柔道整復師の年収はどのくらい?仕事内容も合わせて解説

「柔道整復師」は、外傷を治すスペシャリストです。近年、人気が増している職業であり、柔道整復師を養成する学校・柔道整復師国家試験の合格者は、年々増加。

この記事では、柔道整復師がどんな仕事で、どの程度の年収があるのか、分かりやすく解説します。

また、どうすれば柔道整復師になれるのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

柔道整復師の仕事内容

日本古来の武術には、人を倒す「殺法」とともに、人を治す「活法」が伝わっていますが、「柔道整復術」はその活法の流れをくむ治療術。

そして、柔道整復術を使って「骨折」「捻挫」「脱臼」「打撲」などの急性の外傷を治療する人のことを柔道整復師といいます。

柔道整復師は日本の法律で認められた「国家資格」であり、「整復」「固定」「後療法」という3つの手段で、患者に施術します。

その施術には健康保険が適用されます。この点が、カイロプラティックなどにいる「整体師」と、接骨院などで働く「柔道整復師」の大きな違いです。

前述した「整復」「固定」「後療法」について、1つずつ見ていきましょう。

整復は骨や関節をもとに戻す施術

整復は、手技によって、脱臼した「関節」を元の位置に戻したり、骨折した「骨」を元の状態に戻したりすること。

ただし柔道整復師が「脱臼・骨折」に対して施術できるのは、「応急処置」に限られており、緊急性がない場合、施術を行うことはできません。もし、応急処置を行った後に施術を続ける際は、「医師の同意」が必要となります。

柔道整復師の治療行為に対して厳しく制限がされているのは、脱臼や骨折は、治療方法を間違えると重大な後遺症などが発生してしまうおそれがあるからです。

医師は「レントゲン」などの機器を駆使して診断ができますが、柔道整復師は「問診」「視診」「触診」といった情報だけで施術を行うため、安全性を高めるために医師の診断が必要となるのです。

固定は怪我をした場所を動かなくする施術

固定はケガをした部位を「包帯」「三角巾」「ギプス」「テーピング」などによって動かなくすることで、患者の「痛み」を減らしたり、「ケガの悪化」を防ぐ施術です。

脱臼・骨折の固定には、医師の同意が必要となりますが、捻挫や打撲の固定は、柔道整復師の判断で行うことができます。

後療法は機械などを使って身体機能を回復させる施術

後療法は、怪我をした箇所の機能を元に戻すための「リハビリテーション」を行う施術です。

「電気」「超音波」「温熱」「冷却」などで患部に刺激を与えたり、手を使ったマッサージなどをして、身体機能の回復を図ります。また、患者に体の動かし方を指導することも。

固定と同じく、脱臼・骨折に対して後療法を行うためには、医師の同意が必要となります。

柔道整復師の年収

柔道整復師の平均年収は、だいたい「370万円」くらいです。日本全体の平均年収はだいたい「440万円」程度といわれているので、他の職業よりやや年収が低いことになります。

ただし柔道整復師は、働ける場所が多い職業であり、働く職場と雇用形態によって、収入に差があります。

また、「関東地方」「東海地方」「関西地方」などは平均年収が高く、「北海道」「東北地方」「北陸地方」「中国地方」などで働く場合は平均年収が安いなど、地域による差もあるようです。

柔道整復師は職場によって年収が違ってくる

先ほど少し触れましたが、柔道整復師の働ける場所は多岐に渡ります。

柔道整復師の職場として多くの人が思い浮かべるのが「接骨院(整骨院)」ですが、接骨院に務める場合、その平均年収は「300~400万円」程度といわれています。

ただし、柔道整復師は、医師と同じように独立して「開業」することが可能な国家資格であり、同じ接骨院で働く場合でも、開業して経営者になると収入が跳ね上がることも期待できます。

柔道整復師が働く場所として「接骨院・整骨院」の他に「病院」や「介護施設」がありますが、整形外科などの病院で、医師の指示に従って整復や固定を行う場合、その平均年収は「接骨院・整骨院」と同等。そして、介護施設で働く場合、平均年収はやや安くなるようです。

この他、「スポーツ」に関係した職場でトレーナーチームの一員として、スポーツ選手に帯同したり、プロ選手の専属トレーナーとして働くこともあります。

チームの一員として動く場合、その年収は他の職場と大きな違いはありませんが、有名選手の専属トレーナーになった場合、高額な報酬を得られる可能性があります。

柔道整復師になるには

柔道整復師は「国家資格」のため、国が行っている「試験」に合格しなければなれません。

この柔道整復師試験の合格率は第1回が90%を超えるなど、医療系の国家資格の中でも容易に合格できる試験だと言われていましたが、近年、柔道整復師を志す人が増えたことにより、合格率は低下。

年によってはその合格率が6割を切ることもあるようです。

柔道整復師試験を受けるためには柔整系の学校に通うことが必須

国家試験である柔道整復師試験は、誰でも受けられるというものではありません。試験の前提条件は、柔道整復師を育てる専門学科がある養成学校を卒業していること。

具体的には、「柔道整復師養成施設」と認定されている「専門学校」か「短大」、もしくは「大学」で、指定されたカリキュラムを「3年以上」学ばなくてはなりません。

大学卒業には4年かかるため、なるべく早く柔道整復師になりたい、という方には、専門学校や短大の方がおすすめです。ただし、大学は柔道整復以外の教養も幅広く学ぶことができるので、幅広く知識を身に付けたい、という方は大学を選択するといいでしょう。

柔道整復師試験は3月に全国で行なわれる

柔道整復師試験は、毎年3月に「北海道」「宮城県」「東京都」「愛知県」「石川県」「大阪府」「広島県」「香川県」「福岡県」「沖縄県」の10ヶ所で行われます。

「解剖学」「病理学概論」「一般臨床医学」「整形外科学」など合計11科目から、柔道整復に関連のある問題が「230問」、4択の選択問題で出題されます。

まとめ

柔道整復師は、「骨折」「脱臼」「捻挫」「打撲」といった外傷を手術ではなく、手技によって治します。

その年収は、300万円から400万円くらいで、日本の平均年収よりはやや低めですが、柔道整復師は、独立開業が可能な「国家資格」であるため、経営者になれば大きな収入を得ることも可能。

柔道整復師になりたい、という方は、柔道整復師の養成施設で3年以上学び、国家資格試験合格を目指してください。

(TOP写真提供 = Ryan Snaadt / Unsplash.com)


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