さつまいもは、料理の材料として使うだけでなく蒸したり焼いたりして食べても美味しい食材です。しかし、ダイエット中は糖質が気になる方も少なくないでしょう。
そこでここでは、さつまいもの糖質やカロリーについて他の芋類との比較、栄養価、ダイエットに向いている食べ方、おすすめレシピなどについて解説していきます。
さつまいものカロリーや糖質はどれくらい?
糖質制限を行っている場合、糖質の摂取を制限する必要があるため、食材の糖質量を知ることが重要です。
例えば、さつまいものカロリーや糖質の量を把握するだけでなく、さつまいものGI値や他の芋類と比較することも有益です。これにより、より効果的なダイエットが可能になるでしょう。
・カロリーや糖質量
さつまいもは、次のように調理や加工方法で100gあたりのカロリーや糖質量が変わります。
調理・加工方法 | カロリー(kcal) | 糖質量(g) |
蒸す | 140 | 29.9 |
焼く | 163 | 35.5 |
干す | 303 | 66 |
干し芋がもっともカロリーと糖質が高い理由は、干すことで水分が飛び100gあたりの栄養割合が凝縮するためです。
焼き芋は水分の蒸発と糖化反応により、糖質量が増えます。水分が減少するため、さつまいも中の糖分の割合が増えるのです。また、糖化反応によりデンプンが糖分に変わり、糖質が増加します。焼き芋は生のさつまいもよりも糖質量が高くなるため、糖質制限を行う場合は摂取量や頻度に注意が必要です。
上記の理由で加工が少ないほうがカロリーや糖質量が少なくなる傾向にあります。そのためダイエット中にさつまいもを食べる際は、蒸したものを食べると糖質の吸収量を抑えることができるでしょう。
・他の芋類や穀物とのカロリー・糖質量比較
さつまいもと同じ芋類のほか、参考に穀物など他の食材と比較しました。100gあたりのカロリーと糖質量は次のようになります。
食材名 | カロリー(kcal) | 糖質量(g) |
じゃがいも | 70 | 16.3 |
さといも | 58 | 10.8 |
かぼちゃ | 91 | 17.1 |
白米 | 168 | 35.6 |
食パン | 260 | 44.3 |
さつまいもよりもじゃがいも、じゃがいもよりさといものほうがカロリーも糖質量も少ないことがわかります。
なお主食として食べられる白米や食パンに関しては、焼き芋以上のカロリーになります。
そのためダイエット中は主食をさつまいもに置き換えるという方法もあります。
・芋類のGI値比較
さつまいもは芋類の中でも糖質が高いです。そのため、糖質制限中は絶対に食べてはいけない食材と思ってしまうかもしれません。しかし、ダイエットでは糖質とともにGI値にも注目することが大切です。
GI値(グリセミック・インデックス)とは、その食材を食べた後に上昇する血糖値の度合いを示す指標です。
GI値が高いほど血糖値が上昇しやすく、反対にGI値が低いほど糖の吸収が緩やかになり血糖値が上昇しにくくなるためダイエット向きといえます。
次の表は、芋類のGI値を比較したものです。
食材名 | GI値 |
さつまいも | 55 |
じゃがいも | 90 |
さといも | 64 |
このように、さつまいもはカロリーと糖質量のもっとも少ないさといもよりもGI値が低いことがわかります。
芋類は全体的にGI値が高いですが、その中でもさつまいもは低い値です。そのため、芋類の中ではダイエット向きの食材といえるでしょう。
さつまいもはダイエットに向いている?おすすめの食べ方やレシピをご紹介
さつまいもは食べ方を工夫することで、ダイエットをサポートしてくれる食材になります。ここでは、糖質制限中におすすめの食べ方やレシピを紹介します。
・糖質制限中におすすめの食べ方
さつまいもはカロリーや糖質が高くGI値が低いため、ダイエットで糖質制限している期間に食べてよいのかダメなのか迷う方も少なくないでしょう。判断する際は、さつまいもに含まれる栄養素と体質をあわせて考えることが大切です。
減量中に便秘になってしまう方や食べすぎてしまう方、肌荒れしてしまう方などは、さつまいもはダイエット向きの食材として活用できます。
反対に、糖を体内に吸収しやすく、少しの糖質量でも体脂肪の増加に影響してしまう体質の方は、さつまいもはダイエット向きとはいえません。
おすすめの食べ方としては、主食としてご飯やパンを食べている場合は、さつまいもに代えてみるとよいでしょう。糖質の吸収を緩やかにできるほか、食物繊維の働きで満腹感を覚えやすくなり食べ過ぎを予防できます。
その際は、できるだけ皮付きのまま食べましょう。皮に含まれる豊富な栄養を摂取できることはもちろん、腹持ちも良くなるためです。
ただし、糖質制限中に毎食さつまいもを食べることはおすすめできません。低GI値とはいえカロリーや糖質量が多いため、糖質制限にならないためです。
エネルギーを消費しやすい朝食として食べる、夕食を食べ過ぎる場合は食事の最初に半分だけ食べて白米は食べないなど、食べ方を工夫することが大切です。
・おすすめレシピ①冷やしさつまいも
さつまいもに含まれている糖質は、冷やされることで体内に吸収されにくいレジスタントスターチに変化します。そのため糖の吸収を緩やかにしたい方は、できるだけ冷やして食べることをおすすめします。
作り方
- さつまいもを蒸す(蒸し器で15~20分)
- 粗熱をとる
- 冷蔵庫で十分に冷やして完成
このように、調理した後は冷蔵庫で保存するだけの簡単レシピです。
食べたいときに冷蔵庫から取り出してすぐに食べることができるため便利です。
・おすすめレシピ②低糖質スイートポテト
ダイエット中に甘いものがほしくなっても食べられないとストレスが溜まってしまいます。このようなときにおすすめなのが、さつまいものスイートポテトです。
甘く糖質量が多い印象があるスイートポテトですが、砂糖の代わりに甘味料のラカントを使うことで、甘くても糖質の低いスイーツを作ることができます。
材料
- さつまいも 2分の1本
- おからパウダー 10g
- 卵 1個
- ラカント 20g
- 牛乳 大さじ2
- バター 20g
- ベーキングパウダー 4g
- バニラオイル 少々
作り方
- さつまいもの皮をむき、5mm幅に切ったら水に浸けてアクを取る
- ラップをして600Wの電子レンジで2分加熱する
- さつまいもが熱い内に潰す
- バター、ラカント、牛乳、バニラオイル、卵、おからパウダー、ベーキングパウダーを入れよく混ぜる
- トースターにアルミホイルを敷き、1cmの厚さになるように生地を広げる
- トースターで20~25分焼いて完成
参照元
・おすすめレシピ③さつまいもの塩バター炒め
シンプルな材料と作り方で、バターの風味が豊かな一品ができあがります。
塩分のあるおかずとして食べたいときにおすすめです。
材料
- さつまいも 2分の1本
- 砂糖もしくはラカント 大さじ2
- 有塩バター 10g
- 塩 少々
作り方
- さつまいもを細かく切り水に浸す
- 水気を切ったら600Wの電子レンジで4分加熱する
- 熱したフライパンにバターとさつまいもを入れる
- 焼き色をつけたら砂糖(ラカント)と塩を加える
- 全体によく絡めたら完成
砂糖をラカントに代えることで、糖質量を抑えることができます。
参照元
まとめ
さつまいもはカロリーや糖質量が多い食材です。そのため、糖質制限中に1日2本、3本と食べることはおすすめできません。
しかしさつまいもには、糖の吸収スピードが緩やかで、食物繊維やビタミンCなどの栄養素が豊富という特徴もあります。
このようなメリットを活かしながら、冷やして食べる、食事の最初に食べるなど、食べ方を工夫することでダイエットをサポートしてくれる食材になります。
ぜひ、さつまいもを上手に取り入れてスムーズなダイエットを実現させてください。
(TOP写真提供 = LouisHansel / Unsplash.com)
《参考記事一覧》
さつまいものカロリーと糖質量~ダイエット効果などポイント解説(シンクヘルスブログ)
糖質制限中にさつまいもを食べていいの?サツマイモの糖質やカロリー、おすすめの食べ方は?(スポーツナビDo)
誰にも教えたくない?!糖質制限にはさつまいも!(アカシアの樹)
糖質やカロリーは?さつまいもの栄養を解説!(DELISH KITCHEN)
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