バスケットボールはさまざまな年代がプレーし、親しまれているスポーツです。
したがって、バスケットボール業界におけるスポーツビジネスの可能性は無限大です。
この記事では、バスケ業界の抱えている問題点や、画期的なバスケ業界のビジネス改革、バスケ業界におけるスポーツビジネスの可能性など、さまざまな視点からバスケットボールぎょうかいについてみていきたいと思います。
バスケットボールに興味がある方はもちろんのこと、スポーツビジネスに興味のある方にもおすすめの記事となっていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
Bリーグの抱える問題点
Bリーグはスタートしましたが、まだ課題は山積みでした。
それは何かというと、各クラブの運営問題です。
Bリーグは、トップリーグであるB1を始めとして、B2、B3と編成されています。
B1とB2は、完全なプロクラブしか認められていません。
また、B1に加盟するには、5000人以上のホームアリーナを確保し、年間売上げ収入1億円以上という条件を、クリアしなければなりません。これはかなり高いハードルですよね。
B1リーグ出身のクラブは、すでにプロクラブ経験やノウハウがあるので対応できますが、NBL出身にはそれがありません。
すでに経営を巡って、内紛を起こしたクラブもあり、問題化しているのが現状…。
収容条件を満たすため、ホームアリーナを移転したクラブもあり、アクセスの問題が出てきたクラブもあるくらいです。問題も深刻化しているのがわかりますね。
スポンサーとメディア露出
Bリーグの誕生によって、日本バスケットボール界を取り巻くメディアや、スポンサーに大きな変化が生じています。
もっとも象徴的な事例がソフトバンクがBリーグのトップパートナーとなったことと言えましょう。
契約金額は公表されていませんが、スポーツ紙の報道では、4年間で、120億円との見方が強いようです。
またソフトバンクは、トップのパートナーとしての権利を活用し、自社の提供するサービスである、「スポナビライブ」で、Bリーグ全試合のライブ映像配信を行うとしています。
このスポナビライブは、Bリーグの他に、様々なスポーツのライブ配信を行っているのが特徴です。
Bリーグとソフトバンクの契約は通信技術の進歩によって、インターネットでスポーツのライブ配信が可能となりました。
それに伴い、放映権や、スポンサーの権利を取得する企業が、変化してきていることを実際に表しています。
メディア放映権の問題
メディアの放映権も問題となっています。それはどういったことか見ていきましょう。
放送権を獲得したのは、NHKの衛星放送と、ソフトバンクのインターネット放送だけで、B1、B2の全試合放送すると言われていますが、これが実現しなかった場合、ファン獲得に支障をきたします。
しかし、2019年現在はDAZNでもB1の試合を見れるように配信サービスを開始しています。
さらに、ソフトバンクのスポナビライブ会員には割引料金でDAZNに加入できるようなサービスも開始。(スポナビライブは2019年現在サービスを廃止)
地上波ではバスケの試合を観戦するのが困難ではあるものの、スマホがあれば、B1の試合は観戦することができます。
ちなみにB2の試合は見ることができないので、そこが問題点になってくるかもしれませんね。
バスケット公式戦世界初「LEDコート」お目見え
バスケットボール男子、Bリーグの開幕戦が、東京代々木体育館で開催され、東京-琉球戦がおこなわれました。
その試合で使われたコートが、世界初の「LEDコート」が使用され,話題となったのです!
同コートは、LEDパネルを敷き詰めた特設コートで、バスケットボールの公式試合に使用されたのは世界で初めてのことでした。
コートは、50センチ四方のLEDパネル168枚を並べ、暑さ1cm、耐久性に優れ、ポリカーボネート版で覆ったもの。
ダンクシュートや、3点シュートが決まると、コート上に、大きく表示される演出は観客を魅了しました。
5000人のアリーナを埋めるための営業努力
加盟条件である5000人の観客収納スタジアムが出来たら、それを埋める努力をしなければならないのが必須条件としてでてきてしまいます。
これまでのB1リーグを見てみると、長年に渡って大手の広告代理店が、中心となって集客に取り組んできました。
単に5000人と言ってもその集客は容易ではないのは確かなことです。
既存の3000人規模の体育館で、半分埋まっても1500人。
入場者の現状を見ても、実際にチケットを買って入った観客は、1000人がいいところ。アリーナで5000人は無理との答えが返ってくるのが現実です。
5000人収容のアリーナに8割入れば、4000人、1人辺り平均3000円の入場者を集めると、1試合当たりの入場料収入は、1200円となります。
人が入らなければ、営業を増やし、入場料だけでなく、放映権、マーチャンダイジングのロイヤリティなどで、1億円稼げば5000万円が残る計算になります。
勿論全チームが赤字と言う訳ではありません。
秋田ノーザンハッピネス、琉球ゴールデンキングス、浜松・東三河フェニックスなど7割がたのクラブは黒字化しています。
何をどうすればクラブが地元で認められ、大きく発展して行くのか、見極めなくてはならなりません。
バスケットボールというスポーツビジネスの可能性
サッカーでも野球でも、あらゆるスポーツにおいて、リーグを盛り上げるためには子供たちと、女性が大きなカギを握っています。
女性の場合、ガールフレンドが野球を好きになれば、男性(彼氏)に「連れて行って」とお願いすると、バスケが好きな男性なら喜んで体育館に足を運びますよね。
お母さんがバスケ好きな人は、子どももバスケに興味を持ちます。
今子どもや女性まで幅広い人気を誇る漫画『スラムダンク』に影響されて、子ども、女性の観客が増えてきたことは喜ばしいことといえます。
漫画の世界観に魅力を感じた人たちがバスケの面白さに気づき、連鎖的にあらゆる層にバスケの面白さや楽しさを広めていけたらいいですよね。
「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、一目見れば、バスケットボールは面白いものだと言うことは分かります。
他のスポーツによくある、一見休憩的な場がないのもバスケの魅力のひとつです。
実にいつも試合展開がスピーディで、迫力とスリルに満ちています。そこが、バスケットボールの魅力であり、可能性であるといえるでしょう。
新リーグの開幕戦は歴史的なイベントだった
FIBAから制裁解除された、バスケットボール日本代表は、オリンピック予選となる男子バスケットボール選手権大会に臨みました。
今世界ランキング47位の日本は、準決勝で、同31位のフィリピンに敗れ3位決定戦では、同17位のイランに敗れ、4位、ここで本大会への出場権は絶たれてしまいました。
一方の女子の代表は、決勝まで進み、中国に圧勝し3大会ぶりのオリンピック出場を決めたのです!
それからというもの、日本バスケ男子の快進撃がはじまり、見事オリンピック出場を決め、今やメダルを争うのではないかと言う実力を見せ始めました!
まとめ
NBLの加盟チームは、12チームによって構成され、12チームの内7チームがクラブチームであり、選手すべてがプロ契約を行っているという特徴があります。
3年間実施されたリーグにおいては、優勝、準優勝派はほぼ企業チームが占めています。競技レベルにおいては、企業チームが優位性を保っていました。
Bjリーグは、6チームでスタートしたリーグです。
しかし10年間の間に24チームによるリーグとなりました。
その間東京アパッチ、宮崎は途中リーグを脱退し、千葉に関しては、NBLに所属を変更したのです。
Bリーグは、Bリーグの内、1部リーグに所属するB1の所属クラブは、東地区では、北海道、秋田、仙台、栃木、千葉、東京です。中地区では、新潟、川崎、横浜、渋や、富山、三遠、西地区では、美川、名古屋、滋賀、京都、大阪、琉球となっております。
参考文献
スポーツビジネスが良くわかる本 湯浅真弥 秀和システム