ラグビーのルールと用語について ~知っておきたい用語を解説します

ラグビーには分かりにくい用語が多いですね。ラグビー発祥国・イングランドの英語で作られた用語ですので、単語の意味から推測できるものもありますが、とっつきにくいのは事実です。ラグビーの大まかなルールを押さえた上で、知っておきたい用語を覚えると興味が湧きます。それでは、ラグビーのルールから説明しましょう。

ラグビーのルール

これだけは覚えたいラグビーの大まかなルールは、

  • 1チームの選手は15名
  • 試合時間は前後半それぞれ40分、計80分、ロスタイムあり
  • ボールを前方にパスすることは反則、ボールキックは自由
  • 反則後はスクラムやペナルティーキックなどで再開する
  • タッチ外にボールが出た時はラインアウトで再開する
  • タックルはボールを持っている選手にのみ可能
  • トライは5点、トライ後のコンバージョンで2点、ゴールキックで3点
  • 相手より多く点を獲得したチームが勝利

できるだけ分かりやすいように大まかなルールの説明をしましたが、その中でも分からない用語については下記用語集を参考にしてください。

ラグビーのポジション

ラグビーのチームは15名の選手で構成されます。大きく分けると、前方フォワード(FW)が8名、後方バックス(BK)が7名です。それぞれのポジションの役目を説明します。

フォワード(FW)

プロップ(PR)〜1・3番で、スクラムの最前線に位置し相手を押し込みます。

フッカー(HO)〜2番で、スクラム内のボールをかく役目です。

ロック(LO)〜4・5番で、長身選手が多く、空中戦で活躍します。

フランカー(FL)〜6・7番で、ボールを追いまくる要体力のポジションです。

ナンバーエイト(NO8)〜8番で、スクラムの最後尾、攻守の要です。

バックス(BK)

スクラムハーフ(SH)〜9番で、ボールをさばきゲームを動かす役目です。

スタンドオフ(SO)〜10番、司令塔と呼ばれチーム全体を動かす役目です。

ウイング(WTB)〜11・14番で、両サイドからトライを決める韋駄天です。

センター(CTB)〜12・13番で、攻守にフル活動が求められます。

フルバック(FB)〜15番で、最後方の最後の砦で、キャッチとキック役です。

ラグビーで知っておきたい用語集

ラグビー用語を検索しやすいように五十音順に並べました。その中でも特に知っておきたいもの・よく使われるものを◎しました。参考にしてください。

アクシデンタルオフサイド

ボール保有者が前方の味方に衝突することで、相手の邪魔をしたとみなされるとオフサイドの反則になります。相手ボールスクラムで再開します。

アップアンドアンダー

ハイパントを蹴って、キャッチする相手にプレッシャーをかけてボールを獲得し、前進する戦術です。

◎アドバンテージ

反則があったものの、攻撃側に地域的・状況的に有利な場合、審判が試合を止めずに進ませることをいいます。アドバンテージを受けた後に攻撃側のミスなどで試合が止まった際には、そこで遡って反則が適用されるため、攻撃側有利で試合が進められます。

アライビングプレーヤー

タックルが成立した後に現れるプレーヤーのことです。

アーリーエンゲージ

審判の「セット」のコールよりも早くスクラムを組んでしまう反則で、相手のフリーキックから再開されます。

アーリータックル

ボールをまだ持っていない選手にタックルを仕掛ける危険な反則で、シンビンになることが多く、相手にペナルティーキックが与えられます。

アーリープッシュ

 スクラムでボールが入れられる前に相手を押す反則で、相手にフリーキックが与えられます。 

アンクルタップ

相手の足首・かかと・スパイクを払って倒すタックルの技術です。

アンストラクチャー

ターンオーバーなどで攻守が逆転し、攻守ともに陣形ができていない状態を指し、攻撃側には大きなチャンスとなります。

アンブレラディフェンス

傘のようにサイドの選手を前に上げる守備陣形で、相手のサイド攻撃を防ぐために行なわれます。

イエローカード

 危険・悪質なプレーや非紳士的なプレーを繰り返し行なった選手に出されるカードです。10分間退場のシンビンが適用されます。

イリーガルホイール

スクラムを故意に回転させる反則で、相手ボールスクラムから再開されます。

インゴール

ゴールライン、タッチインゴールライン、デッドボールラインに囲まれた区域で、トライとなるエリアです。

インジュアリータイム

試合中の負傷で試合を止めた時間のことで、その分ロスタイムとして規則により延長されます。トップレベルの試合では、時計も止めるため延長はありません。

インターセプト

相手ボールをパスカットなどで自チームのボールにすることです。

インテンショナルノックオン

故意に相手ボールを叩き落とすなどしてボールを奪う行為で、シンビンになることが多い反則です。相手にペナルティーキックが与えられます。

HIA(ヘッド・インジュアリー・アセスメント)

脳しんとうの疑いのある選手を一時的に退出させることで、10分間の評価時間内は代替選手を入れることができます。

◎オフサイド

ボールを持っている選手の位置の前方でプレーする反則行為です。キックした場合は、キックした選手かキックした選手よりも後ろにいる選手に追い越されるまで、前方の選手はプレーに参加できません。モールやラックでの横入りもオフサイドの反則になります。相手のペナルティーキックから再開されます。

オフロードパス

タックルで倒されながら味方へつなぐパスで、難易度が高い技術です。最近の試合では、このパスを、いかにミスなくスピーディーにつなげて行くかが攻撃上のポイントとされます。

◎オブストラクション

主にボールを持っていない攻撃側の選手が、防御側の選手の動きを妨げる反則で、相手のペナルティーキックになります。オブストともいいます。

◎オーバーザトップ

ボールを持った選手がタックルで倒されたり、ラックでボールが出たりする際に、相手側にボールが渡るのを防ぐために、相手側に倒れこむ反則行為です。相手にペナルティーキックが与えられます。

オープンサイド

片方のサイドに選手が密集している際に、選手が少ない、タッチラインまで距離が長いサイドのことをいいます。

オンサイド

ボールを保持している選手より、後ろでプレーできる位置をいいます。

カットアウト

ボールを持った選手が、相手の外側をステップやフェイントを使って抜き去ることです。

カットイン

ボールを持った選手が、相手の内側をステップやフェイントを使って抜き去ることです。

キッキングコンペティション

トーナメント戦において、勝敗を付けるために行なうプレースキック戦のことです。正面、左側、右側、正面の4箇所の順で繰り返し、5人終了時までに決まらない場合は差がつくまでのサドンデスとなります。

キッキングティー

プレースキックの際にボールをセットする小型の台です。

キックオフ

試合開始の最初のドロップキックのことで、ハーフウエイラインの中央から、敵陣にボールを蹴ります。相手10メートルラインを越えるキックが必要となり、届かない場合は再度蹴り直すか、相手ボールのセンタースクラムとなります。

◎キャリーバック

守備側が、自陣のインゴール内にボールを持ち込みグラウンディングすることで、ゴール前5メートルの相手ボールのスクラムになります。

クイックスローイン

ラインアウトが出来上がる前にスローインを行なう、素早い攻撃戦法です。

グースステップ

身体を左右に振り、スピードを急に変化させフェイントを行なうステップです。ガチョウの動きに似ていることから名付けられました。

クラウチ

スクラムの際の審判が最初に発する、身をかがめるよう促す掛け声です。

グラウンディング

地面にボールを置く・つけることをいいます。

クラッシュ

ボールを持った選手が、相手に当たって次の攻撃の起点となることです。

グランドスラム

イングランド・スコットランド・ウエールズ・アイルランド・フランス・イタリアの、欧州6か国が参加するシックスネーションズ大会で全勝することです。

グラバーキック

ボールを転がす短いキックをいい、ゴロパント・ゴロパンとも呼ばれます。

クロスバー

2本のゴールポストに、3メートルの高さに地面と平行に渡した棒のことで、長さは560センチです。

ゲイン

攻撃の際にキックやドリブルで前進することです。

ゲインライン

ラックなどが形成された中心地点から、ゴールラインと平行に引いた仮想線をいいます。

コラプシング

故意にスクラムやモールなどを壊す反則です。相手のペナルティーキックから再開します。

◎コンバージョンキック

トライ後に、トライした地点からタッチラインと平行に引いた線上の好きな位置から、高さ3メートルのクロスバーより高く2本のゴールポスト間(ゴール)を狙うことができるキックです。入れば2点追加できます。

ゴールキック

ゴールに蹴り込み得点できるキックの総称です。コンバージョンキック、ペナルティーキック、ドロップキックの3通りあります。

5mスクラム

キャリーバックで行なわれる、ゴールラインから5メートルの位置で組む、攻撃側ボールのスクラムのことです。

サードロー

スクラムでの三列目をいい、FL2名とNO8のことです。バックローともいいます。

シェイプ

攻撃時に、SHとSOの周りに3人から5人のユニットを作り、どこから攻撃するか防御側を惑わす戦術をいいます。かつて日本代表のヘッドコーチであった、エディー・ジョーンズ氏が、当時体の小さい日本人に合っているとして磨いた戦術です。

ジャッカル

ボール保持者を倒した際に、ボールを奪いに行くプレーです。倒された選手はボールを離さないと反則になり、ボールは地面に落ちると手を使えないので落ちる前に取りに行きます。

10mオフサイド

攻撃中にボールが前に蹴り出された場合には、蹴った選手より前にいる選手は落下地点より10メートル離れなければならない反則です。

ショートラインアウト

FWが全員参加せず、最低2人のラインアウトです。

ショルダーチャージ

肩やひじから相手にぶつかる危険なタックルで、シンビンになることの多い反則です。相手のペナルティーキックから再開されます。

シンビン

危険、不正なプレーや反則を繰り返した選手が、イエローカードで10分間の一時退場を命じられることです。日本語のような響きですが、英語です。

◎スクラム

軽度の反則後に試合再開するために行われ、双方のチームの8人のFW同士が組み合う中に、反則されたチームが真っ直ぐにボールを投げ入れる、ラグビーに特徴的な行為をいいます。双方が公平に取り合うことが原則です。審判はスクラムを組む際に、クラウチ・バインド・セットの3つのコールを行ないます。

スクラムホイール

スクラムが角度で90度以上回転してしまう反則で、相手のペナルティーキックになります。

スタンピング

相手を踏みつける、または踏みつける仕草をすることで、イエローカードになることもある悪質な反則です。相手チームのペナルティーキックになります

スタンドオフ

ラグビーの選手のポジションで、バックスの一員で背番号は10番、略語でSO、司令塔と呼ばれ、攻撃の戦術を状況によって選択しゲームを動かす役目を担います。

ステップ

ドリブル等での足の運び方で、相手をかわすために使う足技です。

ストラクチャー

攻撃側も防御側も陣形が整った状態をいいます。

ストレッチ

相手ディフェンスを横に広げることです。

◎スローフォワード

ボールを前方に投げる反則行為で、相手ボールスクラムから再開します。

スワーブ

ドリブルの際に、相手防御側をかわすために、外側に弧を描くように走ることです。

セット

スクラムの際に、審判がスクラムが始まることを示す、3つ目の掛け声です。

セットプレー

スクラムやラインアウトなど、ボールが止まった状態から再開するプレーです。

セービング

地面に転がる不規則なバウンドのボールを、体を使って奪いに行くプレーです。

センタースクラム

ハーフウエイラインの中央で組まれるスクラムです。

退場

審判が、2枚目のイエローカード、またはプレー中の極めて悪質な反則なら一発レッドカードを出し、反則を行なった選手をフィールドから排除することです。シンビンと違い、退場を受けた選手は再登場できず、チームはその選手を欠いた状態でのプレーを強いられます。

◎ダイレクトタッチ

キックしたボールがフィールド内にバウンドせず、タッチラインを越えることをいいます。キックした位置が自陣22メートルラインの前方か後方かで対応が異なり、後方からであればボールが出た位置から、前方であればボールを蹴った地点のゴールラインと平行の位置から、相手ボールのラインアウトになります。

タッチキック

タッチライン外へ蹴り出すキックのことです。

ダミーパス

ボール保有者が、味方にパスをするフリをしてドリブルするフェイントプレーをいいます。

ターンオーバー

攻撃中の相手ボールを奪うことです。

チェイス

ボール保有者やキックしたボールを追いかけて、ボールを奪いに行くことです。

チップキック

相手が接近してきた時に、相手の裏を取り、走りながら短く前に蹴ることをいいます。

チャージ

キックを遮るために手を伸ばして妨害することです。手に当たったボールが前に落ちてもノックオンにはなりません。

チョップタックル

ボールを持った選手のひざを抱えて肩で押し倒す、基本的なタックルです。

TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)

審判によるビデオ判定をいいます。

◎トライ

攻撃側が相手側のインゴールエリアにグラウンディングすることで、5点獲得できます。ゴールラインの中央に置く方が次のコンバージョンキックに有利になります。

ドライビングモール

密集した状態でボールを持って前進させる組織プレーです。

◎ドロップアウト

攻撃側が相手インゴールに蹴り込んだボールを、防御側がグラウンディングするプレーをいい、防御側自陣22メートルライン後方からのドロップキックから再開します。

ドロップキック

プレー中にボールをワンバウンドさせて蹴ることをいいます。前にボールを落としてもノックオンにはなりません。コンバージョンでも使えますが、得点は2点です。

◎ドロップゴール

ドロップキックがゴールに入ることで、3点獲得できます。

ニーリング

スクラムやラックなどで故意にひざをつくなどして形を崩そうとする反則で、相手にペナルティーキックが与えられます。

◎22mライン

防御側に有利なラグビーに特徴的なラインで、このラインの後方から蹴るキックはノーバウンドでタッチ外に出ても位置を下げられず、ライン後方ではフェアキャッチが認められます。

◎ノーサイド

試合終了のことで、試合が終われば敵味方なく称え合う、というラグビーの精神を表している言葉です。

ノーバインド

スクラムの際に、ボールがスクラム外に出る前にスクラムを外してしまう反則で、相手ペナルティーキックから再開されます。

ノーバインドタックル

相手をつかみに行かない・つかめないタックルで、事実上体当たりと同じになる危険な反則で、相手ペナルティーキックとなります。イエローカード(シンビン)になることもあります。

◎ノックオン

ボールを自分より前に落としてしまう反則で、相手ボールスクラムから再開されます。

ノックバック

ラインアウト等で、手や腕でボールを後ろ・自陣に落とすことで、反則ではありません。

ノット1m

ラインアウトで、相手との距離を1メートル開けなかった反則で、相手のフリーキックで再開されます。

ノット5m

ラインアウトで、タッチラインから5メートル以上投げ入れない反則で、相手のフリーキックで再開されます。

ノット10m

キックオフで、蹴ったボールが相手の10メートルラインを越えなかったことによる反則です。また、ペナルティーキックとフリーキックを蹴る地点から10メートル以上離れなかったことによる反則です。

◎ノットストレート

ラインアウトやスクラムで、スローインのボールが、公平に真っ直ぐに入らなかった場合の反則で、相手ボールのスクラムで再開されます。

◎ノットリリースザボール

タックルされた選手が、ボールを離さず持ち続ける反則で、相手ペナルティーキックから再開されます。

ノットロールアウェイ

タックルした選手が直ぐに立ち上がらなかったり、相手を離さなかったりプレーの妨害をする反則で、相手ペナルティーキックから再開されます。

ノーホイッスルトライ

キックオフから、プレーが一度も途切れずトライすることです。

ハイタックル

相手の肩の線より高い位置での危険なタックルで、反則となり、相手ペナルティーキックになります。

ハイパント

滞空時間の長い、ボールを高く蹴り上げるキックのことです。

パイルアップ

ラックやモールでボールが動かなくなってしまう状態で、審判の判断で優勢な状況のチームのスクラムで再開されます。

バインディング

スクラムの際に相手と組み合うこと、またはタックルで相手をつかむことをいいます。

バインド

スクラムの際の審判が発する2つ目の掛け声で、相手と組み合うよう促す、相手をはさむ・つかむを表す言葉です。

ハッキング

足を使って相手のすねを蹴ったり、引っ掛けたりする反則です。

バージング

ラインアウトの際に、相手にぶつかったり、引っ張ったりして邪魔をする反則で、相手ペナルティーキックから再開されます。

ハンド

スクラムやラックで地面にあるボールに対し、手を使った場合の反則で、相手ペナルティーキックになります。

ハンドオフ

ボールを持ったプレーヤーが、タックルに来る選手に対し、ボールを持たない手で制し突き放すことです。

ピックアップ

スクラムやラックで地面にあるボールを手で持ち上げる反則で、相手ペナルティーキックになります。

ピック&ゴー

ラック内のボールを拾い上げ、ラックサイドを縦に突進するプレーです。

ファイアー

防御側が、攻撃側の展開を前で押さえろという掛け声です。

フェアキャッチ

攻撃側がキックしたボールを、防御側が自陣22メートルラインの後方で「マーク」と表明してキャッチすることをいい、防御側のフリーキックになります。

フッキング

スクラムで入れられたボールを、足で後ろに蹴り出すことです。

プッシュオーバートライ

スクラムやラックの状態で押し込んでトライすることをいいます。

フライハーフ

スクラム、モール、ラックからボールが出て初めてボールを受け取るポジションをいい、SOの別名です。

ブラインドサイド

タッチラインまでの距離が短いサイド(ショートサイド)のことをいいます。

ブラッドビン

出血した選手が止血のために一時的に退出することで、その間は交代要員が認められ、止血が終わると再登場できます。

フェーズ

ボールが、密集から出て、次の密集に捕まるまでの一連の攻撃をいいます。

ブレイクダウン

ボールを持った選手がタックルなどで倒されてできるモールやラックなどの密集状態・ボール争奪戦をいいます。

プレースキック

地面に置いてボールを蹴る行為です。

プロフェッショナルファウル

相手の得点機会を阻止するため、故意に行なう反則のことです。

フロントロー

スクラムを組む際の最前列の3人で、左右PRとHOで構成されます。

◎ペナルティーキック

相手の悪質な反則により与えられるキックで、反則地点でキックします。

ペナルティーゴール

ペナルティーキックでゴールした場合をいい、3点得られます。

ペナルティートライ

守備側の反則がなければトライできた、と審判が認めた場合に与えられるトライのことで、日本では認定トライと呼びます。ゴールは蹴らずに直接7点が与えられます。

ヘルドアップ

攻撃側が相手インゴールに飛び込むも、グラウンディングが認められなかった際に、相手ゴールラインから5メートルスクラムを行なうこといいます。

ホイール

スクラムの角度が90度以上回転することで、スクラムの組み直しとなります。

ボックスキック

スクラムなどの選手が密集した裏に高く蹴り上げるキックをいいます。

ポッド

攻撃戦術の一つで、フィールドを横に2から4つに分割して担当する人員を配置し、防御の手薄なポッドにボールを運び攻撃する戦術で、ニュージーランドチームなどが多用する地域分業制です。シェイプとポッドを時間帯や地域に応じて使い分けるチームが多いです。

ホールディング

タックルした選手が成功した後に、相手選手を離さずに抱える反則で、相手にペナルティーキックが与えられます。

ホーン

前半や試合終了で鳴らされる音です。前後半40分経過すると鳴らされます。

マーク

攻撃側が蹴り込んだボールをノーバウンドで、自陣22メートルラインの後方で防御側がキャッチする際に表明する言葉です。防御側にフリーキックが与えられます。

◎モール

ボールを持った選手の動きがいったん止まり、ボールを持った選手を中心に3人以上が立って密集した状態をいいます。そこからボールを持って前に進むドライビングモールは、パワーのあるチームには有効な戦術です。

モール・アンプレアブル

モールからボールが出なくなってしまう状態をいい、審判が優勢と判断したチームのスクラムから再開されます。

ユニット

軍隊用語では、部隊や単位を意味し、ラグビーでは、練習などでFWとBKを分ける際の一団、ひとかたまりをいいます。

ユーズイット

審判が密集からボールを出すように指示する言葉で、出さない場合には反則となり、相手ボールのスクラムになります。

◎ラインアウト

ボールがピッチ外に出た際に、スローワーがタッチラインと垂直に並んだ両チームプレーヤーの列にスローインする行為です。最後にボールを触ったチームの相手側のスローインで再開します。ペナルティーキックで蹴り出した場合は、蹴り出したチームのスローインで再開します。両チーム公平に真っ直ぐに入れることが原則で、真っ直ぐに入らないとノットストレートの反則になります。

◎ラック

地面にボールが転がった状態で、両チーム合わせて2人以上が立って密集している状態です。

ラック・アンプレアブル

作られたラックからボールが出ない状態で、審判が試合を止めて、優勢と判断したチームボールのスクラムから再開されます。

ランパス

複数人でラインを作り、走りながらパスを回す練習です。

レイトタックル

相手選手のキック後など、ボールをすでに持っていない選手にタックルする反則行為で、相手ペナルティーキックから再開されます。

レッドカード

一発退場になる危険で悪質な反則行為の際か、2枚目のイエローカードが出た際に審判が出すカードをいいます。出された選手は退場となり、その試合は再登場することができず、チームも選手を欠いた状態でのプレーを強いられます。

ロスタイム

試合中の負傷等で試合が止められた分の時間を、規則で通常の試合時間を超えてプレーできる時間帯です。トップレベルの試合では、試合を止めた際には時計も止めているので発生しません。

まとめ

2019年のワールドカップ日本大会では、開催国日本チームの活躍により、多くの日本人がラグビーに熱狂し、日本チームを応援したことが社会現象にもなりました。これをきっかけに、ラグビー熱を一過性のものにせず、永く日本に定着することを期待しています。

 今回はラグビーの大まかなルールと、選手のポジション、用語集をまとめました。今後の試合観戦での参考にして、より深くラグビーを楽しんでください。

(TOP写真提供 = Olga Guryanova / Unsplash.com)


《参考記事一覧》

ラグビー用語集 (JSPORTS)

ラグビー用語集 (用語集ドットコム)

ラグビー用語集大辞典 (ノーサイドTV)