【スポーツテック】戦術・選手育成におけるスポーツテックの活用事例

スポーツとテクノロジーを組み合わせた造語である「スポーツテック」。

「観る」「する」「支える」「創る」の4つの要素からスポーツを支えていますが、今、そのスポーツテックでチーム強化を図る取り組みが進められています。

本記事では、スポーツテックによるチーム強化の取り組み事例について、紹介します。

スポーツテックとは

スポーツテックとは、スポーツにテクノロジーを組み合わせた造語。

スポーツの4要素である「する」「支える」「観る」「創る」の観点からスポーツを進化させる取り組みのことをいいます。

スポーツを 「する」とは、プロからアマチュアまで、スポーツをする立場の人すべてが当てはまるもの。走ることを可視化するランニングシューズや水泳競技でのタイムやラップなどのデータが見られるゴーグル、テニスでのラケットに装着してスイングをデータ化する装置などが当たります。

そして、「観る」とは、競技を観ることとスタジアムそのものが該当し、そのスポーツテックには、観客が臨場感を感じられるようなVR(仮想現実)やAR(拡張現実)を体験できる装置、画面で好きな時に選手の情報や試合データ(スタッツ)が見られるサービスなどがあります。

また、「支える」は選手やチームをサポートするサービスであり、そのスポーツテックとして、AIによって試合データの分析を行い、監督やコーチへ戦術上のアドバイスを行ったり、データを活用することでチーム強化を図ることなどがあります。

チーム育成・強化にスポーツテックを活用

「観る」「する」「支える」「創る」の4つの観点からスポーツを進化させる取り組みを意味するスポーツテック。

ここからは、チーム育成・強化に活用されるスポーツテックを紹介します。

ラグビー日本代表

2019年のラグビーW杯日本大会でベスト8に入るなど、日本国中が大いに沸き立ったラグビーの日本代表。

その大躍進の陰にあるのが、ITを駆使した徹底的なデータ活用です。

コーチの太田千尋氏は、S・ジョーンズ氏とともに本番のゲームで勝つために必要な運動量を3つの成果指標として定め、それを目標に練習メニューを作成。

そして、GPS(全地球測位システム)や加速度センサー、ジャイロスコープや地磁力センサーなどを選手のウエアの中に装着して練習中のさまざまなデータを測定し、そのデータ解析で成果が上がっていないと判断された場合には練習メニューの組み直しを行いました。

また、クラウドサービスであるONE TAP  SPORTSを使って、ピッチ外での体調やトレーニング内容、食事やケガ、疾患などの処置情報を集めて総合管理。その結果、選手自身がデータをコンディション調整に利用するようになるなどの変化が見られたといいます。

キューステ!

キューステ!は、ライブリッツが2018年4月に開発した「Fastmotion」のデータ分析システムで採用しているAI・IoTなどを活用したチーム強化用のクラウドサービスです。

また、キューステ!ユーザーであればミズノが開発した、野球ボール回転解析システムの「MA-Q(マキュー)」のデータをオプション機能として活用することができます。

このMA-Qは、ボールの回転数・回転軸・速度などのデータと、ビデオカメラやスマホなどで撮影した投球の映像を組み合わせ、比較動画やグラフによるデータ分析を行うことができるため、監督やコーチがアドバイスする際の裏付けデータとして、選手のスキルアップを目指すことができるもの。

現在、野球やソフトボールで活用されていますが、 今後は、それ以外の競技にも提供するべくサービスの進化と拡充を目指しています。

AnyMotionTM

「Anymotion」は、NTT PCコミュニケーションズが提供するサービスであり、写真や動画から人間の間接の動きをベースとした動作をAIを使って可視化することができるもの。

トレーニングに使うことはもちろん、指導に活用することもできます。

ボーリングやダーツなどの競技では、単なる点数を競うだけでなく、投球フォームを芸術点のように点数化して加算することで、エンターテインメント性を加えていくことも可能。

「AnymotionTM」は パーソナルトレーニング用のツールですが、このツールを用いれば、動画による骨格の比較で手本となる選手の動作と指導を受けるトレイニーの動作の違いを定量的な数値で可視化することができるため、効率的・効果的に動作の改善を行うことができます。

Pano-Record system

「Pano-Record system」は、2501株式会社が提供する、AIによりチームに戦術的なサポートを行うサービスです。

スタジアムにパノラマカメラを常設し、試合やトレーニングを撮影。タブレットを使ってリアルタイムで映像を確認することができるほか、チームの戦術上のコンセプトに従いカスタマイズを行なったAIによって戦術上のサポートを受けることができるため、チーム強化に活用されるケースが増えています。

Qoncept  4D  Tracker

「Qoncept 4D Tracker」は、株式会社Qonceptが開発した画像処理によるリアルタイムトラッキングと三次元位置計測技術で映像の物体や人物をリアムタイムに追跡する技術です。

卓球などでのボールや選手の3次元的な位置を連続的に計測し、データとして記録することができるため、このシステムを活用することで、技術の改善ができます。

Qoncept 4D Trackerは、野球向け投球・打球(野手)トラッキングシステムである「Baseboy」と、ゴルフ向けドライバー・パターショットトラッキングシステムである「Golfboy」がプロダクトとして提供されています。

まとめ

チーム強化にスポーツテックを取り入れた事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

スポーツの4つの要素の観点からさまざまなスポーツテックが開発・導入されています。

今後、どのようなスポーツテックが開発・導入されていくのか、注目が集まります。

(TOP写真提供 = Creative Illus / Shutterstock.com)


《参考記事一覧》

野球データ分析・チーム強化の「キューステ!」がミズノMA-Q連携の投球データ・映像分析機能を開発 (テッククランチ)

企業経営と違う スポーツチームの強化の難しさ (日本経済新聞ウエブサイト)

ラグビーW杯日本代表の躍進を支えた「スポーツテック」、知られざるデータ活用戦 (日経XTECH ACTIVE)

 
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