野球のセーブとは?ルールや条件・通算記録などについて解説!

野球観戦の際に「セーブがつきました」といった発言を耳にすることがあります。

そもそも「セーブ」が、何のことか分からなかったり、どうなるとセーブがつくのか分からない方もいることでしょう。

本記事では、野球のセーブとは何なのか?また、セーブがつくための条件や記録を持っている選手を紹介しています。

ぜひ、最後までご覧ください。

野球セーブとは

サッカーやアイスホッケーといった球技にも「セーブ」という用語がありますが、野球では他の球技とは内容がまったく異なります。

サッカーやアイスホッケーといった球技の場合は、相手選手が自分のゴールにシュートなどをして得点しようとするのをキーパーなどが防ぐプレイを表す用語として使われています。

それに対して、野球における「セーブ」とは、リードしているチームの救援投手(リリーフピッチャー)が試合終了までリードを守りきることでつく投手の記録のこと。チームがリードしている状態で登板した投手が投げて試合を締めくくれば、その投手に1の記録がつきます。

この1の記録が投手につくことを、野球では「セーブがつく」と呼びます。

そして、そのシーズンで、もっとも多くの記録を達成した投手には、最多セーブ投手というタイトルが与えられます。

セーブのルールと条件

野球では、投手にセーブの記録がつくためには、いくつかの条件を達成しなければなりません。

ちなみに、チームがリードしている状態で登板した投手が投げて試合を締めくくるだけではつきません。それに加えて、下記の条件をそれぞれ満たす必要があります。

  • 満たさなければならない条件
  • いずれかを満たしている必要のある条件

ここでは、条件について詳しく紹介していくのでご覧ください。

満たさなければならない条件

野球のセーブ記録を獲得するには、必ず満たさなければいけない条件があります。その条件とは、下記の3つです。

  • 勝利投手の記録を得なかった投手
  • 自チームが勝利を得た試合の最後を投げ切った投手
  • 最低3分の1の投球回が記録された投手

先発投手が最後まで投げ切って勝利した場合、勝利投手の記録がつくため、セーブは記録されません。

最後まで投げ切るということは、試合の最後のアウトを取るということ。そのため、中継ぎで登板して最後まで投げ切ることなく途中で降板した場合、セーブが記録されることはありません。

ここでいう最低3分の1の投球回とは、試合の最後となるアウトを取っているということを指します。そのため登板したはいいものの、アウトを一つも取らずにコールドゲーム等によってゲームが終わってしまった場合にも、セーブはつきません。

いずれかを満たしている必要がある条件

野球では、前述した3つの条件をクリアし、さらに下記のいずれかがクリアできていればその投手にセーブ記録がつきます。

  • 登板時のリードが3点以内であり1投球回以上投げている
  • 打者2人に本塁打を打たれたら同点または逆転される状況で登板し、リードを守って勝利した
  • リードを保って3投球回以上投げた

リードの点数が3点以上だった場合、1投球回を投げ抑えても「セーブ」はつきません。

しかし、リードの点数が3点以上ある状況で登板しても、セーブ記録がつく場合があります。それは登板時に、下記のような状況の場合です。

  • 相手ランナーが塁上に2人いる
  • 満塁になっている

この場合、打者2人に本塁打を打たれれば同点・逆転の可能性があります。

その状況で抑えることができたら、リードを守って勝利したという条件をクリアしたことになります。

なお、この場合も「投球回が3分の1以上であること」は絶対条件です。

また、投球回が3回以上であれば、登板時に3点以上のリードがあっても1がセーブ記録されます。

セーブの通算記録

写真提供 = Richard Melick / Unsplash.com

NPBでは、歴代でセーブ記録を残した投手やその達成数が発表されています。

ここでは、「歴代最多トップ40」と「現役投手トップ20」を紹介します。

歴代最多トップ40

まず、日本プロ野球の歴代最多トップ40の通算記録の投手名とセーブ数を、下表にまとめました。

順位選手名セーブ数
1岩瀬仁紀407
2高津臣吾286
3佐々木主浩252
4藤川球児243
5サファテ234
6小林雅英228
7夏豊江193
8平野佳寿185
9馬原孝浩182
10クルーン177
11山﨑康晃170
12武田久167
13永川勝浩165
14松井裕樹165
15増井浩俊163
16田清豊157
17益田直也157
18増田達至144
19赤堀元之139
20大野豊138
21大塚晶則137
22斉藤明夫133
23鹿取義隆131
24山本和行130
25林昌勇128
26牛島和彦126
27森唯斗121
28ギャラード120
29ペドラザ117
30郭源治116
31中﨑翔太115
32山口俊112
33佐々岡真司106
34MICHEAL104
35角盈男99
36宣銅烈98
37バーネット97
38鈴木孝政96
39ドリス96
40河本育之95

現役投手トップ20

続いて、現役野球選手のセーブ記録を下表にまとめました。

順位選手名セーブ数
1サファテ234
2平野佳寿185
3山﨑康晃170
4松井裕樹165
5増井浩俊163
6益田直也157
7増田達至144
8森唯斗121
9中﨑翔太115
10山口俊112
11西野勇士88
12石山泰稚85
13田島慎二75
14秋吉亮71
15スアレス68
16R.マルティネス52
17マクガフ42
18三嶋一輝41
19福谷浩司38
20涌井秀章37

記憶にも残るセーブ

前述にて紹介した野球の投手には、記録だけでなく記憶にも残るセーブを達成した選手がいます。

例えば、下記の投手はセ・パの全球団を相手(交流戦含む)にセーブを達成した選手です。

  • 江夏豊
  • クルーン
  • サファテ
  • 増井浩俊
  • 秋吉亮

また、「浜の大魔神」と呼ばれた佐々木主浩投手は、連続登板セーブや月間最多セーブ

など記憶にも残る記録を達成しています。

まとめ

今回は、野球の「セーブ」について解説してきました。

このセーブを高い確率で達成させることができる抑え投手はチームの守護神と呼ばれています。野球におけるセーブの仕組みや条件が理解できれば、野球観戦をより楽しむことができるでしょう。

本記事が、野球のセーブについて知りたい方の参考になれば幸いです。

(TOP写真提供 = Bill Stephan / Unsplash.com)


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野球のセーブの条件・ルールとは?【ホールドとの違いについても解説】(mochirog)

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