NFLの平均年俸はどのくらい?給料システムや決まり方など解説!

プロのアメリカンフットボールとも呼ばれるNFLの夢舞台で活躍する選手が、どのくらいの年俸なのか知りたい方もいることでしょう。ポジションや活躍の度合いについて年俸額が変動しますが、その仕組みや決まり方などが分からないですよね。

結論から申し上げますと、NFL選手の給料システムは「基本給+契約金+出来高」。そして、2018年度のNFLの平均年俸は、日本円換算で約2億1千万円です。

本記事では、そんなNFLの平均年俸額や具体的な給料システムについて解説しています。また、年俸の決まり方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

NFL選手の給料システム

NFL選手の給料システムは、サラリーキャップが採用されています。サラリーキャップとは、NFLなどのプロスポーツにおいて、所属する選手に支払われる年俸総額がリーグ全体の収入に基づいて調整されるシステムのこと。リーグの違いによって上限金額に大きく差が出ることもあり、選手にとっては獲得できる年俸額が厳しくなることもあります。

そんなサラリーキャップを採用しているNFLの給料システムですが、さらに詳しくみていきましょう。そもそも、NFLの給料システムのポイントを下表にまとめます。

給与システムの種類内容
基本給NFL選手の基本給
契約金契約時に一括で支払われる契約金
出来高成績やプレー数などによって発生するインセンティブ

NFL選手は、アメリカンフットボールのプロとして活動していることから給料が発生します。その仕組みは前述したとおりですが、大まかにいえば基本給に対して、契約金や出来高が加算される仕組みです。

ちなみに、契約金は契約時に一括で選手に支払われますが、年俸換算する場合は、一般的に契約年数で割った金額が加算されます。また、プロとして活動する以上、試合での成績や出場数、プレー内容などが年俸に影響する可能性もあるでしょう。例えば、下記のような出来高によるインセンティブが挙げられます。

  • ロースターボーナス:あらかじめ決められた期日にロースター枠に残っていた場合に得られるインセンティブ
  • ワークアウトボーナス:シーズンオフの練習時に参加すれば獲得できるインセンティブ

年棒の決まり方

写真提供 = MPH Photos / Shutterstock.com

NFLにおける年俸の仕組みについては前述しましたが、具体的な決まり方は下記のようになります。

年俸=基本給+契約金+出来高

ここでは、さらに掘り下げて詳しくみていきましょう。

NFL選手の給料は契約時にすでに決められています。まずは、ルーキー契約についてみていきますが、ルーキー最初の4年間の年俸は比較的低めに設定されています。具体的には、ルーキー時の年俸は、4年目までは前年比25%を超えることはできません。

また、独占フリーエージェントという年俸の決まり方もあります。NFLに所属して3年未満でフリーとなった選手が該当しますが、この仕組みは元チームから最低年俸で1年契約することもできますが、拒否することで無期限フリーエージェントになることができます。

この無期限フリーエージェントは、どのチームとも制限なく自由に契約できる仕組みで、年俸も要望に応じた金額を提示できることから、選手にとって髙給料を保証してくれるチームを選べる絶好の機会といえるでしょう。ちなみに、NFL在籍3年の契約が満期を迎えると、制限付きフリーエージェントとして、提示された条件に対して期限付きで返答しなければなりません。

他にも、下記のような年俸の決まり方もあります。

  • 開幕ロースター登録による基本給保証
  • フランチャイズタグ

NFLに4年間以上在籍している選手は、開幕にロースター登録されることで1年間の基本給が保証されます。また、フリーエージェントの選手をどうしても引き止めたい場合に、フランチャイズタグを活用できます。ただし、フランチャイズタグを活用する場合は、ポジションごとの平均給料額以上の保証や前年度年俸の2割増しで給料を支払わなければなりません。

平均年棒

2018年度におけるNFL全体の平均年俸は、日本円換算で約2億1千万円。日本のプロ野球の平均年俸が約4000万円であることから、その水準の高さが伺えることでしょう。そんなNFLの年俸は、ポジションごとに金額が異なります。

まずは、NFLのポジションごとに年俸額を下表にまとめます。(参考:INSIDER)

ポジション年俸の水準
クォーターバック(QB)約32億円
ワイドレシーバー(WR)約12億円
ラインバッカー(LB)約10億円
ランニングバック(RB)約8億円
OL/DL約5億円
キッカー(K)約3億円
パンター(P)約3億円
ホルダー(H)約2億円

NFLのポジションのなかで、クォーターバック(QB)の年俸水準が最も高いことが分かります。次いで、ワイドレシーバー(WR)、ラインバッカー(LB)と続きますが、いずれも10億円を超える水準であり、他スポーツの年俸水準を大きく上回ります。

一方、一般的にスペシャルチームと呼ばれる「キッカー」「パンター」は約3億円が年俸の水準。このように、ポジションによって年俸額に差があることも、NFLの特徴です。

本記事では、アメリカの3大スポーツのうちNFLをテーマに取り扱っていますが、参考までにNBAやMLBの年俸も比較していきます。概要を、下表にまとめます。

スポーツの種類平均年俸額
NFL(アメリカンフットボール)約2.1億円
NBA(バスケットボール)約6億円
MLB(野球)約4.5億円

アメリカで人気の高いプロスポーツの平均年俸は、億単位での取引が行われていますが、NFLはNBAやMLBと比較して2.1億円と水準は低めです。これは、NFLでは、給料システムにサラリーキャップが採用されているため。とはいえ、最高年俸は30億円を超えることもあることから夢のあるスポーツといえるでしょう。

そして、NFLのチーム別平均年俸も発表されています。ちなみに、ドルの円換算は2021年3月11日時点での「1ドル108.46円」をもとに算定しています。

チーム名平均年俸
アトランタファルコンズ510,400,117円
フィラデルフィアイーグルス423,943,658円
ミネソタバイキングス406,721,930円
ピッツバーグスティーラーズ406,202,534円
ニューオーリンズセインツ400,618,134円
グリーンベイバッカーズ395,552,046円
ニューヨークジェッツ394,106,328円
デトロイトライオンズ387,569,142円
サンフランシスコ49ers376,324,641円
タンパベイバッカニアーズ367,141,238円
テネシータイタンズ362,468,736円
ラスベガスレイダース360,837,667円
バファロービルズ355,008,048円
デンバーブロンコス353,207,136円
ジャクソンビルジャガーズ350,782,819円
ニューイングランドペイトリオッツ347,979,557円
ロサンゼルスラムズ344,655,272円
シアトルシーホークス343,352,607円
アリゾナカーディナルス342,385,614円
クリーブランドブラウンズ341,784,225円
シンシナティベンガルズ336,587,014円
ヒューストンテキサンズ333,743,839円
カロライナパンサーズ330,959,232円
シカゴベアーズ326,146,605円
カンザスシティチーフス324,607,831円
ニューヨークジェッツ324,576,488円
ダラスカウボーイズ322,545,866円
ボルティモアレイブンズ313,910,708円
インディアナポリスコルツ313,294,786円
ワシントンフットボールチーム299,901,772円
ロサンゼルスチャージャーズ285,312,162円
マイアミドルフィンズ222,490,000円

まとめ

今回は、NFLの平均年俸について、詳しく解説してきました。2018年度は、日本円に換算すると約2億1千万円の平均年棒で、他アメリカの人気スポーツと比較すると水準は低めです。とはいえ、日本のプロスポーツと比較しても、その市場規模は大きく、魅力的に感じた方もいたのではないでしょうか。

また、NFLのポジションによって年俸が異なるため、年俸10億円を超えるようなクォーターバック(QB)などを将来の夢として目指すプレイヤーもいることでしょう。

本記事が、NFLの平均年俸や給料システムなどについて、詳しく知りたい方の参考になれば幸いです。

(TOP写真提供 = Jamie Lamor Thompson / Shutterstock.com)


《参考記事一覧》

NFLの選手の年俸はどれくらい!?給料システムと驚きのNFL年俸について徹底解説(SECOND EFFORT)

【NFL】アメリカンフットボールで1番平均年俸が高いチームは?【2019年版】(Ke-zai)

NFL選手の年俸はどう決まるのか(くっぴーchのGO! HAWKS!)

Global Sports Salaries Survey 2019(sporting intelligence)

Look How Much More Quarterbacks Are Paid Than Everyone Else(INSIDER)

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