アナログ・デジタルの時計に加え、生活を快適にする電子機器として徐々に定着してきた感があるスマートウォッチ。
スポーツの分野や健康管理など、さまざまな分野に使い方が広がるスマートウォッチですが、その機能について詳しく知らない、という方もまだまだ少なくありません。そこで本記事では特徴や選び方のポイント、おすすめのスマートウォッチについて紹介します。
ぜひ参考にしてください。
スマートウォッチとは?機能を紹介!
スマートウォッチとは、「身に付けることができる」ウェアラブル端末のひとつです。ウェアラブル端末とは手首や腕、頭などに装着することができる端末をいいますが、スマートウォッチは手首に装着して使うもの。
時計機能はもちろんのこと、スマホやタブレット、PCとBluetoothによって連携し、データ記録やメールなどの通知受信、通話やアプリのインストールができる拡張機能があるのが特徴です。
「ウォッチ」という名前がついていますが、スマホよりも小さくて軽く、持ち運びが楽で使いやすいもの、多機能で生活を快適にする身近なコンピューターのひとつ、と考えた方がよいでしょう。
・スマートウォッチの主な機能
スマートウォッチの主な機能として
- 時計
- 通知の確認
- 通話
- アプリのインストール
- 電子マネー決済
- 音楽再生
- 写真撮影
- 音声操作・音声入力
- 命を救う
- 健康管理・運動サポート
などが挙げられます。
モデルによっては対応していない機能も。自分が求める機能が備わっているかどうか、選ぶ際にチェックするようにしてください。
画面のタイプは、アナログタイプ、デジタルタイプ、タッチスクリーンタイプに分けられます。タッチスクリーンタイプのものは、基本的に多機能を備えているので、多くの機能を求める方はタッチスクリーンタイプのものを探すと良いでしょう。
①時計
スマートウォッチは、前述したとおり手首につけるウェアラブル端末。したがって、アナログ・デジタルを選べる時刻表示機能はもちろん、タイマーやストップウォッチ機能を標準装備しています。
②通知の確認
メールや電話、SNSのメッセージ受信を通知してくれる機能を搭載しているものも。会議中や他の作業中に重要な通知を受け取ることになっている時などに確認が遅くなるのを防ぐことができます。メッセージを返信できる機能があるものもあるので、どういう機能が備わっているか確認するといいでしょう。
③通話
着信があったことを知らせるものから、スマートウォッチで通話できる機能があるものまでさまざまです。
通話機能が付いているタイプは、ハンズフリーでの通話が可能となっています。
④アプリのインストール
スマートウォッチによっては、アプリのインストールも可能です。
健康管理やスポーツで使うためにトレーニングやランニング用のアプリをインストールしている方は少なくありませんが、これ以外にもスマートウォッチ対応のアプリにはさまざまなものがあり、その種類も増えています。
⑤電子マネー決済
電子決済用のアプリをインストールすれば、キャッシュレスで買い物や電子改札を通過することができます。よく使うお店やコンビニ端末などの対応状況を確認しておくといいでしょう。
⑥音楽再生
スマホと連動するタイプと、スマートウォッチそのものに音楽を保存できるものがあります。ワイヤレスのイヤホンと接続すればどこでも快適に音楽を楽しむことが可能。音楽好きな方は音楽再生ができるかどうかをチェックするといいでしょう。
⑦写真撮影
カメラ内蔵のタイプやスマホのカメラを遠隔操作できるタイプのスマートウォッチがあります。使いやすいタイプを選ぶといいでしょう。
⑧音声操作・音声入力
話しかけることで操作ができるモデルやメモに音声入力できるタイプがあります。操作が簡単にできるものが良い、という方は、音声操作ができるタイプを探してみるといいでしょう。
⑨命を救う
着用者の転倒を検知して知らせる「転倒検出機能」や、海外でのトラブルを知らせる「国際緊急通報機能」などに対応しているものも。
位置を知らせる「GPS機能」や「電子コンパス」機能があるものは、登山やトレッキングなどをする方におすすめです。
⑩健康管理・運動サポート
心拍数を24時間自動的に測定・記録し、スマホにデータ送信してくれるものや、睡眠時間や睡眠の質を計測してくれるものもあります。
GPSを搭載しているものは、歩行・走行距離や歩数、消費カロリーを測定し、記録を分析することも可能。血中酸素や血圧、生理周期やストレス量の計測ができるものもあるため、目的に合わせて選びましょう。
・スマートウォッチの選び方と注意点
さまざまな機能をもつスマートウォッチ。選ぶ際のポイントと注意点をみていきましょう。
①使っているスマホとの相性は?
スマートウォッチを「備わっている機能」から選ぶのも大切ですが、使っているスマホと相性のよいスマートウォッチを選ぶことが機能をフル活用するために重要なポイントとなります。
その際に参考としたいのがスマートウォッチに使われているOSです。
OSには「Watch OS」や「wear OS by Google」、「Tizen」などがありますが、「Watch OS」はAppleが開発したOSで、Apple製のiPhoneのiOSと相性がよくスムーズに連携できるもの。また、「wear OS by Google」はGoogleが開発したOSで、Androidスマホとの相性がよく、デザインや機能が豊富です。そして、「Tizen」はSamsungのオープンソースOSですが、Googleとの統合が発表されています。
②使う目的は?
前述の通り、スマートウォッチの機能は多岐にわたります。どのスマートウォッチを選ぶかを決める際は、「自分が何を目的に使うのか」を明確にしましょう。
日常生活を快適に送るためなら通信機能や決済機能の充実しているものが、健康状態の把握を第一に目的とするなら、心拍計や消費カロリー計算機能があるものがおすすめです。
③充電方法は?
スマートウォッチはコンピューターの一種であり、充電が必要です。
従来の腕時計のように電池式やソーラー式のスマートウォッチもありますが、多くはバッテリーを充電するタイプであり、充電方法もUSB接続やマグネット式、ワイヤレスなどがあります。どうやって充電すればいいのかもチェックすることが大切です。毎日使うものなので、一回充電でどれだけ使用できるのか、確認しましょう。トレーニングやランニングで使うなら少なくとも8時間の駆動時間があるものがおすすめです。
④デザインは?
スマートウォッチは、使うシーンを想像してデザインを選ぶといいでしょう。
主にビジネスに使うならアナログ文字盤が表示できるタイプが無難です。また、主にスポーツに使うならデータを安定的に取りやすいリストバンド式のスマートウォッチが便利です。
装着が快適か、防水・防塵対応かどうかもチェックするといいでしょう。
スマートウォッチ・おすすめの活用方法
スマートウォッチにはさまざまな機能がありますが、本記事では、健康管理やトレーニングサポートでの活用方法を中心に紹介していきます。
・GPSを使った走行距離の測定やナビゲーション機能
GPS機能を用いれば、スマートウォッチが衛星からの信号を受信して位置情報を特定し、ランニングやウォーキングの距離や速度を測定します。
毎日のデータを分析することで、今後のトレーニングの計画に役立てたり、ナビゲーション機能を使うことでランニングや登山・トレッキングでのルートナビも可能です。
・トレーニングでの強度の測定
心拍データから有酸素運動時の運動強度を把握することができます。ランニングや筋トレ中の負荷をチェックすることで、効果的なトレーニングが可能になります。
・消費カロリーの測定
消費カロリーの記録ができるタイプを用いれば、食事の摂取カロリーと比較することで体重を管理することができます。
・水泳での使用
「5ATM」以上の高い防水・耐水機能があるスマートウォッチなら、スイミングでの使用が可能です。
GPSや加速度センサーで距離が測れるタイプなら、目標と練習とのギャップを分析・視覚化することができます。
・ゴルフでの使用
スマートウォッチの中には、世界41,000のゴルフコースデータを収録し、GPS機能で位置情報が把握できるタイプのものも。ゴルフを嗜む方は、ゴルフコースのデータを収録しているスマートウォッチを選ぶといいでしょう。
・健康管理での使用
光学式心拍計を搭載したタイプは、手首につけているだけで心拍データを計測することができます。モデルによっては、血圧、血中酸素の測定や、女性の生理周期トラッキングを教えてくれるものも。ただし、管理医療機器として認証がないものは数値を目安として考えた方がよさそうです。
おすすめのスマートウォッチをご紹介!
さまざまなメーカーから数多くのスマートウォッチが発売されていますが、ここでは、特に健康管理やトレーニングに役立つスマートウォッチを7個、紹介します。
・Apple Watch Nike Series7 GPSモデル
Apple Watch Nike Series7 GPSモデルは、オールラウンドに高機能なApple WatchとNikeとのコラボ商品で、ランニングやスイミングのパートナーとして活躍してくれるもの。
Nikeオリジナルの文字盤や専用バンド、Nike Run Clubのアプリがプリインストールされていて、心拍数の通知や血中酸素・心電図をアプリで参照すること、緊急SOSや転倒検出、海外での緊急通報に対応しています。
大きさ(ミリ) | 縦41/45×横38×10.7 | 重さ | 38.8グラム |
OS | Watch OS | 駆動時間 | 最大18時間 |
特徴 | オールラウンド型、Nikeオリジナル文字盤・バンド |
・GARMIN vivoactive 4S 010-02172-07
GARMINは航空業界のGPSナビゲーションの開発でスタートした会社で、複数のセンサーを使った高機能のスマートウォッチで定評があります。
このモデルは、体のエネルギー状態を視覚化する「Body Battery エネルギーモニタリング」機能を搭載。20種類以上のGPSスポーツアプリと室内スポーツアプリで運動状況を記録することができます。 500曲の音楽を保存することができるので、音楽を楽しみながらスポーツをしたい、という方におすすめです。
大きさ(ミリ) | 縦40×横40×12.7 | 重さ | 40.0グラム |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | スマートウォッチモード:5日間、GPS+音楽モード:5時間、GPSのみ:16時間 |
特徴 | ライフログの記録とスポーツアプリ |
・GARMIN vivomove 3S 010−02238−72
GARMINはGPS機能で定評があり、他のメーカーに比べてフィットネス分野の商品に力を入れています。この商品は心拍数や歩数、生理周期トラッキングやストレスレベル計測、睡眠モニターなど多機能を搭載。時計モードで最大7日間稼働するとされています。
大きさ(ミリ) | 縦39×横39×10.9 | 重さ | 38.6グラム |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | 時計モード:最大7日間、スマートウォッチモード:最大4日間 |
特徴 | ライフログ・フィットネス用 |
・FitBit Charge 4 FB417BKBK-JP
FitBitはスポーツ系スマートウォッチの代表メーカーのひとつです。
この商品はリストバンドタイプで、GPSを搭載していてランニングの経路を後から確認することが可能。心拍数や歩数、消費カロリーの測定や睡眠モニター機能も備えています。
大きさ(ミリ) | 縦35.8×横22.7×12.5 | 重さ | 不詳 |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | 最大7日間、GPSのみ:5時間 |
特徴 | ランニング・フィットネス用 |
・ソニー wena 3 WNW-B21A
電子機器で定評のあるソニー。使用中の時計に取り付けて使えるバンド型はソニー独自のものであり、歩数や心拍数、血中酸素やストレス・ボディーエネルギーや睡眠の測定が可能です。シルバーとブラックのメタルか、レザーバンドから選べます。
大きさ(ミリ) | バンド幅20 | 重さ | 32グラム |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | 最大7日間 |
特徴 | 生活・フィットネス用 |
・SUUNTO 9 PEAK SS050520000
SUUNTOは、1936年にコンパス生産からスタートしたフィンランドの精密機械メーカーです。GPSデータと気圧高度情報を組み合わせて悪天候を予想することができるため、アウトドア派におすすめです。
大きさ(ミリ) | 縦43×横43×10.6 | 重さ | 52グラム |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | 最大14日間、GPSのみ:7日間 |
特徴 | アウトドアにおすすめ、天候予想、心拍計など |
・ファーストランニング CY-20
ファーストランニング CY-20は、初めてスマートウォッチを購入する方に最適のモデルです。
心拍数や血圧・血中酸素の測定はもちろん、睡眠の計測や歩数・運動時間の管理もできます。
スマホへのメッセージ等の通知機能も備わっていて、ゴールド・ブルー・ブラックの3色から選べます。
大きさ(ミリ) | 縦49×横35×9.2 | 重さ | 不詳 |
互換性 | iPhone・Andoroid互換 | 駆動時間 | 不詳 |
特徴 | ランニングにおすすめ |
まとめ
スマートウォッチの機能や選ぶ際のポイント、スポーツや健康管理におすすめのスマートウォッチについて紹介しました。
身につけるコンピューターとして進化を続けているスマートウォッチですが、今後、機能と使用目的によって分化・カスタマイズしていくことが考えられます。
使用目的に合ったスマートウォッチを選び、日々の生活の快適化に役立ててみてください。
(TOP写真提供 = Simon Daoudi / Unsplash.com)
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