。

ハンディキャップには、公式が決めている段位のような「オフィシャルハンディキャップ」と、大会当日のみに使う「プライベートハンディキャップ」の2種類があります。

プライベートでは、運要素が大きい「ペリア方式」、実力差が出やすい「新ペリア方式」、両者の中間の「新新ペリア方式」の3つが使われることが多いでしょう。

参加者の実力差と、大会がエンジョイ志向か真剣勝負志向かによって、ルールを使い分けるのが良いでしょう。

(TOP写真提供 = Robert Ruggiero / Unsplash.com)


《参考記事一覧》

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