日本発祥のスポーツ、柔道|その歴史や技・ルールなどを解説します

日本発祥のスポーツの1つ、柔道。

いまや、世界的にも競技人口が増え、メジャーなスポーツとして多くの人に知られていますが、まだまだ知らないことも多いもの。

本記事では、柔道をテーマに、その歴史や技、ルールなどについて、詳しく解説します。

柔道の教え

柔道には、

  • 精力善用
  • 自他共栄

という精神・教えがあります。

精力善用とは、目的を達成するために、精神力と身体力を最も有効に働かすという考えのこと。

これは、相手に対して技や力ではなく、心身力を有効に活用して攻防するという考えです。 

そして、自他共栄とは、相助相譲・自他共栄のこと。

自己の栄えだけでなく、助け合いや譲り合い、融和協調して、共に栄えることを目指すという考えです。

柔道の技は1人ではできず、相手との関係でなされるものであるため、相手は自分の技を高めてくれる大切な存在。つまり、柔道には対戦相手や練習相手には感謝し、敬意を払うような教えがあるといえるでしょう。

柔道の目的は「自身の人間形成を図ること」

柔道の目的は、スポーツを通して自身の人間形成を図ること。

そもそも人間形成とは、人が人として生まれ、人として育ち、育てられていくプロセスのことを意味しますが、柔道は人間形成を目的とし、礼の精神が特に重要視されています。

柔道が練習でも試合でも、「礼に始まり礼に終わる」のはそのためです。

柔道の歴史

柔道の創始者は、「精力善用」と「自他共栄」という柔道の基本的な教えを考えた人物である「嘉納治五郎」氏。

日本古来の武術である徒手あるいは短い武器(剣術、抜刀術、槍術、捕手術、捕縄術など)を使用した徒手武術である柔術のさまざまな流派を研究する中で、公平さと安全面を考慮したスポーツとして考え出したのが、柔道誕生のきっかけになったといわれています。

嘉納治五郎氏が現在の台東区東上野にあった永昌寺で人々に教えたことによって、世界に広がっていきました。

ちなみに、永昌寺は大正12年の震災で焼失してしまい現存していませんが、その永昌寺が柔道発祥の地とされ、永昌寺があった場所には「講道館柔道発祥之地」と記された石碑が立てられています。

また、柔道という名称は嘉納治五郎氏の「柔(やわら)」の術は「道(原理)」があって生まれるとの考えから付けられました。

歴史とともに変化するルール。現在の国際ルールとは

柔道のルールは歴史とともに変化してきましたが、現在の国際ルールでは、

  • 一本
  • 技あり
  • 有効

の3つで勝敗を決することが基本となっています。

競技時間は4分間。

その4分間のうちに、立技か寝技で「一本」を取るか「技あり」を2回取れば勝利となります。

また、「有効」は何回取っても、「技あり」や「一本」にはなりません。

しかし、4分間で勝敗が決まらず、どちらも「技あり」を取っていなかった場合、「有効」を取った回数が勝敗を左右します。

ちなみに、柔道には違反行為による罰則が設けられていますが、重大な違反行為が1回でもあれば反則負け、軽微な違反行為の場合は「指導」「注意」として、1試合で4回の指導を受けると反則負けとなります。

柔道の技は「立技」と「寝技」の2つ

柔道の技は

  • 立技(投げ技)
  • 寝技(固め技)

の2種類に分けることができます。

立技(投げ技)は、さらに手技・腰技・足技・真捨身技(ますてみわざ)・横捨身技に、そして、寝技(固め技)も抑込技・絞技・関節技に分けられます。

現在、柔道で認められる技は、投げ技が計68本、固め技が計32本。

肘・拳・膝・脚での打撃技は柔道では認められておらず、試合中に明らかに故意的な打撃技があった場合は反則負けになる可能性があります。

柔道着・帯

柔道に欠かせないのが柔道着。

その基本は白か生成色(オフホワイト)ですが、現代ではカラー柔道着もあり、オリンピックなどの世界的な大会でもカラー柔道着の着用が認められています。

しかし、日本を含めドイツ、アメリカ、オセアニア、アフリカなど、複数の国はカラー柔道着の導入に反対。

国際ルールの国際大会であっても、全日本柔道連盟(全柔連)はカラー柔道着を導入しないこととしていました。

近年、日本主催の大会でもカラー柔道着が導入される傾向にありますが、ここで認められているのは青色(ブルー)のみ。そのため「ブルー柔道着」とも呼ばれています。

そして、柔道着の上着を着るために欠かせない帯は、段位を表す「色」が用いられています。

柔道は、少年の部と成年の部があり、成年の部は14歳から。

その段位は、少年の部と成年の部とで異なり、少年の部の最高段位は1級、そして成年の部は、紅帯の10段が最高段位となっています。

ただし、6段からは満27歳にならないと取得できないため、27歳以下の場合の最高段位は5段です。

ちなみに、5段以上は名誉段位で、取得するためには柔道界への貢献度がある程度必要となります。

段位による帯の色は、下表の通りです。

段位少年の部
初心者白帯
5級黄帯
4級橙帯
3級緑帯
2級紫帯
1級茶帯
段位成年の部
4級以下白帯
1~3級茶帯
初段~5段黒帯
6段~8段紅白帯
9段~10段紅帯

国際柔道連盟とオリンピック

写真提供 = sportpoint / Shutterstock.com

国際柔道連盟(IJF)とは、1951年に創立した柔道を統括する国際競技連盟のこと。

柔道は日本発祥のスポーツですが、日本は国際柔道連盟創立時には非加盟でした。

日本国内の国内競技連盟である全日本柔道連盟(AJJF)が国際柔道連盟に加盟したのは、IJF創立翌年の1952年。

現在は、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、南北アメリカの200ヵ国以上の国が加盟しています。

柔道がオリンピック競技として採用されたのは、1964年に開催された東京オリンピックのこと。

しかし、翌1968年のメキシコシティオリンピックでは除外され、その翌1972年のミュンヘンオリンピックで、採用競技となっています。

この背景にあるのは、ヨーロッパにおける柔道の広まり。

柔道が多くの国の人によって競技されるようになり、日本選手しか勝つことのできない競技ではなくなったということがあります。

ちなみに、女子柔道は、1988年のソウルオリンピックで公開競技となり、1992年のバルセロナオリンピックから正式採用競技となりました。

まとめ

柔道に関してさまざまなことを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

いまや世界でもメジャーなスポーツとなり、日本人以外の選手の活躍も増えています。

それでも、柔道はオリンピックで日本人選手のメダル獲得が期待できるスポーツの1つ。

東京オリンピック2020では、男女各3名の計6名による混合団体戦が採用され、日本人選手の活躍に期待が集まります。

(TOP写真提供 = sportoakimirka / Shutterstock.com)


《参考記事一覧》

講道館柔道の歴史(嘉納治五郎の教え)

柔道 帯の色一覧!最高段位は何色?(SPOSHIRU)

【柔道】投げ技の基本がわかる!コツを言葉で簡単解説!(スポジョバ)

柔道の歴史とは?起源・始まりの歴史を年表で簡単に解説(Activeる!)

1964東京で日本が獲った「もうひとつの金メダル」オリンピック感動物語(東京五輪2020)

 
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