スポーツでのダイアゴナルとは? ~サッカー、ボルダリング、トレーニングでの意味を説明

ダイアゴナルとはどう言う意味でしょうか?英語由来の言葉ですので、まずはオックスフォード英英辞典で調べてみました。

 ・ダイアゴナル(diagonal)(形容詞、または名詞)

 角から角へ斜めの(もしくはその線)、対角線(の)

言葉の意味は「対角線」や「斜め」を意味します。「ダイアル」は文字盤や指針盤、「ダイアグラム」は図式や図表を意味しますし、幾何などでよく使う言葉ですが、スポーツではどういう意味があるのでしょうか?

スポーツにおけるダイアゴナルとは

ダイアゴナルは、斜め・対角線を意味することが分かりました。スポーツで使われる際にも、「斜め」に関連して使われます。スポーツで使われるダイアゴナルについて、それぞれのスポーツでの意味を説明しましょう。

サッカーでのダイアゴナル

サッカーでは、ダイアゴナルの後に走りを意味する「ラン」を付けて、ダイアゴナルランとしてよく使われます。これは、サッカーのピッチを、中央からサイドへ、またはサイドから中央へ斜めに横切るように走ることを意味します。

詳しくは後述「ダイアゴナルランについて」で説明します。

ボルダリングでのダイアゴナル

ボルダリングは壁にある「ホールド」を伝いながら、速く頂上まで行くことを競う競技で、東京オリンピックでも正式種目として採用されました。

ボルダリングでのダイアゴナルとは、基本ムーブのひとつと言われ、伸ばした足とは反対の腕を伸ばし、左右のバランスを取る対角線の動きを意味します。片足をホールドにかけたら対角線の力を利用して、逆側の手でホールドをつかみに行きます。

ボルダリングでは、課題が上がるにつれてホールドの間隔が広くなり、より遠くのホールドをつかみに行く必要が出てきます。ダイアゴナルは縦方向の推進に効果的で、腕の力に任せた登り方では体力の消耗が激しいため、消耗を抑えて効率的な登り方をする際に適した動きです。

トレーニングでのダイアゴナル

トレーニングで使われるダイアゴナルという言葉は、マシンや筋トレ器具を使わない自重トレーニングのひとつのダイアゴナルトレーニングで使われます。ダイアゴナルトレーニングとは、自宅にいないような出張時やジムに行けない時等に、覚えておくと体幹を鍛えるのに役に立つ体幹トレーニングです。

体幹トレーニングとは、体の軸になるような脊柱起立筋や多裂筋などの、バランスをとりながら四肢を大きく動かす筋肉を刺激し鍛えるトレーニングです。

ダイアゴナルは、背中から臀部、太ももまでを刺激して全身のバランスアップ、筋力アップを図る強力なメニューです。両手両ひざを床につき、両手は肩幅に開き、顔は下に向けて背筋を良く伸ばします。片方の腕と逆側の足を挙げて耳の高さでまっすぐに伸ばします。指先からつま先までを一直線に伸ばすことがポイントです。広背筋、大臀筋、脊柱起立筋、ハムストリングスに効きます。2秒で上げ1秒で下げる動作を5回1セットで左右行ないます。

ダイアゴナルバランスは、ダイアゴナルシットバックの腕と脚を伸ばした状態で、腕を斜めに開き、対角線の脚を斜めに開くことでバランスを取るトレーニングです。10から15秒キープを左右複数回行ないます。

さらに、ダイアゴナルシットバックは、四つん這いになり、片膝をつき、反対側の脚を後方に、対角線上の腕を前方の伸ばした後、膝と肘を曲げて引き寄せます。20回1セットで左右行ないます。

ダイアゴナルランについて

写真提供 = Ryan Clark / Unsplash.com

さて、前述したサッカーでのダイアゴナルランについて説明しましょう。この走りは、ピッチを横切るように対角線に走るランのことで、日本代表のFW岡崎慎司選手が得意としていて、ダイアゴナルランで相手ディフェンス選手の背後を取り、得点への決定機をつかむケースを何度も試合で見かけました。

ダイアゴナルランの効果

ダイアゴナルランの一番の効果は、相手のディフェンスに「迷い」を生じさせることです。相手チームはゾーンディフェンスを敷いていることが多いですが、ゾーンではマークする選手が動いた場合に、マークの受け渡しをしなくてはなりません。その際にサイドから中央へダイアゴナルランを行なうことで、相手ディフェンスのマークの受け渡しを遅らせ混乱させるのに有効な手段となります。

また、中央からサイドにダイアゴナルランを行なうことで、ランした選手のいた場所がオープンスペースとなり、またランした選手がディフェンスを引きつけて動くことで、そこに走り込んで来た攻撃側選手にシュートチャンスが生まれます。

さらに、直進するとオフサイドになりやすいディフェンスラインの突破ですが、斜めにダイアゴナルランをすることで、オフサイドラインを越えにくく、相手ディフェンスのマークを外す動きができます。

ダイアゴナルランのポイント

ダイアゴナルランを効果的に使うポイントは2点あります。

①緩急をつけること

ダイアゴナルランの目的の一つに、相手ディフェンスを混乱させることがあると述べました。ジョギングしている状態から一気にトップスピードに加速して緩急をつけることで、相手ディフェンダーを動転させ、鉄壁の守備を崩すきっかけを作ることができるかもしれません。また、急発進は相手のマークを外すことができ、フリーでプレーできることにもなります。相手が無理して対応することでファウルを誘うこともできます。

②パスの出し手とのコンビネーション

大切なのは中盤MFの司令塔役とのタイミングです。タイミングが合わなければせっかくのランも効果が薄くなってしまいます。パスの出し手がFWの動きのクセを普段から分かっていると、タイミングの良いパスが出せます。

ダイアゴナルランに必要なトレーニングや練習法

ダイアゴナルランのポイント①②に記述したように、これらのポイントを踏まえた練習を普段から行なっておくとよいですね。

①ジョギングとダッシュの連続

普段の練習に、ジョギングとダッシュの繰り返しを取り入れてみましょう。コーチに笛を吹くか手を叩いてもらい、その合図をきっかけにジョギング、ダッシュを切り替える練習をしてみましょう。基本的な練習ですが運動量のある練習になります。

②ジグザグのダイアゴナルラン

右斜め45度に走り出し、笛などの合図で左45度に角度を変えながらジグザグに走ります。斜めに走ることのコツを身に付けるのに役立つトレーニングです。

③パスの出し手とのコンビネーション練習

パスの出し手と受け手、2名のディフェンダー役の4名1組を作り、受け手が斜めに走りつつパスを受ける練習を繰り返します。繰り返しことでパスの出し手の出すタイミングと出す場所が身につくことで、試合でも使える攻撃になるでしょう。

まとめ

スポーツで使われる言葉としてのダイアゴナルについて、サッカー、ボルダリング、トレーニングでの意味を説明しつつ、サッカーでの大切な攻撃プレーの一つである、ダイアゴナルランについて効果とポイント、それを磨くための練習法について説明しました。

 攻撃側に横や縦の動きに斜めの動きが加わることで、相手の守る範囲が広がり、攻撃を絞りにくくすることで、なかなか崩せない防御を崩すきっかけにもなるプレーです。

 練習の時からメニューに取り入れて試合で有効に使えるようにしましょう。

(TOP写真提供 = Michael Lee / Unsplash.com)


《参考記事一覧》

サッカーのダイアゴナルランとは?ダイアゴナルの意味と2つの効果は? (スポジョバ)

基本ムーブ「ダイアゴナル」とは?初心者を抜け出すカギ!(machicon JAPAN)

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