全世界に5億人いるとされるバレーボールの競技人口。
世界で最も多くの人にプレーされているスポーツですが、その市場規模はどれくらいなのでしょうか。
この記事では、バレーボールの市場規模について、今後の予測とあわせて紹介します。
バレーボールの市場規模が気になる方、必見です。
世界のバレーボール競技人口は約5億人
世界のバレーボール競技人口は、約5億人。これは、全てのスポーツ競技の中で最多の競技人口数です。
ちなみに、2位はバスケットボールで4.5億人、3位はサッカーで2.6億人と続きます。
一方、日本のバレーボール行動者(1年のうちにそのスポーツを実施した人)は45万人。バスケットボール(39万人)やソフトボール(35万人)より多いとされています。
国内競技登録人口は約42万人であり、男女別に見ると、男性が約15万人、女性が27万人と、女性が圧倒的に多いことが分かります。
この傾向は学生の部活でも顕著に現れており、2019年の中学生部活動競技人数をみると、男子の1位はサッカー、2位が野球で、バレーボールは8位だったのに対し、女子の1位はソフトテニス、2位がバレーボールとなっています。
高校の部活動では、バレーボールは女子の1位となっているのに対し、男子は8位。
学生の世代においても、「女子のスポーツ」というイメージが強いといえるでしょう。
バレーボールの国内出荷市場規模推移
市場規模とは、事業分野の市場の大きさのこと。
具体的には、取引の見込み総額のことであり、国内出荷市場とは「日本国内における出荷の取引見込み総額」といいかえることができます。
つまり、バレーボールの国内出荷市場規模とは、「バレーボール関連品がどの程度、国内で出荷され取引が実施されたか」という指標となります。
バレーボールの国内出荷市場規模は、2015年が101億7千万円、2016年が101億4千万円、2017年が107億5千万円、2018年が99億3千万円、そして、2019年は99億7千万円となっています。
野球・ソフトボールが約700億、テニスが500億、サッカーが600億であることと比べると、バレーボールの市場の規模は小さいといえるでしょう。
競技人口が他の競技よりも多いにも関わらず、バレーボールの出荷市場規模が小さいのは、「バレーボールがお金のかからないスポーツ」であるから、といえるかもしれません。
このようなデータから見れば、スポーツの人気と市場規模は必ずしも比例しないといえるでしょう。
バレーボール市場の主要企業
バレーボールでは、ボール、ネット、ポール、シューズといった用具を使用します。
ここからは、それぞれの主要企業を紹介していきます。
ボール
2020年現在、国際大会をはじめとするバレーボールは、株式会社ミカサによって製造されています。
ミカサは、主にゴム製品を作る会社で、水中軸受や船舶用のゴム巻きなどを製作。スポーツ分野では、バレーボールのほかにも、バスケットボールやハンドボール、ドッジボールなどのボールも作っています。
2024年までに開催されるすべてのバレーボールとビーチバレー公式大会でミカサのボールを使用することが決定していますが、2021年に開催されるオリンピックでもミカサのボールが使用されます。
バレーボール業界ではおなじみのメーカーであり、普段から使用している、という方も多いことでしょう。
ネット・支柱
公式大会で使われるネットや支柱を制作しているのは、セノー株式会社です。
セノーのバレーネットは、相手選手を見やすく設計されているだけでなく、強度もしっかりしており、その品質の高さが認められて、国際バレーボール連盟とオフィシャルサプライヤー契約を結んでいます。
世界バレーやワールドカップ、グランドチャンピオンシップやヨーロッパ・アジアの各種大会、Vリーグなど多くの大会や試合で使われています。
シューズ
バレーボールシューズは、MIZUNOやasics、アディダスなど、多くの企業から販売されています。
その価格帯は1万円を切るものから2万円以上のものまで幅広くありますが、最も多いのは1万円台のもの。
メーカーによって機能性が異なるため、求める機能を備えたシューズをいろいろ試してみると良いでしょう。
大幅な成長が見込まれるバレーボール産業市場
世界のバレーボール産業の市場規模は、2020年から2024年の間、200億円規模で成長することが見込まれています。
大幅な成長が見込まれている理由として挙げられるのは、近年の健康ブームによるスポーツ人口の増加や国内・国外リーグの盛り上がりなど。
日本では、国の方針としてスポーツビジネスの市場規模を2025年までに15兆円に成長させようとしており、バレーボールの市場規模も成長することが見込まれているのです。
その鍵となるのは、やはり、2021年に開催予定のオリンピックといえるでしょう。
新型コロナウイルスの蔓延によって1年間延期となったものの、開催されれば日本のスポーツ産業は大きく前進するといわれています。
また、日本バレーボール協会の発表によると、バレーボールの関心度の高さは、フィギュアスケート、野球、サッカーに次ぐ4位であり、高校スポーツの興味度でも、甲子園、高校サッカーの次に春高バレーがランクインするなど、健闘しています。
これらの要因から、国内、国外のバレーボール市場は、今後大幅に拡大していくことが期待されます。
まとめ
バレーボールは、全世界で最もプレーされているスポーツです。
国がスポーツビジネスの拡大を推し進める中、健康ブームやリーグ戦・大会の増加によって、市場規模が拡大していくと予想されています。
ボールと場所があれば気軽にプレーすることができ、敷居の低いスポーツともいえるバレーボール。
今後の市場規模に注目しましょう。
(TOP写真提供 = PhotoProCorp / Shutterstock.com)
《参考記事一覧》
2020年のバレーボール市場の成長において進化している主要企業は何ですか?(おもちゃ屋パーク)
市場調査レポート: バレーボール用具の世界市場:2020年~2024年(Global Information, Inc.)
世界と日本のスポーツ市場規模|25兆円の目標を達成するためには?(HALF TIME Magazine)
競技人口・ファン拡大について 日本バレーボール協会の取り組み(公益財団法人日本バレーボール協会)
スポーツ用品市場に関する調査を実施(2020年) | ニュース・トピックス(矢野経済研究所)
各スポーツ競技の競技人口(世界全体)ランキング(「読書の力」名言,雑誌,電子書籍情報etc)
バレーボールの競技人口はどれくらい?カテゴリーや男女での比較も紹介!(Sposhiru.com)
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